「Poche」はネット検索で生まれたタイトル

──アルバムにはyoshikiさんご自身のやりたいことを詰め込むことができましたか？

たっぷり詰め込めました！ アルバムタイトルから曲のセレクト、歌い方まで、私の自由にさせていただけたので、そこは本当に感謝しなきゃなって思います。

──「Poche」というタイトルの意味や由来を教えてください。

「ポケット」を意味するフランス語で、私が決めました。「フランス語だとなんとなくカッコよく聞こえるのでは？」っていう気持ちもあって（笑）。でも最初はネットで「フランス語 かっこいい言葉」で検索して発見した「希望」を意味する言葉にしようとしてたんです。

──そこから「Poche」に変更したんですね。

そうなんです！ タイトルを決めてから1週間後くらいに「あれ？ 私のアルバム名なんだっけ？」って忘れちゃって。「忘れちゃうということは、このタイトルでは誰にも伝わらないんじゃないかな？」と考えて。なので今度は「フランス語 かわいい言葉」で検索しました（笑）。

──あくまで検索（笑）。

そう！ そこで「Poche」という言葉と出会ったんです。小さなポケットから愛や希望みたいなキラキラしたものがウワーッとあふれ出てくるようなイメージが一瞬で頭に浮かんで、レコード会社の担当の方に「すみません。あのー、今からタイトル変えてもいいですか？」と（笑）。たいへんご迷惑をおかけしたんですけど、そのとき「フランス語 かわいい言葉」で検索しておいて本当に良かったです（笑）。

歌手は小さな頃からなりたかった職業

──吉木さんの活動の中で「歌手・yoshiki*lisa」の占める割合は、どれくらい大きいのでしょう？

唯一、小さな頃から本当になりたかった職業が歌手なんです。歌は自分自身が全部出せるし、誰かに「すごく元気になれた。明日もがんばれる！」と思ってもらえる。いろいろなお仕事をさせてもらっているんですけど、アルバムを発売できた今は「大チャンスだ！」という気持ちで意気込んでいます。

──ご自身では今の「吉木りさ」の仕事ぶりについて、どう捉えてらっしゃいますか？

私にはほとんどオンとオフの差がなくて、いつも基本的にそのまんまなんですよ。仕事もプライベートも地続きで「家からパジャマで来ちゃった！」くらいの気持ちなんです（笑）。だからタレントとしての「吉木りさ」について真剣に考えることはあんまりないですね。

──「オンとオフの差がない」というのは、歌を歌うときも同じですか？

同じですね。特に飾ったりせず、等身大の自分でどう伝えられるか。どんなお仕事でも、生身の人間のままでウワーッと全力で伝えよう！という気持ちで熱くやってます。

──歌手としての今後の展望は？

オリジナル曲をもっと歌いたいです。自分で歌詞を書いてみたいなーとも思っていて、あと椎名林檎さんが大好きなので、林檎さんのような楽曲にいつかチャレンジしてみたいですね。夢があふれてます！（笑）

──yoshikiさんが作るオリジナル曲は、さらに熱いものになりそうですね。

ありえますねー！（笑） こないだテレビの収録で初めてヘヴィメタのライブを体感したんですけど、頭がガックガックになって、めっちゃ脳が揺れました（笑）。私も次はヘヴィメタを歌っちゃってるかもしれません。あと、私はももクロちゃん（ももいろクローバーZ）の大ファンなので、自分のライブでももクロちゃんの曲を歌えたらいいですね。私、今はあーりん（佐々木彩夏）の歌い方を研究してるんですよー！

──将来的に「ライブをこんな大きな会場でやりたい」という野望はありますか？

どうだろ？ まずは自分を「精神と時の部屋」に入れて鍛えておきたいです（笑）。

──最後に、これから「Poche」を聴くナタリー読者へのメッセージをお願いします。

アニソンカバーは幅広い世代の方に懐かしんでもらえたり、「新鮮！」と驚いていただけるセレクトになっています。オリジナルの新曲も前向きで明るい曲なので、1人でも多くの方に聴いていただけたらな、と思いますね。皆さんの気持ちを後押しできる、元気になれるアルバムです！