アイドルを育成、プロデュースするiOS/Android向けリズム＆アドベンチャーゲーム「Tokyo 7th シスターズ」（通称ナナシス）のメインユニットである777☆SISTERSのニューシングル「MELODY IN THE POCKET」が10月10日にリリースされた。

本作の表題曲は、去る7月20日に開催された「Tokyo 7th シスターズ メモリアルライブ『Melody in the Pocket』in 日本武道館」を踏まえて制作されたもの。始動からの約4年間の軌跡を振り返りつつ、さらなる高みを目指す決意を歌った1曲に仕上がっている。またカップリングには新ユニット・SU♡SUTA（きゅうとな）によるラブソング「ラブリー♡オンリー」と、彼女たちの結成にまつわるエピソードを描いたドラマトラックも収録される。

今回、音楽ナタリーでは777☆SISTERSのメンバーである春日部ハル役の篠田みなみと、臼田スミレ役の清水彩香の2人にインタビューを実施。日本武道館ライブの振り返りや、本作の制作にまつわるエピソードをたっぷりと語ってもらった。

取材・文 / もりひでゆき　撮影 / 関口佳代

今までのライブで一番楽しめたメモリアルライブ

──少し前の話になりますが、7月20日に「Tokyo 7th シスターズ メモリアルライブ『Melody in the Pocket』in 日本武道館」が開催されました（参照：青空ステージでキャスト21人熱唱！支配人たちを魅了したナナシス武道館ライブ）。振り返っての感想を聞かせていただけますか？

清水彩香　私は今までのライブで一番楽しめた気がしますね。変な気負いもなく、自由に楽しめたなって。それはきっとナナシスに約4年関わらせていただいたからだろうし、それによってチームとしての信頼感が増したからだと思うんです。

篠田みなみ　うんうん、確かに！ 私も一番楽しかったなって思えたライブになりました。今回はライブ前と終わった後に777☆SISTERSのメンバー1人ひとりとハグしたんですよ。

清水　してたね。めっちゃ泣いてたもんね（笑）。今までで一番泣いてた気がする。

篠田　あー、ちょっと待って！ 恥ずかしい！（笑） 始まる前にはみんなの力をもらおうと思ってギュッてハグしたんですけど、そういうことをしたのも実は初めてで。それによって緊張感もすっかりほぐれたから、最初に舞台上で円陣を組んだときにはもう一体感しかなかったと言うか。この12人と、ナナスタのメンバー全員で最高のパフォーマンスをするぞっていう意志が固まった感じがしました。

清水　終わったあとには安心感もあったよね。武道館はちょっと特別な場所だとは思うので、いい形で終わることができてよかったなっていう。

篠田　うん。終わったらいろんな感情が解放されたと言うか。だから泣いちゃったんだと思います（笑）。

──お客さんたちも温かいムードで一緒にライブを作ってくれていましたよね。

清水　そうですね。とにかく見守ってくれていると言うか。「ずっと付いていくよ」って思ってくれているのがステージにも伝わってきていました。今回は360°に客席がある面白いステージセットで、距離も近かったんですよ。支配人さん（ナナシスファンの呼称）たち1人ひとりの顔もはっきり見えたので、いつにも増してパワーをもらえてがんばれたところもあったと思います。

篠田　「またあした」という曲は最初に私が1人で歌ったんですけど、そのときは赤やピンクのペンライトを皆さん点けてくださって。でも、途中でスリーセブンス（777☆SISTERS）のみんなが出てきたら今度はナナシスカラーである水色に客席が染まったんです。「またあした」を披露したのはあの日が初めてだったし、スリーセブンスが出てくるのはサプライズでもあったのに、すごいなって。支配人さんはちゃんと私たちのことをわかってくれているんだなって感動しましたね。

──メモリアルライブと銘打たれていただけに、これまでの軌跡を振り返る瞬間もありましたか？

清水　この4年間の活動の中で、スリーセブンスの気持ちはちょっとずつ変わってきたんだなって感じたところはありました。最初はとにかく必死にやっていたけど、それがだんだん誰かの背中を押したいという気持ちに変わっていって。武道館のライブで初披露だった「スタートライン」や「STAY☆GOLD」ではまた違ったテイストが見えている気がしたんですよね。そういう意味ではキャラクターたちみんながちゃんと成長しているんだなって思えました。

──それは同時にキャストさんたちの成長でもありますよね、きっと。

清水　うん、それもあるかなと思います。

篠田　私はもともと歌が得意ではなかったんですよ。でも支配人さんからたくさんの拍手や声援をいただくことで前向きになれているところがあって。武道館ライブではそれをまた強く実感できて、気持ちがさらに開いた気がしました。ずっと苦しかった部分が1つ楽になったと言うか。その大きなきっかけになったのが、あの武道館ライブだったなと思いますね。

清水　がんばって前に進んでいるキャラクターたちに、私たち自身も引っ張って行ってもらえてるところもあるもんね。

篠田　あー、確かにそうですよね、うんうん。

清水　そういう意味では、今回の武道館ライブは今までで一番、自分の担当してるキャラクターと一緒にステージに立てた気持ちが強かったかもしれない。自分が歌っているときに、「あ、今ちゃんと（臼田）スミレちゃんがここにいるな」って感じられていたと思います。

篠田　キャラクターと自分が重なる瞬間が増えましたよね。だからこそ私は今まで以上にいろんな角度からのアプローチで春日部ハルとしての表現ができるようになってきたんだと思います。

武道館の景色を思い浮かべながら歌った「MELODY IN THE POCKET」

──そんな意味のある武道館ライブのアンサーソングとして生まれたのが、今回リリースされる777☆SISTERSの新曲「MELODY IN THE POCKET」ですね。

篠田　このタイミングで新曲を出すなら、きっとポップな感じではないだろうなとは想像してました。あの武道館ライブが終わったあとにポップすぎる曲が来たら「この余韻をどうすれば？」って戸惑っちゃうかもって（笑）。なので、こういう力強くて芯のある曲が来てくれてうれしかったです。これはライブで受け取った気持ち、いい余韻をそのままに表現できるぞって。

清水　私はもう単純に「この曲好きだな。このメロディ好きだな」と思いましたね。この曲に12人の声が乗ったらどうなっちゃうんだろうっていう楽しみもありましたし、ライブで歌っている自分の姿も想像できました。

篠田　そうですよね。私は武道館ライブの思い出を脳裏に浮かべながら収録に臨んだんですけど、これを実際にライブで披露するときにはまた違った感情がそこには乗るはずなんです。なのでそれが今から楽しみだなって思いました。

清水　ライブで歌っていくことで、曲の表情って変わっていくと思うんですよ。実際、最初に出した「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A!!」とかも、当時とは違った気持ちで歌っている自分がいたりしますから。この歌もきっとそうなっていくんだろうなと思います。