ずーっと不安ですよ

──今作からunBORDEとタッグを組むということで、これを報じた音楽ナタリーのニュースにも大きな反響がありました（参照：WANIMA、ワーナー内レーベルunBORDEから「Gotta Go!!」リリース）。所属事務所はこれまで通りPIZZA OF DEATHで、レーベルがunBORDEになるということですよね。新体制になってどうですか？

KENTA　仲間が増えるって感じです。もっとWANIMAという存在や、僕らが伝えたいことをいろんな人に届けて伝えてくれる人が増えたので、こんなにありがたいことはないです。中にはキレイな方もいて、色気部門もあるくらいです！

──環境としては特に変わってないんですか？

KENTA　はい。僕ら3人が変わってないので、これからも変わらないんじゃないですかね。移動が徒歩からジェット機に変わるくらいです。

──リリースをするたびにどんどん露出が増えていって、傍から見たらトントン拍子に見えますが、不安などはありませんか？

KENTA　ずーっと不安ですよー。不安やから、去年は365日中360日3人で一緒におったわけですし、「オフはいらん」って言って毎日練習に入ってました。でもやっぱり「WANIMAの音楽に救われた」とか「助けられた」とかそういう話を聴くと、僕らは止まっちゃいけないなって思うんです。「僕らみたいな野良犬でも、諦めんと、ちゃんと人や物事と向き合えばやっていけるよ」ってことを示していきたいんですよね。……あれ？ 真面目になっちゃった（笑）。日本で一番巨乳が好き！ KENTAです！

僕らが辞めたら、今WANIMAを求めてる人たちの行き場所がなくなる

──もう少し真面目な話を聞かせてください。「辞めたい」と思ったことはないんですか？

KENTA　辞めたいというよりも、「辞められたらどうしよう」っていうのが恐いですね。

──2人に？

KENTA　いや、聴いてくれる人です。「みんなの中でWANIMAが消えたらどうしよう」「みんなの中でWANIMAの音楽が鳴らなくなったら終了のお知らせ」だと思ってます。

──それはどういうときに思うんですか？

KENTA　ふとしたときに。だからそういう気持ちに負けないように、練習とかいろんなことに取り組むんだと思います。

FUJI　僕も辞めたいと思ったことは一度もないけど、毎日不安ですね。KENTAくんと一緒。

KO-SHIN　うん。右に同じく。敬礼！

──誰も辞めたいと思わないんですね。

FUJI　たぶん辞めたいって思ってたらもっと早い段階で熊本帰ってると思います。

KENTA　変な責任は背負ってるかもしれないです。僕らが辞めたら、今WANIMAを求めてる人たちの行き場所がなくなるっていう。

──その責任って最初から感じていたんですか？

KENTA　最初の最初は「音楽が大好き」っていう気持ちでバンドを始めたけど、これだけツアーで全国回っていろんな人たちと話したり、お客さんの顔とか見てるうちに責任感が生まれてきましたね。3人の中のバンドに対する気持ちは変わらないですけど、自分たちの気持ちプラス、WANIMAを求めてくれる人たちのために何ができるかっていう思いでやってます。これからもそういう気持ちはどんどんプラスされていくんだと思います。また真面目になっちゃった。

──「CHARM」に込められている「この歌はお守りにしてほしい」という感情はやっぱり、自分たちの音楽が求められてることをきちんとわかってるからこそ生まれたものですよね。

KENTA　はい、だからみんなのおかげでできた曲です。みんなと出会わんやったらできんやった。みんなにごはんおごりたいですよ。

──WANIMAがテレビに出ると、ファンの人みんなが一緒に応援してる感じがするんですよね。大きくなっていくにつれて「遠くなっちゃう」と言う人もいると思うんですけど、WANIMAを好きな人はそう言う人が少ない気がします。

KENTA　「遠くなる」って言う人おるんですけど、近くなってると思うんですよ。僕らがテレビ出たりするのってたくさんの人に届けたいからなんですよね。ライブとかに行かんでもみんなが観てるテレビにWANIMAが出るから、近くなってるんやけどな。みんなに届けたくて選んだことやから文句言わず黙ってついて来い！

──ワンマンライブのときも「ちょっとでも一番遠くの人の近くに行きたい」と言ってサブステージを用意してましたしね。

KENTA　WANIMAはお客さんが2、3人というところから始まってるバンドなので、そういう気持ちはやっぱり忘れたくないです。僕らは友達が少ないからライブに1人で来てる人の気持ちもわかるので、「独りじゃなかよ」ということを1人ひとりに伝えていきたい。

──わかりました。では最後に今後の展望を聞かせてください。

KENTA　ずっと変わらないです。「WANIMAの歌をもっとたくさんの人に届けたい」っていうのと、聴いてくれてる人を支えたい、応援したいということです。新曲もたくさんできてきてるので、これからも音楽で寄り添っていきたいですね。また皆さんと会える日を楽しみにしております。このインタビュー、最後まで読んだ人おるんかな……（笑）。