楽しみながらやれた

──尾崎さんがゲストボーカリストとして参加したスカパラのニューシングル「爆音ラヴソング / めくったオレンジ」がリリースされ、大きな話題を集めています。皆さんのところにもさまざまなリアクションが届いていると思いますがいかがですか？

加藤隆志（G）　うれしい反響ばかりです。「スカパラの演奏と尾崎くんの声がここまで合うとは！」という声がすごく多くて。最初は「スカパラとクリープハイプがどうやって結び付くんだろう？」という声もあったみたいですけど、曲が解禁されると「なるほど、こういうことだったのか」とわかってもらえて。

尾崎世界観（Vo, G）　ホントにうれしいです。この話が決まったときもそうだし、曲をもらったときやレコーディングのときもずっと楽しくてドキドキしていて。クリープハイプがメジャーデビューして3年くらい経って、よくも悪くも慣れてきた時期に僕はこういう経験ができたんです。音楽を1から楽しめたというか。音楽って、苦しみながらがんばって作っていくものだと思っていたんですけど、こんなに楽しみながらやれて……バンドのメンバーにおすそ分けしたいくらいです。

谷中敦（Baritone sax）　ははははは（笑）。

加藤　今ではほかのクリープハイプのメンバーともすごく仲よくなれたんですよ。

茂木欣一（Dr）　うん。先日クラブでスカパラのリリースパーティをやったんですけど、そこで会ったメンバーの尾崎くんに対する愛情の深さにやられましたね。みんながこのシングルをすごくバックアップしてくれてるんだなって、すごく感じて。彼らには感謝しかないです。

──クリープハイプのメンバーは尾崎さんのことが大好きですよね。

加藤　それも伝わってきました（笑）。

尾崎　ずっとバンドとして活動してきたから「なんでボーカルだけ呼ばれたの？」って思われてもおかしくないんですけど、メンバーはみんな僕をすごく支えてくれました。

尾崎世界観とのファーストコンタクト

──もともとは加藤さんがクリープハイプのファンだったことがきっかけだったんですよね？

加藤　はい。僕はクリープハイプの音楽をよく聴いていて、ライブも何度か観に行っていて。演奏力、実力をわかった上で「一緒にやりたい」と思ったんです。それで「COUNTDOWN JAPAN 13/14」のときにエレベーターの中で尾崎くんに声をかけたのが最初で。僕らはライブが終わった直後で、かいた汗も引いてない状態だったんですけど、パッと振り返って「聴いてます、好きです」って。

尾崎　うれしかったですね。びっくりしました。

加藤　いや、全然うれしそうに見えなかったけどね（笑）。

尾崎　緊張してたんですよ（笑）。自分としては感謝の気持ちを全面に出してたつもりなんですけど。

──加藤さんがクリープハイプに惹かれたポイントはどこなんですか？

加藤　最初に興味を持ったきっかけが雑誌に載ってた尾崎くんのインタビューを読んだときで、すごく気骨があるというか、ロックっぽいなって思ったんです。それに歌詞についての考え方も面白くて、すぐに検索してYouTubeで観てみたら歌がすごく突き刺さってきたんですよね。尾崎くんの声を初めて聴いたときから「めちゃくちゃいいな」って思いながら聴いてました。