キャストにも共有される「ナナシスってこうだよね」
──キャストの方々のレコーディング作業はいかがでしたか?
キャストさんに関しても、今まで以上にまっすぐ練習してきて、まっすぐ収録していた気がするんですよね。余計な感情が収録現場になかったと言うか。もちろんキャストさんの気持ちは1人ひとり違いますし、状況も立場も違うのは当然のことなんだけど、3rdライブを経験し、そこでの評価や自分の思いなんかをしっかり飲み込んだからこそみんなの気持ちがよりひとつになった状態で録ることができたと思うんですよ。だからこそストレートな曲、ストレートなアルバムになったんだろうなって。歌い方のイメージの認識違いもほぼなかったので、レコーディングはホントにスムーズでした。
──みんなの気持ちが合致し、同じ方向を見据えてレコーディングできたわけですね。
そうですね。アルバムの中での自分たちの役割、自分たちの曲の意味みたいなことまで考えてくれてる人もいましたから。それで言うと、今回はほかのユニットの曲も聴きたいって言ってきた子がすごく多かったのも驚きで。今まではそんなことなかったので。
──キャストの方々の中にも、いい意味での余裕が出てきたのかもしれないですね。
そうだと思います。キャストさんの心情を僕が語るのもおかしいですけど、どこかこう変わった感じがするんですよね。自分の参加しているユニットに向き合って歌には取り組んでいるんだけど、同時に「ナナシスってこうだよね」みたいな視点もちゃんと持ってくれている。だから変な齟齬も生まれないんですよ。スース役の大西さんなんかは、ほかのユニットの曲を聴いて、「今回ほかのみんながこういう方向の曲だから、NI+CORAはこっちなんですね。全体としていいバランスですね!」みたいなことを言ってくれたんです。とてもうれしかったですね。そしてそういう状況は、プロジェクトとしてはものすごい強みでもあるなって思います。
ここはまだ終わりじゃない
──ナナシスがスタートしてから約4年。やっとその状況までたどり着けた、というお気持ちですか?
それを目指していたわけじゃないんですよ。そうならなくてもやらなきゃいけないのが僕の仕事だから、とにかく作品に注力して、自分の表現すべきことを表現していくことだけを考えてきたと言うか。実際、3rdライブまではそうでしたしね。でもその結果、すごくいい状況の中でプロジェクトを進められるようになった。それはホントにラッキーだし、幸せなことですよね。そこもまた僕にとっての自信になっていると思います。
──そんな今のナナシスの状況を混じりっけなくストレートにパッキングした本作は、茂木さんにとっても大きな意味を持つものになったのではないでしょうか。
うん。実は僕、さっきから自信とかありのままと言ってますけど、「ハルカゼ~You were here~」、それから3rdライブの「CHAIN THE BLOSSOM」のあと、かなりの期間ひどく落ち込んで、悩んでたんです。人との関係だったり、ビジネスのことだったり、ナナシスという作品の中身のことではなく、自分がやってきたことそのもので発生した苦悩だったんですけど、とにかく行くとこまで行ったと言えるくらい落ち込んでしまって……。でも、そのときに思ったんです。何かをやり遂げる、貫き通すといったような今まで自分が欲していた強さはもう手に入れた、だからその1個上の次元の強さが欲しいなって。だから、そんな気持ちを持って制作したこのアルバムには、これまで手にした自信があふれていると同時に、次の一歩への決意みたいなものも入っていると思うんです。その決意の中には当然不安もあります。でも、覚悟を持って次に進みたいと思ったんですよね。
──本作が完成したことで悩みは浄化され、新たな光が見えたところもあったのではないですか?
ホントにそうでした。アルバムを通して聴いたときにすごく力をもらえたんですよね。それくらいパワーのあるアルバムだと思います……って今いろんなことを話しましたけど、本当のところを言うと、このアルバムが結果として何を表しているのか、どんな意味を持つのかっていうのは僕の中でまだ明確にはなってないんですよ。今の自分とナナシスのありのまますぎて。このタイトルにした意味とかね、すべてがわかって腑に落ちるのはもうちょっとあと……僕の勘では、武道館の直前なんじゃないかなって思うんですよね。で、ライブ当日にはもう過去のものになってる気がする。
──そうなれば武道館ではこれまでのメモリアルと同時に、“次”が見えるのかもしれない。
武道館では“どストレート”に、ありのままのライブをすると思います。これまで培ってきたことはもちろん、どうせ何かしら新しいチャレンジもしたくなるっていう部分も含めて(笑)。そこはいつも通り。いつも通りなんだけど、でもたぶんすごいライブになりますよ。自分が求めていた在り方をそのまま表現できる気がするんです。それくらいキャストもスタッフもまっすぐ前を見てます。とにかく楽しみにしててください。で、武道館が終わればそこでまた、自分のこと、みんなのこと、音楽のこと、いろいろ語れるんじゃないかって思っています。
──これまでのナナシスがそうだったように、ライブが大きな波を起こして次の流れへとつながっていくんでしょうね。
そうですね。まだまだやりますよ(笑)。ここはまだ終わりじゃないから。
- Tokyo 7th シスターズ
「THE STRAIGHT LIGHT」 - 2018年7月4日 / Victor Entertainment
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プレミアムボックス
[4CD+DVD+グッズ]
10800円 / VIZL-1396 -
初回限定盤
[3CD+DVD]
5184円 / VIZL-1397 -
通常盤
[CD2枚組]
3888円 / VICL-65023~4
- DISC 1 収録曲 / ユニット名
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- The Straight Light
- スタートライン / 777☆SISTERS
- 星屑☆シーカー / WITCH NUMBER 4
- プレシャス・セトラ / SiSH
- CHECK'MATE / NI+CORA
- 14歳のサマーソーダ / サンボンリボン
- SHAKE!!~フリフリしちゃえ~ / はる☆ジカ(ちいさな)
- タンポポ / Le☆S☆Ca
- トワイライト / Le☆S☆Ca
- ひまわりのストーリー / Le☆S☆Ca
- STAY☆GOLD / 777☆SISTERS
- Dear Straight Lights
- ハルカゼ~You were here~ / 777☆SISTERS
- DISC 2 収録曲 / ユニット名
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- PUNCH'D RANKER / セブンスシスターズ
- TRIGGER / The QUEEN of PURPLE
- Fire and Rose / The QUEEN of PURPLE
- Lucky☆Lucky / 4U
- Lucky☆Lucky(EMO edit) / 4U
- Lucky☆Lucky(HINA edit) / 4U
- Winning Day / KARAKURI
- WORLD'S END / セブンスシスターズ
- DISC 3(※プレミアムボックス、初回限定盤のみ)
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t7s OST 1.5 -FORGET ME NOT-
- 喧々諤々(Episode Event:1)
- 平穏無事(Episode Event:2)
- CLAP HANDS SAY YES(New Scout)
- Round and Around(Raid Event OP)
- BRIGHTNESS(Performance Match Battle)
- ON THE EDGE(Performance Match OP)
- STEP☆UP 7th!!
- それぞれの現実
- 沈んだ太陽
- きっと忘れない~FORGET ME NOT~
- DISC 4(※プレミアムボックスのみ)
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Off Vocal Tracks
- スタートライン -OFF VOCAL-
- 星屑☆シーカー -OFF VOCAL-
- プレシャス・セトラ -OFF VOCAL-
- CHECK'MATE -OFF VOCAL-
- 14歳のサマーソーダ -OFF VOCAL-
- SHAKE!!~フリフリしちゃえ~ -OFF VOCAL-
- タンポポ -OFF VOCAL-
- トワイライト -OFF VOCAL-
- ひまわりのストーリー -OFF VOCAL-
- STAY☆GOLD -OFF VOCAL-
- ハルカゼ~You were here~ -OFF VOCAL-
- PUNCH'D RANKER -OFF VOCAL-
- TRIGGER -OFF VOCAL-
- Fire and Rose -OFF VOCAL-
- Lucky☆Lucky -OFF VOCAL-
- Winning Day -OFF VOCAL-
- WORLD'S END -OFF VOCAL-
- プレミアムボックスおよび初回限定盤付属DVD
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Trailer Movies 収録曲 / ユニット名
- TRIGGER~Fire and Rose / The QUEEN of PURPLE
- Winning Day~Lucky☆Lucky / KARAKURI~4U
- トワイライト~タンポポ / Le☆S☆Ca
- ハルカゼ~You were here~ / 777☆SISTERS
- WORLD'S END~PUNCH'D RANKER / セブンスシスターズ
- スタートライン~STAY☆GOLD / 777☆SISTERS
- Tokyo 7th シスターズ メモリアルライブ「Melody in the Pocket」 in 日本武道館
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2018年7月20日(金)東京都 日本武道館
- Tokyo 7th シスターズ
(トウキョウセブンスシスターズ) - 2014年2月にサービスインしたスマートフォン向けのアイドル育成リズム&アドベンチャーゲーム。“アイドル氷河期の西暦2034年”を舞台にアイドルを育成&プロデュースしていく。ゲーム中にはメインユニット・777☆SISTERSをはじめ多くのアイドルグループやユニットが登場する。
- 茂木伸太郎(モテギシンタロウ)
- 株式会社Donutsに在籍するクリエイター。「Tokyo 7th シスターズ」の総監督兼総合音楽プロデューサーとして同作品のビジュアル、脚本、楽曲の企画や制作、ライブ制作に携わっている。