WEST.インタビュー|WOWOWとタッグを組み、大人っぽい魅力満載のオリジナルライブ (2/2)

濵ちゃんと照史にたどり着くぞ

──今年は3月から6月にかけてアリーナツアー(「WEST. 10th Anniversary LIVE TOUR AWARD」)があり(参照:WEST.デビュー10周年ツアーで魅せた充実のエンタテインメント 夏にはドームツアー開催)、7月から8月にかけてドームツアーを開催されました。そして今回の映像作品を踏まえて、パフォーマンスやステージに懸ける姿勢など、メンバー間で成長を感じた部分があれば教えてください。

重岡 俺の知り合いがWEST.のライブを観に来ることがあるんですけど、「濵ちゃんがめっちゃいい」と言う率が高くて。

濵田 へぇー! うれしいうれしい。

重岡 なんでなんかなって不思議に思う反面、やっぱりなと思う自分もいて。そこはうまく言語化できないんですよね。めちゃくちゃビジュアルがいいわけでもないしさ。

濵田 待ってよ!

重岡 ハハハ、冗談冗談。歌の表情なんかな?

濵田 それはめちゃめちゃ意識してる。今ライブでも、曲の表現を毎回変えていて。毎回新鮮に感じられて楽しいし、それこそしげの書いてくれた「間違っちゃいない。」の「光れない 馴染めない なぜ同じ様に生きれないの」というフレーズも、毎回違うテンションで歌うと、そのたびに新しい歌のように思える。神ちゃんの書いてくれた「あなたへ」やったら、自分の歌うフレーズを「今日は明るく歌うと、前回と伝わり方が違うんじゃないか?」と考えながら勝手に楽しんで歌っていますね。

「WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live "W"」より。

「WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live "W"」より。

重岡 歌で言えば、(桐山)照史も変わったなと思いますね。もともと上手だったんですけど、さらに今は楽しんでいるというか。

藤井 歌うことを心から楽しんでいるよね。

重岡 そうそう。俺もその境地に行きたいって、心底思いますね。やっぱり濵ちゃんと照史は、7人の中で抜きん出てる感じがします。人生も歌も「楽しんでいる者が勝ち」って言いますけど、ホンマその通りだと思うんですよ。それ以上のパフォーマンスはないから。

小瀧 それはホンマにそう。

重岡 今、自分が32歳で照史が3つ上で濵ちゃんが4つ上だから、俺もあと何年かで2人の域にたどり着くぞって感じですね。

WEST.から見た関西の後輩グループは

──振り返ると、2014年にデビューをされてからこの10年の間に、なにわ男子とAぇ! groupがデビューを果たし、ほかにもLil かんさい、Boys be、AmBitiousも勢いを増しています。デビュー当時と現在で関西グループの状況の変化をどう感じていますか?

藤井 やっぱり全然違う感じがしますね。

重岡 でも、なにわで関西グループのデビューが1回止まりましたよね。SUPER EIGHT、WEST.というお笑いっぽいというか、関西はちょっと飛び道具的なグループとして行かなきゃいけないと思っていたんですけど、なにわが正統派アイドルな感じで。そこが関西グループの大きな転換点じゃないですかね。結果、大成功しましたもんね。

──今は滑走路に乗っているかのように、関西が勢いに乗っている印象がありますね。

神山 関西に限らずですけど、僕らって違うグループにいたメンバーがガチャンとくっついて生まれたグループで。今の子たちってグループができて、ある程度そのメンバーで活動してからデビューじゃないですか。

藤井 確かにそうやな。

神山 だからこそグループの強みとか得意なことを、ちゃんと見つけた状態でデビューできるっていうのは、かなりいい環境だと思いますね。

重岡 そう考えたら、Aぇ! groupってバンドのイメージが強かったから、今の活動を見ていると器用やなと思う。

中間 器用になんでもできているイメージがあるね。

藤井 意外とアイドルっぽいこともやるしね。

小瀧 せやねんな! 去年のライブを観てびっくりした。

藤井 けっこうキュンとするセリフも言うしね。

濵田 かなり振り幅があるよな。

小瀧 もっと“こっち側”やと思ったのにな。めっちゃキュンキュンセリフを言ってたから。

重岡 でも、あいつらの本質は“こっち”だと思うなあ。

──別媒体でデビュー前のAぇ! groupにインタビューをしたときに、2022年に開催されたWEST.初のドームツアーのことをとても大事な思い出として話されていて。

一同 へえー!

──正門良規さんは、東京ドームのライブ前に皆さんが円陣を組んでいるのを後ろから見て、WEST.の皆さんとの思い出がぶわーっとよみがえってきて胸に込み上げるものがあったそうです。同ライブのゲストとしてステージに立った際には「いつかはAぇ! groupの単独で同じ景色を見たい」という目標と勇気をもらえた、と話していました。

中間 あのとき、Aぇ! groupにはバンドで出演してもらったもんな。

──末澤誠也さんは「どうステージに出ていったらAぇ! groupにとってプラスになるのかを、WEST.の皆さんが考えてくださったのがありがたかった」と言っていて。

重岡 いいヤツらやな! KAMIGATA BOYZ(STARTO ENTERTAINMENTによる関西発グループのプロジェクト)もそうですけど、エイト(SUPER EIGHT)さんをはじめ、Aぇ!やなにわも含む関西チームで集まったときのグルーヴがすごくいいんですよね。グループは違えど、やっぱり同郷の戦友感があって。

小瀧 関西はファミリー感が強いよな、“チーム関西”みたいな。

「WEST.って楽しそうやな、ええなあ」が理想

──今、関西の後輩グループに対して「こういう背中を見せたい」とか「こんな存在でいたい」など思っていることはありますか?

神山 んー、まったくないですかね。

中間 こういうところを見せたい、というのはないよな。

藤井 ホンマにない。マジでないですね。

中間 ファミリーではあるけど「よそはよそ、ウチはウチ」って感じなんですよね。

藤井 もしも俺らから何かを吸収してくれるんやったらうれしいけど、自分らから教えるとか「見とけよ」感はまったくないですね。

濵田 なくてすみません(笑)。

「Behind The Scenes - WEST. 10th Anniversary Live "W"」より。

「Behind The Scenes - WEST. 10th Anniversary Live "W"」より。

──いえいえ、思ったままでいいんですよ(笑)。でも、関西グループの方々にインタビューをすると、皆さんがWEST.の名前を挙げられることが多いんですよ。マインドを含めて関西グループである誇りを継承していきたい、という気概をすごく感じます。

一同 うれしい!

重岡 ホンマにええヤツらやな! あいつら……ええヤツらや。後輩に何か聞かれたら喜んで答えますけど、教えたいこととかはないっすね。こっちから押し付けて、迷惑だと思われたら嫌やし。

──それはないですよ!

重岡 ハハハハ!

中間 継承で言うと……活動自体を楽しんでいるのが、関西のジュニアからすごく伝わってくるなと思っていて。Aぇ! groupもそうやし、AmBitiousもWEST.のバックについてくれていたんですけど、もちろん明るい曲は全力で楽しんでくれるんです。それ以外に、ちょっとコント寄りのパートも心から楽しんでくれているなと感じる。そういうところもすごくいいなと思いますね。

──後輩から見て、WEST.がどんなグループに映っているのが理想ですか?

小瀧 「楽しそう」がいいですね。「WEST.って楽しそうやな、ええなあ」と思ってもらえていたら、俺らのやりたいことは正解やなって思うかな。

──5月に大阪・京セラドーム大阪で開催されたSTARTO ENTERTAINMENTによる大型ライブイベント「WE ARE! Let's get the party STARTO!!」で、WEST.が「証拠」を歌っているとき、重岡さんは「どうだー! (俺ら)楽しそうだろー!」と叫んでいましたね。

重岡 そうね。やっぱり“楽しんでいる”というのがパフォーマンスとして一番尊いことやなって思っているし、それが一番ですよね。

メンバー全員が30代になったら

──ちなみに、約2年後には小瀧さんが30歳になり、7人全員が30代のグループになります。個人的には30代のWEST.が、何を見せてくれるのかも楽しみなんですよ。

神山 30代とは言っても、次の年には淳太くんは40歳になりますから。

中間 全員30代のWEST.でいられるのは、1年しかないんですよね。

重岡 足並みそろえて行けって!

中間 そこはしゃあないやろ!

小瀧 今から年齢を変えていけよ。

中間 来年は年齢非公開にしようかな。

一同 ハハハハ。

重岡 真面目な話、30代は人とのつながりが大事になってくるんじゃないかなって。そういう話を最近聞いたこともあったし、自分でも思いますね。10代で思い出をたくさん作って、20代で自分を見つめ直して、30代で人とのつながりを大事にして、40代で花を咲かす。この話はナオト・インティライミさんに聞いたんですけど、確かにそうかもなって。30代は余裕も出てくるだろうし、パフォーマンスを通してコミュニケーションを図れるようになってきたり、後輩と接することが増えてきたり、本当にいい風が吹いている気がしますね。

WEST.

WEST.

濵田 あとは、若返りたいですね。

小瀧 どういうことですか?

濵田 ここから大人の階段をさらに上っていくじゃないですか。なので、逆にここから少年の心を持っていく。

神山 大事やね。

濵田 あとは、お肌も若返らせる美意識を強く持ってさ。

重岡 要は、お肌です! 30代に突入するWEST.に一番大事なのは……。

一同 お肌です!

小瀧 スキンケア大事! 日焼け止めは必ず塗る!

重岡 Aぇ! groupに言っといてください。「スキンケアは今から大事やで」って。

神山 それこそ末澤は30歳やもんな。

重岡 そう考えたら、俺らが後輩に教えることあったわ! 「今のお前らのスキンケアが、10年後のお前らの肌を作るからな」って。

藤井 後輩は誰も俺らに美容のイメージないと思うで。

一同 アハハハハ!

プロフィール

WEST.(ウエスト)

重岡大毅、桐山照史、中間淳太、神山智洋、藤井流星、濵田崇裕、小瀧望の7人からなるアイドルグループ。2014年4月にシングル「ええじゃないか」でCDデビューし、2016年12月には初の単独ドーム公演を大阪・京セラドームで、2022年夏には東名阪で初のドームツアーを開催。2023年10月にグループ名を「WEST.」に変更した。最新シングルは2024年9月リリースの「まぁいっか!」。同年10月にライブBlu-ray / DVD「WEST. 10th Anniversary LIVE TOUR AWARD」が発表され、WOWOWでライブ特番「WOWOW presents WEST. 10th Anniversary Live "W"」が放送・配信される。