Sou「深層から」 PR

Sou|深層から浮上する新世代ボーカリスト

Souがニューアルバム「深層から」を7月31日にリリースした。

昨年から精力的にライブイベントに出演し、初の自作曲を制作して発表するなど、アーティストとして活動の幅を広げているSou。本作には彼が初めて作詞作曲を手がけた楽曲「愚者のパレード」のほか、「トーキョーゲットー」「心做し」といったカバー曲、Eve、蝶々P、羽生まゐご、有形ランペイジといった作家陣の提供曲が収録されている。歌い手として6年のキャリアがありながらも、これまでライブ出演や音源のリリースに積極的ではなかったSouがオリジナル曲の制作に至った経緯、またライブ出演やワンマンライブ開催といった表舞台に立つ活動に対する思いなどを聞いた。

取材・文 / 倉嶌孝彦

ワンマンは意外といけるぞ

──アルバムの話を伺う前に、去年から今年にかけてのSouさんの活動について聞かせてください。Eveさんとのツーマンライブや、天月-あまつき-さん主催のイベントへの出演など、これまでにも増してライブに登場する機会が増えました。

確かに、ライブに出る機会は増えましたね。でも僕はもともとライブをすることを想定せずに活動していたんですよ。周りのみんながライブをたくさんするようになって、Twitterなどを通じて「ライブをしてほしい」という要望も増えてきたので、「ちょっと僕もやらなきゃいけないな」と思い始めて。僕自身も“歌ってみた”に留まらず、いろんな音楽をやっていきたいという思いが強くなってきたので、ライブをちょっとずつ増やしてみたんです。

──実際にいろんなステージに立ってみて手応えは感じましたか?

うーん。不安が半分と、ライブの達成感からくる喜びが半分ですね。僕は歌詞を覚えるのも、人前に立つのも苦手だし、しゃべるのもそんなに得意じゃなくて、基本的に自信がないんですよ。その自信のなさからくる不安を抱えつつも、いざステージに出て歌っていると充実感がすごくて。ライブをやり終えると大きな達成感を味わえて、「ライブっていいな」と思っちゃいました(笑)。

──イベントへの出演のみならず、今年の5月には初のワンマンライブも開催されました(参照:Sou「通過点でもあり、出発点でもある」初ワンマンで大きな一歩を踏み出す)。

初めてワンマンをやってみて、個人的にはイベントに出るよりもすごくやりやすかったんですよね。もちろん、すべて1人でやらなきゃいけないという責任感はあるんですけど、会場の全員が僕を観に来てくれているわけで、すごくホーム感があるんです。「あれ、ワンマンライブは意外といけるぞ」と思って、ワンマンはもうちょっと増やそうかということで、ワンマンツアーを組むことにしたんです。

自分の葛藤を歌詞に

──3月にSouさん自身が初めて作詞作曲を手がけたオリジナル曲「愚者のパレード」が公開されました。これまでカバーをし続けてきたSouさんがオリジナル曲を作るに至ったのはなぜなんでしょうか?

特に1つ大きなきっかけがあったわけではないんですけど、“歌ってみた”をやり続けていく中で、ボカロPさんたちはもちろん、周りのボーカリストたちもみんな曲を作り始めているんですよね。例えばEveくんはオリジナル曲を発表することで、さらなる高みに登っているし。もともと僕は“歌ってみた”に限らず音楽そのものが本当に好きなので、音楽を生み出すこともいつかやってみたいと思っていたんです。

──編曲の神谷志龍さんはSouさんと交流の深いウォルピスカーターさんの楽曲を手がけている人でもありますね。

神谷さんはプライベートでも仲良くさせてもらっている方なんです。1作目でいきなり面識のない編曲家の方にお願いするのは気が引けるので、最初は神谷さんのような近しい人にお願いしたくて。自分の要望をちゃんと伝えたかったし、自分の中でつたない部分もたくさんあるから、それをちゃんと指摘してもらえる人と一緒に曲を作りたいと思っていました。気心の知れた仲である神谷さんとは、以前から「いつか曲を一緒に作ろう」とお話していたんです。

──曲作りはどのように?

まず僕がギターでコードを弾きながらメロディを作ってみて、それを神谷さんに送っていろいろ意見をいただきました。ネット上でのやり取りだけじゃなくて僕の家に来てもらって、コードを変えたり、音色選んだり、合宿みたいな感じで一緒に作り上げた曲ですね。

──作詞を手がけるのも初めてですよね? 歌詞はどう書いたんですか?

最初は「どういう曲を作ろう」とかを考えずに、ただカッコいい単語を並べまくったんです。それを軸にどういう曲にしていこうか考え始めたんですけど、そこからものすごい葛藤が続いて。いつまで経っても歌詞が完成しなくなっちゃったんですよ。EveくんとかボカロPの方に相談してみたんですけど、あの人たち「歌詞で悩んだことがない」とか言うんですよ(笑)。

──なるほど(笑)。

まったく参考にならなくて。そうやって歌詞に悩んでいるうちに、この歌詞に悩んでいる葛藤を歌詞に落とし込むことを思い付いたんです。歌詞が書けない、完成しないときに感じたこと、心の動きが「愚者のパレード」の歌詞には詰まっています。ただ「歌詞が書けない」ということだけがつづられていてもダサいので、それをベースに取り繕っている自分と実は平凡な自分、そのギャップに思い悩む人物像をイメージして歌詞を書いています。

──歌詞を通じてSouさんが表現したいこと、伝えたいことはどんなことなんですか?

実はそれがあまり明確にはないんですよ。コードの響きやメロディの気持ちよさに惹かれて音楽を好きになる傾向があるので、あまり歌詞は重視してこなかったんです。なので自分がいざ歌詞を書こうとすると本当にできなくて。だからちゃんとテーマを設定しないと書けないんですよね。「愚者のパレード」は自分の実体験をもとに、現実社会とリンクさせたものになりました。

自分の曲が褒められるとうれしい

──Souさん作詞作曲の2作目「ノイド」の歌詞は、SFの世界をテーマにしたものですよね。

「愚者のパレード」とは歌詞の作り方が全然違いますね。テーマは「アンドロイドと人間」で、ちょっとSFチックな作品にしようと思って。「ノイド」のほうは作詞家のRUCCAさんに手伝ってもらえることになったので、まずはテーマに沿ったフレーズ、単語を70個ぐらい書き出してRUCCAさんに見せて、そこからある程度歌詞の骨組みを組んでもらったんです。そこから僕が作ったメロディにハマりやすいようにちょっと言葉を選び直したり、アレンジしたりしながら作った曲です。

──作曲はどうやって?

「とりあえずいいサビの曲を作ろう」というのが今の僕が目指すところなので、サビから考えました。そのあとにAメロとBメロを付けて、1曲の形を整えて。ただメロディを考えてるときは歌詞のことを一切考えてないので、いいサビになったところで「どういうテーマにしよう」って悩む作業に入るんですよね(笑)。この曲も神谷さんに手伝ってもらっているし、作詞でRUCCAさんに入ってもらったこともあって、すごくカッコいい曲に仕上がったと思います。

──これまでカバーを発表してきたSouさんにとって、自作のオリジナル曲に対する愛着みたいなものは湧いてますか?

「愚者のパレード」を初めて投稿したときはすごく不安だったんですよ。みんなにちゃんと受け入れてもらえるかどうか、全然わからなかったから。いざ投稿してみたらたくさんの方に聴いていただいて、自分の曲が褒められるとすごくうれしいんですよね。「あ、僕の曲が褒められてる!」って。それにカラオケで「愚者のパレード」を入れると「作詞作曲 Sou」と出るんですよ。そういうのを見ると、自分の曲が世の中に放たれたんだなって実感しますね。それと、6月に埼玉・メットライフドームで開催された「ひきこもりたちでもフェスがしたい!」で「愚者のパレード」を歌わせていただいたとき(参照:「革命は成った」まふまふ、最強の14人と“世界征服”への大きな一歩踏み出す)、今までイベントでカバーをしてた感覚とちょっと違ったんですよね。言葉では言い表しにくいんですけど、自分の曲をみんなの前で歌ってる感覚はすごく気持ちよかったです。

Sou「深層から」
2019年7月31日発売 / Virgin Music
Sou「深層から」初回限定盤A

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2916円 / TYCT-69156

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Sou「深層から」初回限定盤B

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Sou「深層から」通常盤

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CD収録曲
  1. 愚者のパレード
  2. トーキョーゲットー
  3. ハングリーニコル
  4. flos
  5. ノイド
  6. シンソウ
  7. 波に名前をつけること、僕らの呼吸に終わりがあること。
  8. エリカ
  9. グレイの海
  10. Q
  11. 心做し
  12. 証として
初回限定盤A DVD収録内容
  • 「愚者のパレード」MUSIC VIDEO
  • 「ノイド」MUSIC VIDEO
Sou(ソウ)
Sou
2013年に動画共有サイトに歌唱動画を投稿し、シンガーとしての活動をスタートさせる。 2015年に投稿した動画「【爽快に】右に曲ガール 歌ってみた ver.Sou」は、ニコニコ動画内で222万回以上再生(2019年7月現在)されるなど、大きな注目を集める。同年12月にはデビューアルバム「水奏レグルス」を、2017年9月にはボカロP・ナユタン星人とのコラボアルバム「ナユタン星への爽快列車」を、2018年2月にはEveとのコラボアルバム「蒼」を発表した。2019年3月には初めて作詞作曲に挑戦した楽曲「愚者のパレード」を配信リリース。5月には東京・マイナビBLITZ赤坂にて初のワンマンライブ「Salir」を開催した。また7月にはニューアルバム「深層から」を発表し、8月にはアルバムを携えた東名阪ツアー「深層から見た景色」を行う。