ぜんぶ君のせいだ。のニューシングル「せきららららいおっと」がリリースされた。

今年9月に喉の不調のためライブを休止していた未来千代めねが脱退し、現在開催中のツアー「みんなごとTOUR 2017～2018」よりメンバー4人による活動を本格化させた彼女たち。今作「せきららららいおっと」は、現体制で初めてレコーディングされた音源となる。音楽ナタリーではぜん君。の4人にインタビューを行い、現体制での活動について、また後輩グループ・幽世テロルArchitectが生まれたことで生じた制作陣の作る音源の変化についてなどを語ってもらった。

取材・文 / 古川朋久　撮影 / 関上貴也

この制作陣だからこそ生きるそれぞれの個性

──ニューシングルの話を聞く前に、最近のぜん君。について聞いていきたいと思います。まず9月にアルバム「Egoistic Eat Issues」「新音」を2枚同時リリースしました。これについてファンからの反応はいかがでしたか？

如月愛海　患いさん（ぜんぶ君のせいだ。のファン）たちが収録曲の中から自分の好きな曲のことをSNSなどで話してくれるんですけど、予想に反してけっこうバラバラで。

一十三四　再録アルバムの「新音」については、オリジナルとは別物と捉えてくれてる方も多いですね。以前の音源を好きでいてくれる人もいるけど、時が経って新しく収録したものもいいよね、みたいな反応もあって。

如月　ちょっとした私たちの変化も楽しんだり受け止めたりしてくれてます。

一十三　うれしいよね。素直な意見をくださるので。

──アルバムを機に新しくファンになった人が多いような気がしますが、どうです？

咎憐无　すごく増えました！

ましろ　今までは昔の曲をやっても知らない人がいたんですけど、「新音」を聴いて昔の曲にも興味を持ってくれた人が多くて。

一十三　でも新しくファンになってくださった人たちも昔からいるファンの方とすぐに仲良くなるので、ずっと前からいたような気がしちゃうくらい。

ましろ　私たちはとにかくライブの数が多いので、ファンになった期間は短くても密度が濃いんだと思います（笑）。

如月　ファン同士のネットワークもすごくて「あの人は次あそこの現場に行くよ」とか報告してくれたり。

ましろ　仲がいいよね。そういうのを聞くとうれしくなっちゃいます。

──それぞれの推しのファンの人も増えていって。

ましろ　増えてますね。

──アルバムにはソロ曲も収録されてたので、楽曲についてもいろいろな反応があったと思います。

一十三　めっちゃ褒めてもらってます。

一同　あはははは（笑）。

咎憐无　自分の曲は「目覚まし代わりに聴いてるよ」って言われました。朝、学校に行く前に聴きたいみたいです。

一十三　私は逆！ 「おやすみBGMにしてる」って言われた。

──おはようからおやすみまで、ですね。

ましろ　そうなると私が昼間で愛海が夜間、ですかね（笑）。

如月　患いさんたちにとって私たちの声質や性格をわかってきたくらいのタイミングでソロ曲が作られたから、すんなり受け入れてくれた人と、それぞれのメンバーの意外な一面が見えたっていう人の2パターンの反応があって。そういう意味でも楽しんでもらえた気がしています。

ましろ　それぞれ、メンバーの色を見せられるようになってきたと言うか。そこにGESSHI類さんや水谷和樹さん、syvaさんがそれぞれの個性を引き出すような歌詞や楽曲を作ってくださって。この制作陣だからこそ私たちの個性がより生きるんだろうなと思います。