ナタリー PowerPush - SPYAIR
音数を減らして新境地を追求 2ndアルバム「Just Do It」
SEAMOさんとのコラボは貴重な経験
──ライブといえば、夏フェスもたくさん参加していましたけど、いろいろ得たものがあるんじゃないですか?
ENZEL☆ フェスに出させてもらって改めて感じたのは、僕たちはやっぱり野外も大好きだということです(笑)。フェスだとSPYAIRを初めて観る人も多いわけですよ。そういうときに、「やってやんぞ!」っていう肉食的な感覚がよみがえってきました。なんか懐かしい感じもして、すっごく楽しかったですね!!
KENTA 野外はいいよね。空を見ながら開放的な気分で演奏できました。
IKE フェスって自由ですからね、演奏する側も観る側も。
──野外でのフェス以外にも、渋谷CLUB QUATTROで行なった自主企画ライブ「真夏の3番勝負~Road to 武道館」も熱かったですし。
KENTA はい。初日はSHAKALABBITSさん、2日目はJUN SKY WALKER(S)さん、3日目はSEAMOさんとの対バンだったんですけど、3日とも熱かったです。
IKE ホントにお祭りみたいなライブでした。僕たちの前に先輩たちがいて、すごくいい空間を作ってくれましたから。
──3組とも違う個性を持っていますし、3日間それぞれが貴重なライブでしたよね。ENZEL☆さんは前説も。
ENZEL☆ いやあ、お恥ずかしい!
IKE 3日間、ダダすべりだったよね(笑)。
ENZEL☆ 初日の朝ですよ、やれと言われたのが。
──でも、最初に登場することで、その日のお客さんの様子や雰囲気がわかってよかったんじゃないですか?
ENZEL☆ いやいや! そんな余裕はなかったです(笑)。
──3日目のアンコールでSEAMOさんとのコラボで聴かせてくれた「サムライハート(Some Like It Hot!!)」がすごく印象的でした。
IKE これまでステージでのコラボというのは経験がなかったので新鮮でした。
KENTA IKE以外が前にいるって、不思議な感覚でしたね。やっぱ違うなあって。IKEはIKEの雰囲気があるんだけど、SEAMOさんはね、なんか……。
IKE 「なんか」って何?
KENTA ……パッと輝く感じっていうのかな。そういう雰囲気があった。
IKE 悪かったな、輝いてなくて(笑)。
UZ オレ、SEAMOさんの隣でギターソロを弾かせてもらったけど、心強かったなあ。
MOMIKEN 背中がデカく感じたよね。
KENTA うんうん。
IKE オレ、がんばります(笑)。でも、ホントにSEAMOさんの存在はデカかったんです。人の気持ちをちゃんとすくい上げられる器の大きさっていうんでしょうか? 「ああ、こういうことなんだな」って肌で感じました。
武道館は1曲1曲楽しみたい
──夏フェスと3番勝負の経験を生かせる場所といえば、12月18日の日本武道館公演ということになりますが。
KENTA やばい! あと3カ月か。あっという間だよ!
MOMIKEN お客さんと対話するような感じで、空間自体を遊び場として使えるような心持ちで臨みたいと思ってます。
ENZEL☆ 去年の日比谷野外大音楽堂でのワンマンは、ステージに出た瞬間、メンバー全員が頭真っ白になってしまって記憶にない状態なので(笑)。武道館は1曲1曲ちゃんと楽しんでいきたいですね。
IKE 野音のときは力み過ぎてたかな? それ以降、今年に入ってからもいろんなライブを経験してきましたから、それが全て武道館につながっていけたらいいライブになると思います。
MOMIKEN うん。野音以降、野音よりも大きい会場で演奏したこともあって、例えば代々木体育館とか、そのときは楽しい記憶しかないから武道館も大丈夫だと思います、きっと。
UZ これまでSPYAIRをガッツリと追っかけてきてくれてる子たちの中には、「いよいよ武道館!」って力んだり緊張したりする子もいると思うんです。僕らは、そういう子たちの緊張をほぐしてあげられるようにしたいですね。
──武道館でもENZEL☆さんのコーナーをぜひ観てみたいんですが……。
ENZEL☆ いやあ、ないほうがいいんじゃないですか? 時間の無駄遣いになっちゃいそうですし……。
IKE いやいや、そういうエンタテインメントな部分こそ、武道館ライブで見せるべきだと思うよ。
ENZEL☆ じゃあ、何かやっちゃおうかな(笑)。
──楽しみですね。
KENTA 力まずに臨みたいとは思いながらも、やっぱり力は入っちゃうと思います。ああ、前の日は眠れないんだろうな……。
MOMIKEN いや、お前は眠れる!
UZ むしろ寝過ぎて遅刻してきそう。
IKE 以前、遅刻してきたことあるからね。
KENTA あったけど、すっごく反省して、3番勝負のときはすっげえ早く会場に来てたでしょ!
UZ まあ、とにかくいい精神状態で臨めるように、武道館までの3カ月間、やれることはキッチリやっていこうかなって。平日ですけど、遊びにくる感覚で、たくさんの人に観にきてもらいたいです。
SPYAIR『Naked』
- ニューアルバムル「Just Do It」2012年9月19日発売 / Sony Music Associated Records
- 初回限定盤A[CD+DVD] / 3700円 / AICL-2425/6
- 初回限定盤B[CD2枚組] / 3700円 / AICL-2427/8
- 通常盤[CD] / 3000円 / AICL-2429
CD収録曲
- Just Do It
- Rock'n Roll
- 0 GAME
- My World
- Little Summer
- No where, Now here
- Stay gold
- Break Myself
- Naked
- U&I
- I want a place
- Raise Your Hands
初回限定盤A付属DVD収録内容
- My World(MV)
- 0 GAME(MV)
- Naked(MV)
- MOVIN' ON(MV)
- SPYAIR TOUR 2012「My World」TOUR FINAL DIGEST@AKASAKA BLITZ 2012.5.5
初回限定盤B付属CD収録内容
- To (from indies album「alive」)
- I'll be there (from indies album「alive」)
- 哀より愛し (from「Last Moment」)
- リセット (from「BEAUTIFUL DAYS」)
- Come on (from「My World」)
- MOVIN' ON (from「0 GAME」)
- YOU 2 (from「0 GAME」)
- Why [Acoustic ver.] (new recording)
LIVE INFORMATION
SPYAIR LIVE at 武道館 2012
2012年12月18日(火)東京都 日本武道館
OPEN 18:00 / START 19:00
SPYAIR(すぱいえあー)
IKE(Vo)、UZ(G, Programming)、MOMIKEN(B)、KENTA(Dr)、ENZEL☆(DJ)の5人からなるバンド。全員が愛知出身で、2005年に結成される。地元名古屋の野外ライブでキャリアを重ね、デビュー前の2010年6月に行った100本目の野外ライブでは2000人の観客を集める。同年8月、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズからメジャーデビューシングル「LIAR」をリリース。その後も4枚のシングルを発表し、並行して精力的なライブ活動を展開する。そのライブパフォーマンスには定評があり、メジャーデビュー前に「SUMMER SONIC 2010」に出演しているほか、2011年7月には韓国最大のロックフェス「JISAN VALLEY ROCK FESTIVAL 2011」に出演した。2011年9月に1stフルアルバム「Rockin' the World」をリリース。同年10月には日比谷野外大音楽堂で初のワンマンライブを敢行し、チケットは全席完売した。2012年9月、約1年ぶりとなるニューアルバム「Just Do It」をリリース。12月18日には初の日本武道館ワンマンライブを行う。