音楽ナタリー PowerPush - 矢沢洋子

紆余曲折経て見つけた“大切な場所”

やりたいことはライブで

──洋子さんは今後自分の音楽的こだわりと、自身に求められる音楽を両立していくことはできますか?

矢沢洋子(Photo by 青木カズロー)

うん。少なくとも矢沢洋子名義で出すCDに関しては、今回の「Lady No.5」みたいなのがいいかなって。それはやっぱり「Bad Cat」が好評だったというのが大きい。もちろん曲によっては「むむむ……」と思うこともあるだろうけど、それもボーカリストとしてうまい具合に自分の中に受け入れていきたい。そう思えるようになりました。で、自分のやりたいことはライブで表現していけたらなと思ってて。実は矢沢洋子 & THE PLASMARS 女人版というのがあるんです。

──今年4月に東京・渋谷CLUB QUATTROのイベント「ROXYPARTY vol.2」でライブされてましたね。

私がボーカルで、ギターはkemeさん。アッコさん(野間亜紀子 / ex. GO!GO!7188)がベースで、あっこびんがドラムというガールズバンドなんですけど、このメンバーでやるのが本当に楽しかったんです。私、練習が大嫌いなんですけど、彼女たちとだったらいくらでもやってられた。「練習ってこんな楽しいんだ」って思えるくらい。

──素晴らしいですね。

矢沢洋子

ライブ本番もすごく楽しくて、いろんな人に「よかったよ」って褒めてもらえて。あのイベントは本当に素敵すぎる1日でした。怒髪天、ギターウルフ、ニューロティカ、Large House Satisfactionっていう、自分が普段から本当に大好きな人たちとも競演できて。そもそも誰も友達がいなかった当時の私からしたら、あっこびんやアッコさんみたいな人と同じバンドでやれるなんて夢みたいなことなんですよ。まだ発表してないですけど、秋ぐらいに女人版でライブやろうって話してて。「じゃあ曲も作ろう」とかわくわくする展開になってる(笑)。そういう人や場所をこれからも大切にしていきたいと思います。

矢沢洋子「Lady No.5」Music Video full version

ニューアルバム「Lady No.5」 / 2014年7月23日発売 / 1800円 / GARURU RECORDS / GRRC-20005
ニューアルバム「Lady No.5」
収録曲
  1. NAKED LOVE
  2. BLACK SUNSHINE
  3. 東京騒音 スクランブル
  4. Walk Like An Egyptian
  5. Lady No.5
  6. ガラクタ
矢沢洋子(ヤザワヨウコ)

東京出身の女性ボーカリスト。12歳のときに家族とともに米ロサンゼルスに移り住み、高校卒業後帰国。2008年10月にthe generousとしてメジャーデビュー。その後アーティスト名を本名・矢沢洋子にし、2010年8月に1stアルバム「YOKO YAZAWA」をGARURU RECORDSからリリースする。精力的なライブ活動を行いつつ、2011年8月に2ndアルバム「Give Me!!!」を発表。さらに2012年10月には矢沢洋子&THE PLASMARS名義のミニアルバム「ROUTE 405」をリリースした。2013年に矢沢永吉プロデュースのミニアルバム「Bad Cat」、そして2014年7月にミニアルバム「Lady No.5」を届ける。同作の表題曲はTHE NEATBEATSのMr.PANこと、真鍋崇が作曲している。