吉田凜音|「りんねラップ」やバンドの経験を詰め込んだ アゲて聴かせるミニアルバム
吉田凜音が8月23日にビクターエンタテインメント内のレーベル・Colourful Recordsから新作ミニアルバム「STAY FOOL!!」をリリースした。
2014年デビュー以降、楽曲「りんねラップ」でラップに挑戦したり、吉田(Vo)、西寺郷太(Dr, Cho, Programming / NONA REEVES)、村田シゲ(B / □□□)、山形知也(G / I HATE MONDAYS)、杉田未央(Key)からなるバンドMAGI©PEPA(マジぺパ)を結成したりと、さまざまな形で活動を展開してきた吉田。そんな彼女が吉田凜音名義でおよそ2年半ぶりに発表する新作は、これまでの活動を凝縮したような内容に仕上がっている。音楽ナタリーでは吉田本人にインタビューを行い、デビューからこれまでの歩みを振り返ってもらうと共に、新作「STAY FOOL!!」について語ってもらった。
取材・文 / 宮内健 撮影 / moco.(kilioffice)
- 吉田凜音「STAY FOOL!!」
- 2017年8月23日発売 / Colourful Records
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初回限定盤 [CD+DVD]
2700円 / VIZL-1209 -
通常盤 [CD]
2160円 / VICL-64826
- CD収録曲
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- Re-RINNE
- STAY FOOL!!
- パーティーアップ
- サイダー
- 最高革命
- RADIO GIRL
- HELLO ALONE
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「STAY FOOL!!」Music Video
- 「パーティーアップ」Music Video
今までやってきたことのいい部分を集めたミニアルバム
──今回のミニアルバム「STAY FOOL!!」は、吉田凜音としてソロデビューしてから今までやってきたさまざまなスタイルの活動を凝縮したような内容になりました。
そうですね。今までやってきたことのいい部分を集めたミニアルバムになってると思います。
──ソロシンガーとしての活動をはじめ、楽曲「りんねラップ」でラップへ挑戦したり(参照:吉田凜音、E TICKET PRODUCTIONプロデュースで本格ラップ)、西寺郷太さんをはじめとするメンバーとバンドMAGI(c)PEPAを結成したり(参照:吉田凜音新バンド名はMAGI(c)PEPA、山形知也&杉田未央が加入)、振り返るといろんな表現のスタイルを経験してきたましたよね。
マネージャーさんから提案されて、バンドをやったり、ラップをやったり、バラード系の歌を出したり。全部の企画自体が好奇心をくすぐられるものばかりで。「やってみたらどうなるんだろう?」という気持ちでやってましたね。
──それ以外にも女優として映画にも出演したりと活躍の幅を広げていますが、もともと凜音さんにとって活動の中心に据えたいと思っているのは歌なんですか?
やっぱり歌ですね。ナレーションもやったし、女優もやらせてもらいましたけど、中心にしたいのは音楽活動です。
──凜音さんは歌唱力が高い評価を集めていますが、そういう声はどう捉えてますか?
え……すごい……あの……褒められるのが苦手なので。ラップをやったときも、SKY-HIさんから褒めていただいたんですけど、嘘じゃないかって思ったぐらいで。いつも「大丈夫かな?」って気持ちがある。
──自分の中では不安な部分とか、まだまだ足りないって気持ちがある?
不安しかないです……って言ったらヤバいですけど。だけど、自分としてはそう思っちゃう。
ラップはお客さんのノリ方がすごく変わる
──ラップのフロウやリズムの取り方は、自分の思ったようにやってみるんですか?
そうですね。「それで大丈夫なのか?」って思いますけど。もちろんデモにガイドラインは入ってるんですが、部分部分でみっちり指導されるわけじゃなくて。1回歌って、「ここは強く言ってみて」とかアドバイスをもらってレコーディングを始める感じです。
──ラップを自分なりに表現してみて見つけた面白さはありますか?
ラップは言葉を放ってる感じが、歌とは全然違うんだなと思いました。お客さんのノリ方がすごく変わるので、それがステージに立つ側としては面白くて。
──例えば今作に収録された「パーティーアップ」にしても、強い言葉で意思表明をするような、ちょっと攻めた感じのリリックが並んでるじゃないですか。「こんな言葉をしゃべっていいのかな?」みたいに思ったりすることはありますか?
うーん、「終わらない宿題あーファッキュー」ぐらいかな。確かに終わらない宿題は「ファッキュー」ですけど(笑)。「パーティーアップ」は、1曲の中にいろんな感情がゴチャゴチャに入ってるから、そこがいいのかなって思います。この曲は2日に分けて2回録音したんですけど、1回目のレコーディングのときはあまりテンションがアガってなくてクールな感じのラップになって。2回目に録ったらゴリゴリな感じになったんで、こっちが採用されました。
──その日のテンションによって、歌やラップも変わるとしたら、ゴリゴリのラップが録れた2回目のレコーディングのときは、例えば心の中に怒りが溜まって、それをラップにぶつけてみたとか?
うーん、確かに。いやいや、確かにじゃなくて!(笑) でも、ストレス発散にはなりますね。めっちゃイライラしたことがあったら、こういうぶつける感じの曲を歌うと、めっちゃ解放されたような気分にもなるし。
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お母さんと大絶賛したDÉ DÉ MOUSE曲
- 吉田凜音ワンマンライブ it's rinne time~vol.01~
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2017年9月16日(土)東京都 TSUTAYA O-nest
- 吉田凜音(ヨシダリンネ)
- 北海道札幌市出身、2000年生まれのソロアーティスト。2013年から本格的なソロ活動をスタートし、数々のライブでその高い歌唱力を披露して話題を集める。2014年11月に西寺郷太プロデュースによる1stシングル「恋のサンクチュアリ!」でデビュー。2015年2月には2ndシングル「忘れないPlace / テンセイリンネ~GONG!GONG!GONG!~」をリリースし、同年3月には1stフルアルバム「Fantaskie」を発表した。2016年4月には吉田(Vo)、西寺(Dr, Cho, Programming / NONA REEVES)、村田シゲ(B / □□□)、山形知也(G / I HATE MONDAYS)、杉田未央(Key)からなるバンドMAGI(c)PEPA(マジぺパ)を本格始動させ、2017年3月にはラッププロジェクト・RINNE HIPとしてデビューCD「裏原ンウェイ.ep」をリリースするなど、さまざまなスタイルで活動を展開。8月には吉田凜音としての新作ミニアルバム「STAY FOOL!!」を、ビクターエンタテインメント内のレーベル・Colourful Recordsから発売した。