SixTONES「声」全21曲をレビュー|誇り高き6人の“声”は限りない可能性にあふれていた (2/2)

初回盤A限定収録曲

14. Need you
[作詞:ONIGASHIMA / 作曲:Justin Reinstein / 編曲:Justin Reinstein]

「You & I」も手がけたONIGASHIMAとジャスティン・ラインシュタインが制作した、SixTONESの真骨頂と言えるエレクトロチューン。ダンサブルなビートでありながら、歌詞につづられているのは、もう戻らない“君”への切実な思い。ループする「Cuz I need you right now」のフレーズが“君”に対する強い未練を浮き彫りにしているが、透明感のあるハミングや抜けるようなハイトーンがある分、聴き心地は軽やかだ。

15. STAMP IT
[作詞:MiNE、Atsushi Shimada / 作曲:Simon Vestergaard、Andreas Ringblom、Rasmus Gregersen / 編曲:Ralz]

「Risky」と同じくMiNEとAtsushi Shimadaがタッグを組んだ、色気あふれるナンバー。ソロパートを中心とした構成で、メンバー1人ひとりの艷やかなボーカルが堪能できる。エキゾチックなサウンドに乗せて官能的な世界観を打ち出した歌詞には、「甘い声」「my voice」「can you hear me?」といった3rdアルバムのコンセプトに沿ったフレーズが並ぶ。

初回盤B限定収録曲

14. OPA!(Shintaro Morimoto×Juri Tanaka)
[作詞:ONIGASHIMA / 作曲・編曲:Josef Melin]

SixTONESのアルバムには毎回ユニット曲が収録されている。本作でも各組み合わせでしか表現できないような、個性が光る楽曲が出そろった。森本と田中が歌唱するのは、英詞を中心としたフロアライクなEDMチューン。腰の柔軟性を生かした印象的なダンスは「Rosy」「共鳴」「PARTY PEOPLE」「Good Luck!」「Boom-Pow-Wow!」など、SixTONESの作品ではお馴染みのGANMIが手がけた。「OPA!」はポルトガル語で驚きを表す感嘆詞だが、真の意味は明かされていない。

15. ラ・ラ・ラ・ラブストーリー(Taiga Kyomoto×Yugo Kochi)
[作詞:KOUDAI IWATSUBO / 作曲:Kuwagata Fukino、KOUDAI IWATSUBO / 編曲:Kuwagata Fukino、Naoki Itai]

1990年代に流行した“渋谷系”カルチャー。94年生まれの京本と髙地のユニット曲は、渋谷系へのリスペクトが込められた「ラ・ラ・ラ・ラブストーリー」。「Rosy」「シアター」の制作にも参加したKOUDAI IWATSUBO、Kuwagata Fukino、Naoki Itaiがきらびやなポップチューンを作り上げ、京本と髙地のキュートな魅力を存分に引き出した。ミュージックビデオでは渋谷系を代表するフリッパーズ・ギター「Camera! Camera! Camera!」のMVや、アルバム「DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔-」のジャケットの世界観が再現されている。

16. 愛という名のベール(Jesse×Hokuto Matsumura)
[作詞作曲:Shingo Asari / 編曲:ha-j]

KinKi Kids「約束」の作詞も手がけたShingo Asariによる提供曲。3歳からピアノを始めたというAsariが歌謡曲をベースに作り上げた、ピアノやストリングスが美しいバラードだ。“あなた”への愛を渇望するさまを、ジェシーと松村が感傷的な歌声で表現している。「OPA!」「ラ・ラ・ラ・ラブストーリー」とは対照的にダンスを封印し、ボーカルに専念する2人の姿に注目したい。

通常盤限定収録曲

14. Cat Call
[作詞:JUN / 作曲:Alexander Karlsson(JeL) / Alexej Viktorovitch(JeL) / 編曲:JeL]

「Papercut」の制作にも携わったJelのアレックス・カールソンとアレクセイ・ヴィクトロヴィチが作曲したナンバー。猫がモチーフになっているが、そのサウンドはクールでスタイリッシュ。繰り返される「Myao」のフレーズでチャーミングな鳴き声が再現されたかと思いきや、予想を覆すようにアンニュイな低音ボイスが響く。

15. オンガク -声ver.-
[作詞・作曲:SAEKI youthK / 編曲:Naoki Itai、SAEKI youthK]

これまでに「僕が僕じゃないみたいだ(Dramatic Rearrange)」「マスカラ -Emotional Afrobeats Remix-」「わたし -Lo-Fi ChillHop Remix-」など既発曲をさまざまなアレンジでアップデートしてきたSixTONES。彼らが今回生まれ変わらせたのは「オンガク」。オリジナル版は3分52秒だったが“声ver.”にはラップが追加され4分15秒となった。「Side by side いつだって 変わらない共鳴で」「歴史に残る数人より 君の景色に映る一人がいい」「五線じゃ足りない 六線のスコア」というリリックはSixTONESからファンへのメッセージともとれる。

16. Again
[作詞:Sam Homma / 作曲:Casper Redson、Carlos K. / 編曲:Carlos K.]

通常盤を静かに締めくくるのは、叙情性のあるメロディが印象的な失恋バラード。「この声届かない」「ただその声を聴きたくて」「Your Voice」と声をキーワードに、あふれ出す“あなた”への思いが歌詞に描かれている。ピアノを主体としたシンプルなアレンジが6人のピュアな歌声を際立たせるとともに、彼らの歌唱力の高さを証明する。


SixTONESの「声」へのこだわりは本作の特設サイトにも反映されており、メンバーの声の波形を表現したビジュアルが使用されている。さらに特設サイトでは、収録曲の試聴音源も公開されており、ハッシュタグ「#SixTONES_曲名」で感想を投稿するTwitter企画も展開中。

今回さまざまな“声”と真摯に向き合ったジェシー、京本、松村、髙地、森本、田中。「SixTONES以外の人生は考えられない」とメンバーが語るように、今後もSixTONESはこの6人でしか発することができない声で、未来を切り開いていくだろう。

SixTONES

ライブ情報

SixTONES「慣声の法則」

  • 2023年1月4日(水)神奈川県 横浜アリーナ
    START 18:00
  • 2023年1月5日(木)神奈川県 横浜アリーナ
    [1st]START 13:30
    [2nd]START 18:00
  • 2023年1月6日(金)神奈川県 横浜アリーナ
    [1st]START 13:30
    [2nd]START 18:00
  • 2023年1月7日(土)神奈川県 横浜アリーナ
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年1月20日(金)広島県 広島グリーンアリーナ
    [1st]START 13:30
    [2nd]START 18:00
  • 2023年1月21日(土)広島県 広島グリーンアリーナ
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年1月28日(土)福岡県 マリンメッセ福岡A館
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年1月29日(日)福岡県 マリンメッセ福岡A館
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年2月25日(土)愛知県 日本ガイシホール
    START 17:30
  • 2023年2月26日(日)愛知県 日本ガイシホール
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年3月4日(土)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
    START 17:30
  • 2023年3月5日(日)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年3月17日(金)北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
    START 18:00
  • 2023年3月18日(土)北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30
  • 2023年3月19日(日)北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
    [1st]START 13:00
    [2nd]START 17:30

プロフィール

SixTONES(ストーンズ)

ジェシー、京本大我、松村北斗、髙地優吾、森本慎太郎、田中樹からなる6人グループ。ジャニーズJr.時代の2018年3月より公式YouTubeチャンネル·ジャニーズJr.チャンネルで金曜日を担当し、10月に「YouTube アーティストプロモ」キャンペーンに選ばれた。2020年1月にSnow Manと同時に1stシングルをリリース。デビュー曲「Imitation Rain」はYOSHIKI(X JAPAN)が手がけた。4月に冠レギュラー番組「SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル」がニッポン放送でスタート。2022年8月にYouTubeで事前告知なしに新曲「PARTY PEOPLE」を公開。2023年1月4日には3rdアルバム「声」を発表し、同日に全国アリーナツアー「慣声の法則」をスタート。