横浜音祭り2019 PR

横浜音祭り2019 葉加瀬太郎|念願の初セルフプロデュースによるオーケストラコンサート

9月15日に開幕する神奈川・横浜を舞台にした日本最大級の音楽フェスティバル「横浜音祭り2019」。そのプログラムの1つとして、葉加瀬太郎が11月15日に横浜みなとみらいホール 大ホールにてフェスティバルのクロージングコンサートを開催する。本特集ではMay J.をゲストに迎え、初のセルフプロデュースによるオーケストラ編成でコンサートを行う予定の葉加瀬に、その思いや横浜に対する印象などを語ってもらった。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 須田卓馬

神戸で練習した流れを横浜で実践

──葉加瀬さんは、横浜という街にどのようなイメージを持っていますか?

葉加瀬太郎

僕は18歳のとき、大学に進学するために東京に出てきまして。それまでは大阪で生まれ育って京都の高校に通っていたのですが、関西人にとっての神戸と同じように、東京の人にとって横浜があるんじゃないですかね。大阪の人が神戸に対しておしとやかでトラッドなイメージを抱いているのと一緒で、横浜は憧れの街というか、横浜出身と聞くと「おおっ!」と思わず驚いてしまう(笑)。若い頃はデートで困ったとき、とりあえず横浜に行けば1日持つというイメージでした(笑)。

──何をするにも困らないですよね。

アミューズメントが多いですからね。定番のコース以外にも、コンサート会場などもありますし。高校生のときに神戸で練習した流れを、東京に出てきて横浜で実践しました(笑)。とりあえず街を眺めて食事に行って、日が暮れ始めたタイミングで海に行くという神戸でのモデルケースをそのまま流用できて。あまりデートの術を知らなかった若者の頃は横浜にはよくお世話になって、助けていただきましたね(笑)。

──横浜での思い出のエピソードは何かありますか?

横浜では毎年のように仕事もさせていただいていて。ずいぶん前からカナケン(神奈川県民ホール)でコンサートをやっていますが、大学のときに大ファンであった坂本龍一さんのコンサートを初めて生で観たのがカナケンで、いまだに強烈な印象が残っています。アルバム「NEO GEO」を発表したあとのコンサートだったので1987年だったと思いますが、僕にとってはものすごい体験でした。

──その後のご自身の活動に大きな影響を与えるような?

はい。音楽的に一番衝撃を受けた人だったので。実は僕、ほかの同年代の人たちと違ってリアルタイムでYMO(Yellow Magic Orchestra)の音楽を体験していないんですよ。凝り固まった音楽人生を歩んできたので。大学に入ってからいろんな音楽に触れるようになって、坂本さんは大学の先輩でもあるし、ずっと尊敬している方ですね。カナケンで自分のコンサートを開催するたびに当時のことを思い出します。

きっかけは「情熱大陸」での生演奏

──葉加瀬さんは11月15日に神奈川・横浜みなとみらいホールで「横浜音祭り2019」のクロージングコンサートを開催します。初のセルフプロデュースによるオーケストラ編成でのコンサートになるそうですね。

これまでも自分のコンサートは自身で作りあげてきたんですけど、オーケストラ編成では初めてになります。ここ20年くらい毎年のように9月から12月にかけて50公演くらいのコンサートツアーをやり続けていて。その中でブラッシュアップしながら音楽を作ってきたつもりですが、ときにアコースティックでクラシカルな演奏があったとしても、基本はいわゆるバンドスタイル、自分のハウスバンドを使ってのコンサートなので、オーケストラとの共演がほぼないわけです。バイオリン弾きとして活動していても、普通のクラシックのソリストとはやっていることがずいぶん違うんですよね。

──なるほど。

自分のパーマネントなバンドで作り上げてきたものは今後も続けていくつもりではありますが、活動の種類を増やしていこうと思って一昨年くらいからスタッフと一緒にいろんなプランを考えていまして。その1つとしてシンフォニックプロジェクトというのが立ち上がったので、オーケストラ編成のコンサートをセルフプロデュースするという話は今に始まったものではないんです。ただ、まだ一度も音にして世に出していないので、スタジオでどんどんトライするところからスタートしました。そして、そろそろ本格的に進めようと思っていたときに(新井)鷗子さん(「横浜音祭り2019」のディレクター)とのご縁があって、「横浜音祭り2019」でこのプロジェクトを実現させないかという話をいただいたんです。2、3年先にはオーケストラと共演して、僕の曲をクラシカルでシンフォニックなスタイルでお届けしたいというビジョンとタイミング的にもぴったり合致して、鷗子さんと意気投合しました。

──オーケストラ編成でコンサートをやりたいという思いが湧いたきっかけはなんだったんですか?

葉加瀬太郎

3年前の年末に「情熱大陸」に生出演して演奏を披露したんですよ。番組の20周年企画だったんですけど、オープニングテーマの生演奏を神戸から中継するというもので、30秒のオーケストラバージョンを作ったんです。そのときの感覚が大変面白くて、オーケストラでコンサートをやってみたいという気持ちが湧いてきて、結果的に今回のプロジェクトのスタートになりました。

──オーケストラで演奏するという経験自体は、子供の頃から何度もあったんですよね。

自分の人生を振り返ってみると、初めてオーケストラで演奏したのは10歳のとき。大学生まではオーケストラで演奏することに夢中だったんです。だから楽しみ方は存分に理解しているつもりだし、自分の曲を愛するブラームスのように、あるときはショスタコーヴィチのようにアレンジするとか、いろんな手法を取れると思うんですよね。バンドでやることを前提として作った曲をクラシカルにすることでどう響くのか、非常に楽しみです。演奏面で特殊なことも出てくるだろうし、ベートーヴェンなど普段はクラシカルな音楽を演奏しているオーケストラにとってはかなり刺激的なものになって、僕が求めるものも変わってくると思います。オーケストラとお互いに理解を深めながらやっていけたらいいですね。

葉加瀬太郎(ハカセタロウ)
葉加瀬太郎
1968年1月23日、大阪府生まれ。1990年にKRYZLER & KOMPANYの一員としてメジャーデビューを果たす。1996年の解散以降はソロアーティストとして活動し、セリーヌ・ディオンとの共演で世界的に知名度を高めた。TBS系ドキュメンタリー番組「情熱大陸」のオープニングおよびエンディングテーマが代表作として知られている。2002年には自身が音楽総監督を務めるレーベル「HATS」を設立。毎年9月から年末にかけて全50公演の全国ツアーを開催し、年間100公演にもなるステージを行いながら、さまざまな活動の中で音楽の素晴らしさを伝え続けている。