音楽ナタリー PowerPush - 夢みるアドレセンス
志田友美、松隈ケンタ、connie鼎談 松隈流とconnie流 それぞれのアイドル楽曲の作り方
新しい夢アドの扉が開いた
──志田さんはライブでの生き生きとした姿が魅力的です。
志田 歌うことが本当に大好きなので! そして夢アドのメインボーカルになりたいです。
松隈 声質とか歌い方とかキャラクターとか、メインボーカルを張れるタイプのボーカリストだとは思いますよ。
志田 ありがとうございます!
──京佳さんではなく(笑)。
松隈 京佳ちゃんはヲタクとしてファン(笑)。プロデューサーとしては志田ちゃんに惹かれるなあ。もちろんみんなそれぞれよさがあるからね、いろいろなタイプの楽曲に挑戦してほしい。そうするとどんな楽曲が自分に合うのかわかってくるから。
──今回のメジャーデビューシングルは松隈さんとconnieさんというタイプの異なる2人が作った楽曲が入ってますし、新しい夢アドの扉が開いたんじゃないかと。
志田 開きましたね。
──松隈さんとconnieさんのアイドル楽曲におけるこだわりってありますか?
松隈 こだわらないことがこだわりですかね。まったく調べないっていうのもそういうことなんですよ。今、BiSHっていう新しいグループも手がけているんですけど、まったく完成形がわからないまま始めてますし。料理でいえば何も考えずに野菜だけ買ってきてとりあえず全部煮てみる、みたいな。アイドルだろうとバンドだろうと、売れてる売れてない関わらず、取り組み方は一緒です。
connie いやあ、僕とは真逆だ(笑)。
松隈 本当に面白いほどにタイプが違いますね。なんか天使と悪魔みたい(笑)。
connie 僕の場合はやっぱりアイドルが好きなんですよ。もともとがアイドルヲタクですから。だから個性に合っているものを作りたくなっちゃうんです。例えば中高生なら中高生らしく、その年代らしさを表現したいなって思うし。だからNegiccoも徐々にレベルアップしてきてるというか、最近になっていろんなことができるようになってきたんです。
──年齢によって今までできなかった表現もできるようになりますし。
connie 今の彼女たちに合うものを作りたくなっちゃう。そういうのをアイドルヲタクだから求めちゃうんですよね。
松隈 だんだんと難しい曲になってるんですか?
connie 昔であれば「こういう楽曲も作りたいけどまだ歌えないだろうな」っていうこともあったんですけどね。今は「もう歌えるだろうな」って感じです。
松隈 やっぱりマニアックな方向を試したくなっちゃうと?
connie そうですね。それでも歌いこなせるだろうって。レコーディングを重ねていくと、やっぱり彼女たちがレベルアップしてるのが如実にわかるので。夢アドの皆さんもこれからどう変わっていくのか楽しみです。
“愛される”アイドルになる
──夢アドはついにメジャーデビューしましたが、ここまでの道のりを振り返ってみてどうでしたか?
志田 とにかくあっという間でした。メンバーとは家族よりも一緒にいる時間が長かったので、みんな家族のような存在で。この2年7カ月でメンバーのことをもっと知れましたし、夢アドの楽曲も増えてきてこれからライブをしていくのがとっても楽しみです。
──グループとしてのまとまりがすごく出てきましたね。
志田 本当にそう思います。この1年で急激に距離が近くなったような気がします。
──みんな個性が強いですけどね。
松隈 うん。強かった! なんかバンドみたいだね。インディーズバンドがメジャーに行くときと同じ印象。最近はアイドルのほうが昔のバンドマンみたいなことやってるよね。
──おそらくこれからも過酷なことが待ち受けていると思うんですが、そんな夢アドにエールをお2人からいただけますでしょうか。
松隈 今たくさんライバルがいると思うんですけど、がんばってたり、いい曲があったりするだけじゃ売れない時代だと思ってて。やっぱりそこに“ストーリー”が必要なんだよね。その“ストーリー”と楽曲が噛み合っていいアイドルになっていくんだと思う。だからもっと感動を与えられるような存在になってほしいね。
志田 ありがとうございます!
connie Negiccoに比べれば素晴らしい環境ですし、皆さんは個性もあって素晴らしいと思います。恵まれていると思います。でもやっぱり楽曲がいいだけではなかなか売れない時代です。Negiccoが徐々に応援していただけるようになってきたのも、最終的には人柄なのかなと。「応援したい」って思わせるところがNegiccoにはあるというか強いんだと思います。だから夢アドさんも“愛される”アイドルになることが大事なのかなと。
志田 感動しました……皆さんの言葉を大切にしつつ、がんばっていきたいと思います!
──これを機会にNegiccoさんともご一緒できるといいですね。
connie 夢アドさん、皆さんスタイルがいいから「並びたくない!」って言うかも(笑)。
- メジャーデビューシングル「Bye Bye My Days」/ 2015年3月18日発売 / Sony Music Associated Records
- 初回生産限定盤A [CD+DVD]1700円 / AICL-2835~6
- 初回生産限定盤B [CD+DVD]1700円 / AICL-2837~8
- 初回生産限定盤C [CD]1000円 / AICL-2839
- 通常盤 [CD]1000円 / AICL-2840
初回限定盤A・B、通常盤 CD収録曲
- Bye Bye My Days
[作詞・作曲・編曲:田仲圭太(SCRAMBLES) / サウンドプロデュース:松隈ケンタ(SCRAMBLES)] - DATE COUNT FIVE
[作曲:connie / 作詞・編曲:三浦康嗣(□□□)] - Bye Bye My Days(Instrumental)
- DATE COUNT FIVE(Instrumental)
初回限定盤C CD収録曲
- Bye Bye My Days
- フォトシンテシス
[作詞・作曲:渡辺翔 / 編曲:渡辺和紀] - Bye Bye My Days(Instrumental)
- フォトシンテシス(Instrumental)
初回限定盤A DVD収録内容
- Bye Bye My Days(Music Video)
- Bye Bye My Days(Making of Music Video)
初回限定盤B DVD収録内容
- DATE COUNT FIVE(Music Video)
- DATE COUNT FIVE(Making of Music Video)
夢みるアドレセンス #ユメトモの輪ツアー2015春 ~日経エンタ!さん、ごめんなさい!わたしたち結局、メジャーデビューしちゃいます東・名・阪TOUR~
- 2015年4月25日(土)東京都 中野サンプラザホール
夢みるアドレセンス(ユメミルアドレセンス)
荻野可鈴、山田朱莉、志田友美、小林玲、京佳の5人からなる女性アイドルグループ。人気ティーンファッション誌モデルを中心として2012年にグループ結成。ひたむきなステージパフォーマンスが同世代だけでなく、 幅広い層の支持・共感を集めている。2013年、2枚のミニアルバム「泣き虫スナイパ→」、「純情マリオネット」をリリースし、2014年4月には初の全国流通盤シングル「マワルセカイ」を発表。同年12月、グループ最大規模の東京国際フォーラムでのライブを成功させた。2015年3月にソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズよりメジャーデビュー。メジャー1stシングル「Bye Bye My Days」を発表し、4月には中野サンプラザホールでのライブが決定している。
松隈ケンタ(マツクマケンタ)
福岡県出身の音楽プロデューサー。自身で作詞・作曲・編曲も行い、BiSのサウンドプロデュースを中心に幅広くアーティストに楽曲を提供する。2011年には音楽制作チーム「SCRAMBLES」を結成し、株式会社SCRAMBLESを2014年に設立。代表取締役に就任する。
connie(コニー)
新潟在住の音楽家で自身もスクーラビーというバンドでドラマーとして活動中。Negiccoのサウンドプロデュースを担当するほか、さまざまなアーティストへの楽曲提供も行っている。