ストレイテナー 20th ANNIVERSARY PR

ストレイテナー 結成20周年企画 第3弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和×大山純インタビュー|“今”を大事に歩き続けた20年とその未来

ストレイテナーのバンド結成20周年を記念した特集企画の第3回となる今回、音楽ナタリーでは現体制の4人にインタビューを実施。4人には大山純(G)が加入した2008年当初のエピソードや、メンバーが増えることで生じた音楽性の変化、20年のキャリアの中で特に思い入れのある音源についてなど、バンドの歴史を振り返るトークを繰り広げてもらった。

取材・文 / 倉嶌孝彦 撮影 / 上山陽介

ストレイテナー20周年企画
第1弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイインタビュー
第2弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和インタビュー
第3弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和×大山純インタビュー

「俺のポジションも空いてるな」って、なんとなく思ってた

──前回はホリエさん、シンペイさん、日向さんの3人に取材を行いました(参照:ストレイテナー20周年企画 第2弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和)。結成20周年企画の第3弾は大山さんを加えた現メンバー4人へのインタビューとなります。

日向秀和(Vo, G, Piano) 長大なプロジェクトだったね。

ナカヤマシンペイ(Dr) 今日も撮ったけど、昔のアー写をトレースするのが面白かったな。「当時の俺、こんな顔してたんだ」って(笑)。

──前回の特集で日向さんにも同じことを聞いたんですけど、大山さんがART-SCHOOLに所属しているときのストレイテナーの印象はどういうものでしたか?

大山純(G) きっと僕以外のみんなが思っていたことかもしれないですけど、2人であれだけの音圧を出すっていうところが本当にカッコよくて。「2人でもやってやるぞ」って気概もすごかった。

ナカヤマ 僕らから見ると、OJ(大山)はミステリアスな存在だったかな(笑)。

ホリエアツシ(Vo, G, Piano) ART-SCHOOLは文句なしにカッコよかったし、OJの佇まいはクールでカッコよかったですね。

ナカヤマ 印象に残ってるのは、歌舞伎町のLIQUIDROOM(2004年1月に閉鎖。同年7月に現在のLIQUIDROOMに移転)でのライブ。今よりも鬼気迫る感じでやってた。

ホリエ 確かに。あのときのライブは鬼気迫るものがあった。

日向 たぶん僕と純ちゃんにとってART-SCHOOLでの最後のワンマンだね。

──ART-SCHOOL時代の日向さんにとって、バンドメンバーである大山さんはどんな存在でしたか?

日向 当時の純ちゃんのことをすごく心配してた記憶がありますね。スタジオ練習のときに栄養失調で倒れて救急車を呼ぶ、みたいなこともあったし。500円の弁当も買えなくてお金を貸したりもしてた。

大山 極貧時代ですね。

──日向さんはART-SCHOOLを脱退してすぐにストレイテナーでの活動を本格化させます。同時期にバンドを脱退した大山さんは日向さんのことをどう見ていましたか?

大山純(G)

大山 アート脱退の時期のひなっちはザゼン(ZAZEN BOYS)もガンガンやってたし、それと同時にストレイテナーもやることになっていて、僕は正直うらやましく感じていたんです。実は「俺のポジションもストレイテナーでは空いてるな」って、なんとなく思ってたんですよ。

一同 (笑)。

大山 ただ2人から3人になって、スリーピースだからこそカッコいいような気もしてて。うらやましくはあったけど「入れてくれ」とは言えなかった。グッとこらえてたんです。

ホリエ ちなみに僕がひなっちと「FULLARMOR」というバンドをやっていたように、シンペイもOJと「スティルト」ってバンドを組もうとしてたんですよ。

ナカヤマ 懐かしい。ただライブはできなかったんですよね。

大山 誰も引っ張る人間がいなかったから、バンドがうまく転がっていかなかったのかな。あとテナーはそれどころじゃないくらい忙しくなる時期だったんだよね。

音楽をやるならもうこのバンドしかない

──ART-SCHOOL脱退後、地元に帰り音楽活動を一切していなかった大山さんにストレイテナーのメンバーから声がかかるわけですが、バンド加入への誘いがあったときどう思いましたか?

大山 当時のテナーはすでにメジャーデビューもしていて、ライブの規模がどんどん大きくなってたから、「今さら僕が入っていいのかな」とは思いました。でもアートを抜けたあと、ちょうど音楽をやりたいって欲が出てきた時期に声をかけてもらったんです。ただ当時僕が思っていた欲は「そこら辺のバーとかでちょっと演奏したい」ぐらいのものだったのに、ものすごいバンドに誘われてしまって「大丈夫かな」って気持ちと「ギターが弾きたい」っていう気持ちの葛藤がすごくありました。

──バンド加入をあと押ししたきっかけは?

大山 自分の中で考え続けた結果、ですね。当時の僕は29歳で、もう覚悟を決めて一生音楽をやるって決断していい時期なんじゃないか、と思っていたし。「ものすごくいいタイミング」なんて言うのはおかしいけど、素敵なバンドに30手前で誘われて、音楽をやるならもうこのバンドしかないって。

ナカヤマ OJが初めてスタジオに入ったときのこと、覚えてるよ。

ホリエ OJにとっては“晴れの日”だから、すごく張り切ってたんだよね。でも僕らは本当にいつも通り「うーっす」みたいな感じでスタジオに集まってきて、ミーティングもなく「とりあえずやろうか」って始めたんですよ。

大山 スタッフも紹介されずに始まって、なんだか不安になりました。

ナカヤマ 新人のバイトですらスタッフを紹介されるのに(笑)。

──ある意味気心知れてる仲だからこその空気感だったのかもしれませんね。

日向 もちろんそれもありますけど、テナーってもともと雰囲気が緩いんですよ。別に3人のときでもミーティングとかしなかったし。

ホリエ 話すとしても本当にただの雑談ぐらいですからね。「今日のリハはこういう感じで」みたいなことも全然話さないんです。

左からナカヤマシンペイ(Dr)、ホリエアツシ(Vo, G, Piano)。

日向 当時の純ちゃんは楽器もアンプも持ってなかったんだよね?

大山 うん。群馬の楽器屋で安いモデルのギターを買ってきたんです。ひさびさのスタジオだったし、「もしかしたら泣くかもな」と思って来たんですけど、みんなが緩すぎてそんなこと全然なくて。

一同 (笑)。

大山 「気持ちを入れて弾く」みたいな感じでもなく、自然とみんなと同じ空気に染まっていく自分がいたんですよね。

日向 アートで一緒に弾いてた僕からすると、同窓会みたいな感じでしたね。空気感は全然変わってなかったし、ブランクも感じなかった。衰えた感じが一切なかったから、すんなり以前と同じようにスタジオで音が合わせられたんだと思います。

ホリエ 最初に音を合わせたとき、実は既存の曲をまったくやらなかったんですよ。普通だったら今までの曲を4人でやってみたりするんだろうけど、いきなり「新曲作るか」って話をして、4人で新曲作りをしたんです。

ナカヤマ そう言えばそうだったね。

ホリエ 3人の曲を4人でやるとしてもガラッと曲調を変える必要はないし、それじゃあOJの腕は試せないと思ったんです。新しい曲を一緒に作るとなると、OJのセンスが問われるわけですから。いきなり曲作りから入りました。

日向 確か「クラッシュ」とか「Lightning」とか、あのあたりだよね。

大山 うん。

ホリエ 特に「クラッシュ」を作ってるとき、OJのギターがドンピシャでハマったんです。「もう間違いないな」って、最初の音合わせで確信してましたね。

不安になった初ライブ

日向 最初のスタジオのときはメチャクチャよかったけど、初ライブのときはちょっとね。

大山 覚えてるよ。

ナカヤマ 酷いもんだった。

日向 「やってやんなきゃ」っていうのが空回りしちゃって。

ホリエ ファンも様子を伺ってるからか、ガッと盛り上がるライブにならなかったんです。

ナカヤマ 僕らも間違っていたと言うか、なんか盛り上げようとしちゃったんだよね。そこが食い違って、どんどん緊張感が増していっちゃった。

──大山さんにとってはひさしぶりのライブですよね。

大山 そうですね。なんだか本番前から顔が真っ白だったらしいです。

ナカヤマ うん。OJは顔面蒼白だった。

大山 昔のマネージャーでお世話になってた方が観に来てくれてたんですけど、ライブが終わったあとにあまり褒めてもらえなかったんです。それがちょっとショックでしたね。

ホリエ 「Little Miss Weekend」(2008年11月発売のシングル)のリリースツアーの初日が4人体制初のライブだったんですけど、会場が東京・UNITだったこともあって、コアなファンが多かったんですよ。僕らは音に絶対の自信があったんですけど、ちょっと不安になって。

日向 でも地方に行った途端にメチャクチャ盛り上がったんですよ。「なんだ。いいんじゃねえかよ」って思ったのを覚えています。

ホリエ 3本目くらいからはもう安心してました。4人になったこと、OJが入ったことはやっぱり間違いじゃないんだなって。

ストレイテナー「Future Soundtrack」
2018年5月23日発売 / Virgin Music
ストレイテナー「Future Soundtrack」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
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ストレイテナー「Future Soundtrack」通常盤

通常盤 [CD]
3240円 / TYCT-60117

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CD収録曲
  1. Future Dance
  2. タイムリープ
  3. After Season
  4. Boy Friend
  5. 灯り(ストレイテナー×秦 基博)
  6. もうすぐきみの名前を呼ぶ
  7. The Future Is Now
  8. Superman Song
  9. Last Stargazer
  10. 月に読む手紙
  11. Our Land
初回限定盤DVD収録内容

ONE-MAN LIVE テナモバ presents 'STRAIGHTENER MANIA' 2018.02.20 at STUDIO COAST

  1. REBIRTH
  2. Stilt
  3. STAINED ANDROID
  4. Dead Head Beat
  5. AFTER THE CALM
  6. WHITE ROOM BLACK STAR
  7. 星の夢
  8. BLACK DYED
  9. KINGMAKER
  10. LOVE RECORD
  11. 放物線
  12. TRIBUTE
  13. BERSERKER TUNE
ストレイテナー
ストレイテナー
1998年にホリエアツシ(Vo, G, Piano)とナカヤマシンペイ(Dr)の2人で結成。2003年のメジャーデビューのタイミングで日向秀和(B)が加入。さらに2008年には元ART-SCHOOLの大山純(G)が加わり、4人編成に。2009年2月には4人編成となってから初めてのフルアルバム「Nexus」を発表し、同年5月にアルバムを携えてのツアーファイナルとして初の日本武道館公演を開催した。ホリエはソロプロジェクト・entとして、日向はNothing's Carved In Stone、EOR、killing Boyのバンドメンバーとしても活動するなど、各メンバーがさまざまなバンドやプロジェクトで活躍している。2016年5月にアルバム「COLD DISC」を発表。同年6月より計26カ所の会場を回る全国ツアー「Step Into My World TOUR」を開催し、ツアーのライブ映像を収めたライブBlu-ray / DVDを2017年3月にリリースした。バンド結成20周年のアニバーサリーイヤーとなる2018年には4月にニューシングル「The Future Is Now / タイムリープ」を、5月にニューアルバム「Future Soundtrack」を発表した。