SPYAIR|東京ドームを照準に奏でる“デカいロック”

やっぱりデカい音楽をやりたい

──東京ドームを意識することで、曲自体も変化する?

UZ そうですね。例えばライブハウスでやる音楽と、富士急ハイランドみたいな野外の大きい会場で1万5000人の前でやる音楽も全然違うだろうし。そういうこともずっと肌で感じているし、東京ドームもその延長線上にあるので。「SPYAIRはデカいことをやる」って腹をくくったと言うか……その姿勢は今回のアルバムにも出てると思います。

IKE うん、すごく出てる。

UZ デカい音楽をやりたいですからね、やっぱり。マニアックなことをやりたくなったり、「こういうことをやればセンスがいいと思われる」という意識も少なからずあったんですよ、以前は。今は全然違っていて、「そんなことはどっちでもいい」って思ってるんですよね。とにかくデカいところでやりたいし、そこで映える音を出したい。そういう音楽をやるんだって吹っ切れた結果が「KINGDOM」だと思います。シンプルでカッコいいギターのリフがあって、わかりやすくて突き刺さってくるような歌が乗っていて。

──まさに。アルバム「KINGDOM」を聴いたときの最初の印象は「めちゃくちゃロックだな」だったので。

UZ うれしいですね、そう言われると。もちろん計算もしてるし、けっこう細かいこともやってるけど、そこを聴いてほしいわけではないので。5万人の前でライブをやるとして、細かいリズムで表現しても響かないと思うんですよ。

KENTA 緻密なことをやってもお客さんにはわかりづらいですからね。

UZ でっかいリズム、でっかいリフ、でっかい歌じゃないとね。俺自身もそういうロックが好きだし、観ていて「カッコいいな」って思いますから。

IKE 今回のアルバムにはいろんなタイプの曲があるけど、軸になっているのはロックですからね。1曲1曲が全力パンチだし、1曲目の「THE WORLD IS MINE」から12曲目の「Be with」まで飽きずに聴いてもらえるんじゃないかなって。

KENTA 僕も「ロックなアルバムだな」という印象ですね。すごく聴き応えがあるし、SPYAIRの新たな名刺ができたなって。ドラムに関してはさらにパワーが必要ですけど、そこはやり切るしかないので。

いろいろな経験を積み重ねたから言えることもある

──アルバムの起点になったシングルが「THIS IS HOW WE ROCK」。そして1曲目は「THE WORLD IS MINE」。すごく強いタイトルだし、ここからも今のSPYAIRの決意が感じられましたが、歌詞を手がけているMOMIKENさんはどんな意識で制作に臨んでいたんですか?

MOMIKEN(B)

MOMIKEN 去年の富士急ハイランドのライブのときから、今回のアルバムを見据えていたんですよね。そこから「THIS IS HOW WE ROCK」ができて、「THE WORLD IS MINE」につながって。確かに強い言葉ですけど、僕はよくも悪くも器用と言うか、楽曲としてしっかり伝えられる自信があるんですよ。だからこそ、こういうアクの強い言葉が使えるんだと思います。それは今回のアルバムのターム全体を通して意識していましたね。あとは「聴いてくれる人の背中を押したい」という気持ちもありました。デビュー当時の感覚に戻ってるところもあると言うか、1周した感じもあって。

──デビューから7年経って、原点に戻った?

MOMIKEN 「KINGDOM」を作るにあたって、どういうメッセージを伝えるべきか?ということをプロデューサーと話し合ったんです。そのときにアルバムの全体的なテイストとして「前向きなメッセージを伝えたい」ということを確認して。年齢を重ねると、同じ言葉でも意味が違ってくると思うんですよ。SPYAIRはメジャーデビューから7年、結成からは10年以上になるんですが、その歴史を踏まえたうえで伝えられることもあるんじゃないかなって。それは「迷ってる人を引っ張っていく」ということになるんですけど、自分たち自身がいろいろな経験を積み重ねたから言えることもあると思うので。

IKE 過去の厚みと言えるものがあるのは確かですよね。そのことによって、歌の中で言えることも変わってきたと思うし。特にこの5年くらいの変化は大きかったですね。30歳を超えて、迷うこともあったし、挫折も経験して……それがいいとか悪いということではなくて、いつも等身大の表現していたほうが、ボーカリストとしては吉だと思うんです。無理に若さを装うと歪みが出てくるし、ウソくさいじゃないですか。それよりもナチュラルに歌ったほうがいいし、自分に合ってると思うので。今だから歌える曲もありますからね。20歳くらいで「Be with」は歌えないでしょ? 「未来を預けてくれ」って歌ってもね……。

──説得力がないですからね。

IKE そうそう。逆に50歳くらいになっても歌えると思うんですよね、「Be with」は。きっとその頃は「懐かしい」という感じもあるんだろうけど。

KENTA 60歳くらいになったら?

IKE 「もう未来なんかないじゃん」って思われるかも。そのときは「余生を一緒に」って歌おうかな(笑)。

MOMIKEN いいね(笑)。

UZ (笑)。50歳、60歳でどんな音楽をやってるかはわからないけど、今は十代の頃と変わってないんですよね。ディストーションの効いたギターリフが好きだし、ヘヴィな音がカッコいいと思っているので。

SPYAIR「KINGDOM」
2017年10月11日発売 / Sony Music Associated Records
SPYAIR「KINGDOM」初回限定盤A

初回限定盤A [CD+DVD]
3990円 / AICL-3411~2

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SPYAIR「KINGDOM」初回限定盤B

初回限定盤B [2CD]
3700円 / AICL-3413~4

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SPYAIR「KINGDOM」通常盤

通常盤 [CD]
2800円 / AICL-3415

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CD収録曲
  1. THE WORLD IS MINE
  2. RAGE OF DUST
  3. MIDNIGHT
  4. スクランブル
  5. 君がいた夏
  6. THIS IS HOW WE ROCK
  7. BRING IT ON ~Battle of Rap~
  8. Don't Look Back
  9. Brand New Days
  10. C!RCUS
  11. Goldship
  12. Be with
初回限定盤A DVD収録内容

Music Video

  • THIS IS HOW WE ROCK
  • RAGE OF DUST
  • Be with
  • MIDNIGHT
  • THE WORLD IS MINE

Making of Music Video

  • THIS IS HOW WE ROCK
  • RAGE OF DUST
  • MIDNIGHT

Live

  • 君がいた夏
    Live at Fuji-Q Highland Conifer Forest 2016.7.30
  • Brand New Days
    Live at Yoyogi National Stadium First Gymnasium 2017.1.21
初回限定盤B CD収録曲

Acoustic Sessions

  • サムライハート(Some Like It Hot!!)
  • RAGE OF DUST
  • Be with
  • Supersonic
  • Stand by me

収録曲「スクランブル」がPlayStation®4 / PlayStation®Vitaサムライ乱戦アクションゲーム「銀魂乱舞」テーマソングに決定!

Music Video「スクランブル -銀魂乱舞 編-」

ツアー情報

SPYAIR TOUR 2018 -KINGDOM-
  • 2018年1月26日(金)東京都 中野サンプラザホール
  • 2018年1月28日(日)静岡県 沼津市民文化センター
  • 2018年1月30日(火)埼玉県 大宮ソニックシティ
  • 2018年2月3日(土)宮城県 東京エレクトロンホール宮城
  • 2018年2月4日(日)千葉県 浦安市文化会館
  • 2018年2月8日(木)神奈川県 川崎市スポーツ・文化総合センター
  • 2018年2月12日(月)兵庫県 神戸国際会館
  • 2018年2月17日(土)新潟県 新潟テルサ
  • 2018年2月18日(日)福島県 郡山市民文化センター 中ホール
  • 2018年2月25日(日)群馬県 桐生市市民文化会館
  • 2018年3月11日(日)神奈川県 厚木市文化会館
  • 2018年3月17日(土)北海道 わくわくホリデーホール (札幌市民ホール)
  • 2018年3月21日(水・祝)石川県 本多の森ホール
  • 2018年3月23日(金)岐阜県 長良川国際会議場
  • 2018年3月25日(日)京都府 ロームシアター京都 メインホール
  • 2018年3月31日(土)広島県 広島文化学園HBGホール
  • 2018年4月1日(日)岡山県 岡山市民会館
  • 2018年4月5日(木)福岡県 福岡サンパレスホテル&ホール
  • 2018年4月7日(土)香川県 レクザムホール
  • 2018年4月8日(日)愛媛県 松山市総合コミュニティセンター キャメリアホール
  • 2018年4月12日(木)大阪府 フェスティバルホール
  • 2018年4月14日(土)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
SPYAIR(スパイエアー)
SPYAIR
IKE(Vo)、UZ(G, Programming)、MOMIKEN(B)、KENTA(Dr)の4人からなるバンド。全員が愛知出身で、2005年に結成される。地元名古屋の野外ライブでキャリアを重ね、デビュー前の2010年6月に行った100本目の野外ライブでは2000人の観客を集める。同年8月、シングル「LIAR」でメジャーデビュー。その後も8枚のシングルを発表し、並行して精力的なライブ活動を展開する。同年12月に初の日本武道館ワンマンライブを開催。2014年5月の全国ツアー開催中、IKEの喉のトラブルによりツアーを中断し約半年間、活動を停止する。12月に東京・Zepp DiverCity TOKYOにて開催したワンマンライブで本格的に活動を再開した。2015年11月に約2年ぶりのフルアルバム「4」をリリースし、12月には初のアリーナツアーを実施。2016年1月からは全国ホールツアーを、2016年12月には東名阪アリーナツアー5公演を行った。今年7月には3回目となる山梨・富士急ハイランドコニファーフォレストでの恒例野外ライブ「JUST LIKE THIS 2017」を開催し、約1万5000人を動員。10月に約2年ぶりのニューアルバム「KINGDOM」を発表し、2018年1月からは全国ホールツアー「SPYAIR TOUR 2018 -KINGDOM-」を行う。