SUPER★DRAGON「Dreamland」インタビュー|僕らだけが描く世界 “出口のない夢”に誘われて (3/3)

そこは「待て」と……犬だけに

──では、カップリング曲についてもお話を。2曲目の「Legend」に関しては以前のインタビューで伺ったので(参照:SUPER★DRAGON「Downforce」特集)、3曲目の「リトル・ラヴァーズ」について聞かせてもらえたらと思います。

ジャン 「リトル・ラヴァーズ」は、僕と和哉は歌わずボーカル3人(古川、田中、池田)だけで歌っていますね。それはこれまであまりなかった試みかなと。

SUPER★DRAGON

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──テレビアニメ「殿と犬」のテーマソングで、cinema staffの三島想平(B)さんの初提供曲という面でも新鮮さがありますね。

ジャン もちろんアニメのストーリーにめちゃめちゃマッチしていますし、歌詞に英文が1つも入ってないのも、SUPER★DRAGONとしてはすごく珍しい感覚です。

古川 いや、でもね。ジャンと和哉、2人の気持ちも背負いましたよ。僕ら3人。

松村 (とぼけた様子で)何か預けたっけ……?

ジャン 預けた記憶ないんだけどなあ(笑)。

古川 「ラップしてえ~」という2人の声が聞こえたんですけどね、そこは「待て」と……。

──犬だけに。

古川 犬だけに(笑)。

ジャン なんで俺たちが“犬”側でボーカル3人が“殿”側なんだよ。

一同 あはははは!

──スパドラには愛犬家の洸希さんもいらっしゃいますが、この曲の歌詞に関して共感したり感情移入したりする部分はありますか?

田中 「無邪気なその背中」という描写は、うちのバックスっぽいなと思います。

松村 バックス、無邪気だよな。

田中 あと「優しいきみの目で」とあるじゃないですか。今日の朝の出来事なんですけど、寒いからこたつでごはんを食べてたら“バックチュ”がずっと姿勢よくお座りして待ってるんですよ。

一同 かわいい!

田中 「ちょうだい?」みたいな目で。で、手を置いてくるんです。そのときの優しい目を見たらもう……“続きそう”でした。

ジャン (歌詞を読み上げ)「優しいきみの目で 僕はつづくから」ね。

左から田中洸希、ジャン海渡、飯島颯。

左から田中洸希、ジャン海渡、飯島颯。

一同 あははは!

伊藤 「続きそうでした」って何(笑)。

田中 やっぱりかわいいですよ。アイリッシュセターっていう大型犬なんで、はじめましての人からは怖がられちゃうんですけどね。和哉は一緒に散歩したことあるんですよ。

松村 すごい力で引っ張られて、背中が取れるかと思いました(笑)。ものすごいチェーンのリードを付けてるんですよ。

田中 頑丈じゃないと。チェーンじゃないと切れちゃうんで。大きいんですけどね、そういう眼差しを見るとね。うん、やっぱりかわいいですね。

よりSUPER★DRAGONが“見えてきた”

──3月でメジャーデビューから丸1年。2024年は節目の“辰年”でしたが、どんな1年になりましたか?

ジャン 最初は「メジャーデビュー」というものに対しての知識もなければどうなるのかもわからなかったけど、いざ一歩進んでみると、それこそ今回のシングルの彪馬にしてもそうですけど、前以上にメンバーがクリエイティブ面で携わることができているなと思います。今後もいろんなメンバーが作品作りに携わっていくと思うし……自分たち自身でSUPER★DRAGONを客観視してSUPER★DRAGONらしい色をとらえていく、みたいな作業が増えた分、よりSUPER★DRAGONが“見えてきた”というか、固まってきたような感覚があるんですよ。今回の「Dreamland」の空気感は彪馬がプロデュースしたからこそできたものだと思うし、そういう個々のいいところがグループの表現に反映されていけば、より先が見えるなと思いますね。

古川 ポニーキャニオンの皆さんと作品を作るのは今回が3枚目ですけど、枚数を重ねるごとにコミュニケーションのしやすさとか連携力が上がってることを実感していて。最初はお互い探り探りだったものが、今はお互いが主張しあって妥協なくやれてます。そういう裏の部分も含め、すごく先が明るいなということは、2024年を終えて思ったことですね。

──そんな2024年の活動の中で、皆さんが大きなトピックだったと思う出来事は?

松村 「Sweets」(メジャー2ndシングル「Downforce」収録)はけっこうデカかったと思います。自分たちのキャリアの中になかった色の曲を1つ持つことができた。新しい武器になりましたからね。

上から志村玲於、松村和哉、池田彪馬。

上から志村玲於、松村和哉、池田彪馬。

──「Sweets」はライブですごく盛り上がりますもんね。

ジャン あとはリリイベですかね。ひさびさにいろんな場所に行けた。あの感覚はひさびさな感じがすごくありましたし、特典会とかも含め、過去の思い出みたいなものもめっちゃよみがえりました。

しっかり10年の貫禄を

──そして今年はデビュー10周年イヤー。節目の年になりますが、スパドラの10周年はどんな年になりそうですか?

古川 忙しない1年になると思います。今までのキャリアの中で一番忙しくなる予感がしていますね。皆さんの前に姿を表すライブはもちろん、それ以外の個々の動きだったり裏での制作だったり、SUPER★DRAGONにかける時間が総じて1番多くなるかなと。6月に始まるツアーも規模的には今までで一番大きいものになるので、それもしっかり成功させたいですし。めちゃくちゃ節目の年って感じですね。去年がリスタートの年だったとしたら、今年はしっかり10年分の貫禄みたいなものを見せつけられたらなと思います。

左から古川毅、伊藤壮吾、柴崎楽。

左から古川毅、伊藤壮吾、柴崎楽。

──音楽面に関してはいかがですか? 今回の「Dreamland」に見られるチャレンジングな姿勢は今後の表現が楽しみになるものでもありますし、スパドラの音楽を今後どんなふうに表現していきたいか、現時点で描いているビジョンがあれば聞かせてください。

池田 楽曲の“幅の広さ”は、やっぱりSUPER★DRAGONが持つ一番の武器だと思うので、今までに挑戦していないことにも貪欲に挑戦していくことがすごくやりがいにつながると思います。挑戦をすることが新たなBLUEに出会えるきっかけにもなると思うので……大前提として自分たちがやりたいことをするのはもちろん、自分たちを俯瞰して、新たな出会いも大切にしたいですね。今までやってきてないジャンルや新たなプロデューサーさんとの関わりを増やして、SUPER★DRAGONという僕らの肩書きそのものが僕らの音楽の説得力になるように、作品を作っていければなと思います。

──ありがとうございます。では最後、最年長の玲於さんにインタビューの締めをお願いできたらと思います。

志村 今年は10周年イヤーということで、僕ら本当に気合いを入れていろんなものを制作していくので、ぜひ皆さんにはそのすべてを受け止めてもらって! この10周年、一緒に走ってくれたらうれしいです!

一同 ウェ~イ!

松村 走ろうぜ!

志村 みんな走ろうぜ!

SUPER★DRAGON

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公演情報

SUPER★DRAGON LIVE TOUR 2025

  • 2025年6月28日(土)東京都 TOKYO DOME CITY HALL
  • 2025年6月29日(日)東京都 TOKYO DOME CITY HALL
  • 2025年7月5日(土)兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
  • 2025年7月11日(金)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
  • 2025年8月2日(土)福岡県 福岡国際会議場
  • 2025年8月29日(金)北海道 Zepp Sapporo
  • 2025年8月31日(日)宮城県 仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール
  • 2025年9月6日(土)愛知県 名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)
  • 2025年9月15日(月・祝)大阪府 NHK大阪ホール
  • 2025年9月27日(土)神奈川県 パシフィコ横浜 国立大ホール

プロフィール

SUPER★DRAGON(スーパードラゴン)

志村玲於、古川毅、ジャン海渡、飯島颯、伊藤壮吾、田中洸希、池田彪馬、松村和哉、柴崎楽の9人からなるミクスチャーユニット。2015年9月に結成され、2016年11月にシングル「Pendulum Beat!」でCDデビューする。2017年1月に1stアルバム「1st Impact」を発表。2019年には2月に2ndアルバム「2nd Emotion」を、8月に3rdアルバム「3rd Identity」をリリースし、12月には初のユニット別ミニアルバム「TRIANGLE -FIRE DRAGON-」「TRIANGLE -THUNDER DRAGON-」を発表。2022年3月に4thアルバム「Force to Forth」を発売し、5月から12月まで、毎月新曲を配信する企画を実施した。2023年3月には5thアルバム「mirror」を発表。神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールでのワンマンライブを成功させた。9月に結成8周年を記念した作品「INFINITY TAPE」をリリース。2024年3月にシングル「New Rise」でポニーキャニオンからメジャーデビューし、9月にはメジャー2ndシングル「Downforce」を発表。2025年3月にシングル「Dreamland」をリリースした。