音楽ナタリー Power Push - VAMPS

HYDEのライブ論

VAMPSが新作ライブBlu-ray / DVD「VAMPS LIVE 2015 BLOODSUCKERS」をリリースした。

2008年の結成以来、ライブバンドとして精力的に活動中のVAMPS。彼らは近年、海外バンドのツアーに同行したり、海外のフェスに参加したりと以前にも増してワールドワイドな活躍を見せている。

そんな中で発表される「VAMPS LIVE 2015 BLOODSUCKERS」は、最新アルバム「BLOODSUCKERS」のリリースに伴うライブツアーの集大成として、今年5月に埼玉・さいたまスーパーアリーナで行われたライブの模様をパッケージしたもの。アリーナならではの壮大な演出もありながら、ライブハウスさながらの熱気と興奮が追体験できる濃密な内容となっている。

音楽ナタリーでは本作の発売を記念して、フロントマンであるHYDE(Vo, G)に話を聞き、VAMPSにとってのライブの意味や、ボーカリストとしてのスタンスを語ってもらった。

取材・文 / 中野明子
ライブ写真 / 岡田貴之、今元秀明、田中和子

自分たちの芸術を突き詰めたもののお祭りバージョン

──HYDEさんは今回映像化されたライブの中で、アルバム「BLOODSUCKERS」はあくまでも招待状みたいなもので、ツアーファイナルに観客がそろってやっとアルバムが完成するとおっしゃっていましたね(参照:VAMPS、日本ファン熱狂のSSA公演「また輸血させて」)。振り返ってみて5月の公演はどんなライブでしたか?

HYDE(Vo, G)

そうですね……VAMPSはいろんな表情が見せられるバンドだと思うんですね。ハロウィンのライブ(「HALLOWEEN PARTY」)、夏の野外ライブ(「BEAST PARTY」)、“籠城型ライブ”などいろんなシチュエーションでライブをやって観客を楽しませられる。その中でアリーナライブっていうのは、自分たちの芸術を突き詰めたもののお祭りバージョンっていう位置付けですかね。「BLOODSUCKERS」っていうアルバムには自分たちにとってライブで即戦力になるような曲がたくさんあるので、それをアリーナでやるにあたってどう表現するかを意識したライブだったと思います。

──単独でのアリーナ公演は4年ぶりでしたが、1カ所の会場で連日公演を行う“籠城型ライブ”を実施してからアリーナ公演を行った理由はあるんですか?

2~3千人のゼップのキャパシティだと「BLOODSUCKERS」の曲を表現するにしても、ライブを重ねなくてもなんとか形にすることができるけど、より大規模な会場であまり曲を演ってない状態だと地味なライブになってしまう。あとツアーの最初のほうだとお客さんもやっぱり曲を聴いちゃうし、ノリ方もわからないからね。

──アルバムの曲をライブハウスツアーで浸透させていって、最後に大舞台でやることで作品を完結させたと。

そうだね。もちろんずっとライブハウスでやってたから、ファンもひさしぶりのアリーナ会場の規模感に多少戸惑うことがあると思うけど、曲を知っている状態で来るから。それによってライブ全体の完成度も上がる。

一番グッとくるのはファンの表情

──ご自身で映像を観て印象的だった場面はありましたか?

「VAMPS LIVE 2015 BLOODSUCKERS」埼玉・さいたまスーパーアリーナ公演の様子。

あのね、僕が一番グッとくるのはファンの表情なんですよね。彼らが泣いたり笑ったりしてる表情が映し出されるとキュンとくるんです。僕らの映像作品ってそういうシーンがすごく多いと思うんですよ。自分たちにとっては普通のことでも、ファンにとってはライブって一大事やったりするから。すごい喜んでくれてるとうれしいし。僕にとって、ライブ映像のメインはそこなんですよね。極端な話、ライブ中は前列のほうの子の顔しか認識するのは難しい。でも映像作品になるとちゃんとファンの表情が見えるから。僕はそういうところが一番楽しいですね。

──なるほど。

それ以外に面白いところは演出ですね。今回は映像じゃないとわからないところがけっこうあると思うんで。アリーナ席はZeppでのライブをイメージして、ファンが僕らとの近い距離感を楽しめるようにして。一方で、スタンド席は映像とバンドの音がリンクしているのを楽しめるようして。アリーナで観る人と、スタンドで観る人とでまったく違う風景が観られるようにしました。

──確かに俯瞰して観ることで初めてわかる演出もありましたね。HYDEさんやK.A.Zさんの足元に設営されたLEDスクリーンに、映像が浮かび上がっているところとか。あれは壮観でした。

そう。「こんなことになってたんだ!」っていう発見が、映像を観てもらうことでたくさんあると思います。

──ということは映像作品になることを意識した上で、ライブの演出を考えられたんですか?

K.A.Z(G)

いや、あんまり意識してないんです。一応、ライブを撮ることは事前にスタッフと話してますけど、あくまでもお客さんにライブを見せることがメインなんで。ただ、撮っている監督がずっと一緒の人なんで、僕がやりたいことをわかってくれてるから、うまく形になっているんだと思います。

──ちなみにVAMPSのライブにおけるルールというのはありますか?

うーん。緩急かなあ。お客さんに全力でかかってきてもらって、ちょうどイケる流れを作るというか。聴かせる部分も入れつつ、完全に僕らに任せてもらう形にしてますね。1時間ずっとアッパーな曲をやってるバンドもいると思うんですけど、僕の場合、そういうライブって途中で何がなんだかわからなくなっちゃうんですね。ついていけないし、観てて飽きちゃう。あと僕、長いライブがあんまり好きじゃないんです。だから短い中で緩急があって、お腹いっぱいになれるライブを常に目指してますね。

ライブBlu-ray / DVD「VAMPS LIVE 2015 BLOODSUCKERS」/ 2015年12月9日発売 / Virgin Music
初回限定盤Blu-ray / 9180円 / UIXV-90007
初回限定盤DVD 2枚組 / 8100円 / UIBV-90008~9
通常盤Blu-ray / 5940円 / UIXV-10007
通常盤DVD / 4860円 / UIBV-10026
初回限定盤グッズ付DVD / 11340円 / UIBV-90012
UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤グッズ付Blu-ray / 15120円 / PDXV-1904
本編(各仕様共通)収録内容

SE. REINCARNATION

  1. ZERO
  2. LIPS
  3. REDRUM
  4. REVOLUTION II
  5. REPLAY
  6. GET AWAY
  7. DAMNED
  8. EVIL
  9. VAMPIRE'S LOVE
  10. GHOST
  11. AHEAD
  12. ANGEL TRIP
  13. LOVE ADDICT
  14. BLOODSUCKERS
  15. MIDNIGHT CELEBRATION
  16. THE JOLLY ROGER
  17. INSIDE MYSELF
  18. DEVIL SIDE
  19. SEX BLOOD ROCK N' ROLL
初回限定盤Blu-ray&DVD 特典映像
  • ARENA Tour 2015 Documentary

※ツアーフォトブック(64ページ)付き

通常盤Blu-ray&DVD 特典映像
  • Beast Party 2015 Documentary & ACOUSTIC LIVE映像

※ブックレット(12ページ)付き

初回限定盤グッズ付DVD 封入内容
  • 通常盤DVD+オリジナルグッズ(Tシャツ、マフラータオル、ナップサック)+ボックス
UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤グッズ付Blu-ray 封入内容
  • 通常盤Blu-ray+オリジナルグッズ(バブルヘッドフィギュアHYDE&K.A.Z)+ボックス
VAMPS(バンプス)
VAMPS

HYDE(L'Arc-en-Ciel)とK.A.Z(OBLIVION DUST)が2008年に結成。結成以来、国内外でライブを行っている。全国のZeppにて連続公演を行う“籠城型ツアー”をはじめ、アリーナ公演、野外公演、ハロウィンイベントなど、多彩なスタイルのライブを実施。2013年にユニバーサルミュージックへの移籍を発表する。移籍第1弾作品として4月に映像作品「VAMPS LIVE 2012」をリリースした。7月に2年半ぶりのシングル「AHEAD / REPLAY」をリリースし、9月には全曲英語詞によるベストアルバム「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」を世界各国で発表。同月末よりヨーロッパツアーを開催した。2014年3月には2度目のロンドン公演を行ったほか、同年6月にイギリスの野外フェス「Download Festival 2014」に出演。10月にアルバム「BLOODSUCKERS」を発表した。2015年2月には東京・日本武道館で企画ライブイベント「VAMPARK FEST」を行い、Sixx:A.M.、sads、[Alexandros]など国内外のアーティストと競演を果たす。12月に4年ぶりとなったアリーナツアーの模様を収めたライブDVD / Blu-ray「VAMPS LIVE 2015 BLOODSUCKERS」を発表。