ナタリー PowerPush - Superfly

4th=Force=最強 傑作ロックアルバムを語る

曲は私にとって誰かへのプレゼント

──「輝く月のように」は、ダイナミックなロックナンバーが連なっている本作にあって、代表曲「愛をこめて花束を」を彷彿とさせるメロディアスなミディアムナンバーで。この曲の存在も大きいですね。

そう思います。「輝く月のように」はアルバムを代表する曲にしたいと思って作りました。確かに「愛をこめて花束を」を更新したいという気持ちもありましたね。この曲ができたときに「ああ、今の自分だなあ」と思えたのは大きいです。

──歌詞には特別な人に向けた感謝の念と、その人のためにも自分が光るんだという意志が強く刻まれています。

私が自分をもっとさらけ出そうと思うきっかけをくれた人がいて。つまり、このアルバムを作るきっかけになった人ですね。「輝く月のように」は、その人への感謝をつづった曲なんです。私が学生の頃、曲を作っていたときって、だいたい誰かにプレゼントするためだったんですよね。「輝く月のように」を作って、曲って私にとって誰かへのプレゼントなんだなって改めて実感しました。

──その人は、志帆さんに自分をさらけ出すことの大切さをどのように伝えてくれたんですか?

とにかくその人は真っ正面から私にぶつかってきてくれたんです。自分の心を開いた上で、私のことを受け入れてくれて。相手に心を開いてもらうことで、こんなに自分が素直になったり、自分らしくあれるんだって教えてくれた。その人が初めて私を自宅に招いてくださったときに、急に食器棚とか普通は人に見せないような場所を開け始めたんですね(笑)。そうすることで「私はあなたを警戒してないですよ」ということを伝えてくれて。

──すごいな、それ。

すごいですよね。私の周りには、そんな暑苦しいくらい真っ正面からぶつかってくる人ってあまりいなかったんですけど(笑)。だから余計に自分がどんどん素直になっていくのがわかったんです。相手が心を開いてくれることで、こんなに自分の気持ちが楽になるのであれば、私も曲やライブでお客さんに思い切り心を開くべきだと思って。私は作品を作る度にどうしても「もしこの作品が全然売れなくて、そこから自分も落ちぶれていったらどうしよう」ってネガティブなことを考えてしまっていたんですけど、その人のおかげで、一度そんなことは気にせず自分をありのままにさらけ出すアルバムを作ってみようと思えたんですよね。

私が全力で心を開いたアルバム

──スタジオ盤を完成させた直後にファンクラブツアーでライブ録音してみてどんなことを感じましたか?

ホントにやってよかったと思いました。当然ですけど、お客さんもどんな曲がくるかわからない状態で来ているから、一発でどんな曲なのかハッキリわかるパフォーマンスを意識しました。歌詞も、メロディも、サウンドもシンプルに、しっかり伝えるっていう。そういうライブができた実感がありますし、すごくいいライブ盤になったと思うので、ぜひスタジオ盤と併せて楽しんでもらいたいですね。

──今後のSuperflyにとって羅針盤のような役割を担うアルバムになったと思います。このアルバムを作れた意味は大きいですね。

Superfly

ホントに。ここから何ができるのか今はわからないけれど(笑)、私が全力で心を開いたアルバムなので、みんなも自分の気持ちを開放して、自分のことを好きになれるアルバムであればいいなと思います。

──出し切ったからこそ、先のことは考えられないと。

そう、でも楽しみです。私も多保くんもこのアルバムを作ったことですごく柔軟になったと思うので。これからもっと話し合って、次に向かっていきたいですね。

──さすがに今はもう曲作りはお休みしてるんですよね?

いや、実はちょっとだけやっていて(笑)。まだ「Force」のモードが続いている感じなんです。

──良いですね。そして、10月後半からは全国ツアーがスタートします。これまで以上に特別なツアーになりそうですね。

すごく楽しみですね。ツアーで自分がこのアルバムとどう向き合えるのか。このアルバムと過去曲を混ぜるとどんな化学反応が起きるのか。早くセットリストを作りたいです。

CD収録曲
DISC 1
  1. Force
  2. Nitty Gritty
  3. No Bandage
  4. 輝く月のように
  5. 愛をくらえ
  6. 終焉
  7. 平成ホモサピエンス
  8. Get High!!~アドレナリン~
  9. 919
  10. The Bird Without Wings
  11. スタンディングオベーション
DISC 2 “Live 4th YOU”
  1. Force(Live)
  2. Nitty Gritty(Live)
  3. No Bandage(Live)
  4. 輝く月のように(Live)
  5. 愛をくらえ(Live)
  6. 終焉(Live)
  7. 平成ホモサピエンス(Live)
  8. Get High!!~アドレナリン~(Live)
  9. 919(Live)
  10. The Bird Without Wings(Live)
  11. スタンディングオベーション(Live)
Superfly(すーぱーふらい)

2004年に結成。越智志帆のパワフルかつソウルフルな歌声、60年代、70年代の洋楽を思わせるブルージーなサウンドが注目を集め、2007年4月にシングル「ハロー・ハロー」でデビュー。その後、多保孝一がコンポーザーとしての活動に注力すべく表舞台から退き、越智のソロユニットとなる。2008年に発表した1stアルバム「Superfly」、2ndアルバム「Box Emotions」がともにチャートで1位を記録。2009年12月には初の日本武道館ライブを成功に収め、その後も多くのヒット曲を連発。2011年には3rdアルバム 「Mind Travel」 でアルバム4作(10thシングル「Wildflower & Cover Songs:Complete Best 'TRACK 3'」は企画盤だが曲数的にアルバム扱い)連続1位を達成し、初のアリーナツアーも大成功に収める。2012年9月、4thアルバム「Force」をリリースした。