曲を聴きながら涙が止まらなくなった
──1stアルバムには計16曲が収録されています。皆さんそれぞれ、思い入れの深い1曲を挙げていただけますか?
橋本 私は「この世界は嘘でできている」が好きです。特に歌詞にすごく共感しました。この曲をいただいた日の夜、シャワーを浴びながら聴いていたら、涙が止まらなくなって……。自分の中の葛藤をまさにこの歌詞が表してくれていて、私にとって大切な曲になりました。私はあまり自分のことが好きではないんですけど、「僕が好きな僕でいられるように」という歌詞を読んで、少しでも自分のことを好きになれたらと思いました。あと、ファンの方の前で初披露したとき、皆さんがすごく褒めてくださったのも大きくて。私にとってターニングポイントになった1曲です。
涼海 私が好きなのは「メランコリックハニー」。メンバーみんな言っているんですけど、ダンスがとても楽しい! ライブではファンの方のコールも起きる曲ですね。そしてこの曲はROUND1×JOYSOUNDコラボタイアップソングでもあって。私はアイドルになる前からROUND1さん、JOYSOUNDさんによく行っていたので、コラボが決まったときは夢が叶ったような気持ちでした。実際にボウリングをしに行って、スペアやストライクの演出として画面にメンバーが出てきたときは感動しました!
城月 「初恋のこたえ。」も思い出深い1曲です。以前リリースした「初恋のひと。」という曲のアナザーソングになっていて。「初恋のひと。」では明かされていなかった女の子の心境が「初恋のこたえ。」で明らかになり、ファンの方から「やっと謎が解決した!」といったコメントをたくさんいただきました。皆さんと一緒に物語を楽しんでいる感覚を味わえてうれしかったです。
日向端 私は、今年5月の東名阪ツアー(「高嶺のなでしこ 東名阪ツアー2025 –Spring Ride-」)で初披露した「アイドル衣装」が印象に残っています。ツアーではこの曲の前に桃呼ちゃんが考えてくれたメッセージを流す演出があり、心を打たれて泣いたのを覚えています。もちろん楽曲自体もすごく素敵。歌詞が心に響くので、披露するたびに涙ぐんでいます。
橋本 東名阪ツアーはファンの皆さんに感謝を伝える場にしたいと思い、メッセージを用意しました。客席で涙ぐんでいるファンの方もいらっしゃって、うれしかったですね。考えてよかったと思いました。
日向端 あのメッセージ、本当に感動しました!
東山 「アイドル衣装」には、私もすごく勇気をもらいました。私はあきらめが早い性格というか、すぐに「どうせ無理だよ」「誰も私のことなんて興味ないよ」となってしまうようなタイプだったんです。でも、この曲の歌詞のように私のことを「一等星」「オンリーワンのアイドル」だと思ってくれている人がいるのなら、その方たちのためにまっすぐ前を向いてがんばりたい、と思いました。「大丈夫、一番かわいい。」や「大丈夫、一番きれい。」といった歌詞にも支えてもらったので、特に思い入れが強い1曲です。
高嶺のなでしこが持つ武器は?
──先ほど「アイドルの世界で戦う戦友」という言葉が出ましたが、高嶺のなでしこがアイドル界で戦っていくうえでの武器や強みと言うとどういう部分でしょうか?
橋本 まずは楽曲のよさだと思います。ライブをするうえで「曲がいい」って最大の武器じゃないですか。そこはHoneyWorksさんがサウンドプロデュースしてくださっているおかげですし、実際に「ライブで高嶺のなでしこを見たい」と言ってくださる方がとても多いので、強みだと思います。
城月 メンバー1人ひとりキャラクターが違う9人が集まったグループなので、どんな方も推しを見つけやすいと思います。また、キャラが全然違うのにステージに立つと一体になってパフォーマンスできるところも強みです。みんなの向いている方向が一致しているのは、高嶺のなでしこらしさかなと思います。
東山 私は、メンバー同士がお互いのことを尊敬し合っているところがすごく好きです。誰かが不安を抱えていたりネガティブな言葉を言ってしまったりしたとき、周りのみんなが「大丈夫、自信を持って!」とすぐに励まし合うんです。そんな関係性が素敵だなと感じますし、高嶺のなでしこの強さだと思います。
──高嶺のなでしこはこの夏、幕張イベントホールでのライブを成功させました。この3年間でライブ会場の規模が大きくなり、着実にステップアップを遂げている印象があります。
橋本 とてもありがたいです。ただ、私たちはもっと高みを目指していきたいと思っています。そのためにはまだまだ実力が足りないと感じていて。メンバー同士でも意見を出し合ったり相談をしたりしながら、もっともっと成長できるように努力したいと思っています。
──来年2月にはライブツアー「高嶺のなでしこ Live Tour – Bouquet of 9 Flowers」がスタートします。全国やアジアでの公演を経て、東京国際フォーラム ホールAでファイナルを迎えます。
東山 全国各地、そして海外にまで行かせていただけるのは、皆さんの応援があってこそだと思うので、とても感謝しています。ファイナルの会場はとても大きく、スタッフさんからの期待も感じているので、その期待にも応えられたらと思っています。1つひとつの公演を大切にしてがんばります!
橋本 私たちにとって、ライブで一番大事なことはファンの皆さんを幸せにすること。来年のツアーは、昔から高嶺のなでしこを応援してくださっている方も、これから好きになってくださる方も、すべての方に満足していただけるライブにしたいなと思っています。どの公演でも120%の完成度の高嶺のなでしこをお届けできるように、ここからさらにがんばっていきたいと思います。
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