音楽ナタリー Power Push - SILENT SIREN

負けず嫌いをバネにして進む“国民的ガールズバンド”への道

悔しすぎてフェスで肩身がせまい

──メジャーデビュー後しばらく、皆さんはいろいろなインタビューで「読モが片手間でやってるバンドだと思われていて、悔しいので見返してやりたい」といった話をしていましたよね。

SILENT SIREN

すぅ 言ってましたね。

──それから地道なバンド活動を続けてきた結果、曲を入り口にファンになってくれる人が増えて、大きな会場でのライブを埋められるようになって、今のサイサイは「見返したい」という目標も達成できているように見えます。

すぅ うん、いつの間にかそれを全然気にしなくなった。新しいファンの方が増えたことで、そもそも私たちが読者モデルをやってたっていうことを知ってる人が少なくなってきたし。

──何年か前までのバンドの原動力が「見返してやりたい」だったとして、今のサイサイがてっぺんを目指してがんばる原動力ってなんなんですかね?

すぅ でもやっぱ「悔しい」って気持ちはありますよ。今でも。

──悔しい?

すぅ 例えば先輩バンドの「オリコン何位」「動員数万人」「ワンマン即完」みたいな話を聞くと「すごいな」と思うのと同時に「悔しいな」と思うし、テレビとかを観てても「なんで私たちは今この『Mステ』に出てないんだろう」って悔しくなるし。

ひなんちゅ(Dr)

ひなんちゅ 昔から「フェスに出たい」ってずっと言ってたから、ここ数年「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に連続で出させてもらってとってもうれしいんです。ホント出させてもらえるだけですごくありがたいんです。けど毎年、バックヤードで勝手に肩身の狭い思いをしてて。

──えっ? どうしてですか?

ひなんちゅ 「GRASS STAGE(最大のステージ)で歌いたい」って気持ちが湧き上がってすごく悔しいから。バックヤードで「おひさしぶりです」とか言えるような、お互いを知っていて安心できるアーティストの方も最近は少しずつ増えてきているんですけど、そういう人が大きいステージに立っているのを見ると実はすごく悔しくて。だからあんまり楽屋から出ないんです。もうそんな思いをしないで、堂々と鮎の塩焼きを食べれるようになりたい(笑)。

あいにゃん 負けず嫌いをバネにして「がんばったる!」って思いながら活動してる、っていうのは昔から変わんないですね。

ひなんちゅ 若いバンドが一気に人気者になって、大きいライブ会場を即完させたりすると、「ぜってー抜かしてやる」って思いながらそのバンドのTwitterを眺めてます(笑)。

5人だけで曲を作るのは趣味としてでも一生やっていける

──3曲目の「Pandora」はサウンドプロデュースを鈴木秋則さん、歌詞のプロデュースをいしわたり淳治さんが担当しています。作曲は今回もクボナオキさんが全曲担当していますが、サイサイの曲でクボさん以外の方がプロデュースを務めるのは珍しいのでは。

ひなんちゅ 誰かと一緒に曲を作るっていうのは、ちゃんとやったのは初めてです。

すぅ だからけっこう曲のカラーがほかと違いますよね。細かいところでいろいろ「サイサイっぽくないニュアンス」があると思います。

ひなんちゅ レコーディングのときはいつもフルセット、自分のドラムを使ってるんですけど、唯一「Pandora」はドラムテックさんが用意してくれたドラムで録ってるんですよ。「この曲はドーンとした低い音でリズムを刻んだほうがいい」ってことになってそうしたんですけど、スネアがいつもと全然違うのでとにかくやりづらい。胴も厚いし、すごく音が重いから、返ってくる体感が普段と違うのでリズムを取るのが難しいんです。でもできあがった音を聴くとすごくいい感じで。「プロデューサーが変わるとこんなに音って変わるものなんだな」っていうのを実感しました。

すぅ(Vo, G)

ゆかるん 鈴木さんはピアノを主に弾いている方なので、ギタリストのクボくんとはピアノのアレンジがちょっと違うんです。「Pandora」はグリスダウンがめっちゃ入ってるんですけど、「グリスダウンの前に、音階とか関係なく低い方の鍵盤をバンって叩いて」って言われて、そういうの初めてだったから驚きました。今までは、バラードではピアノらしく演奏して、テンポが速い曲では片手でフレーズを弾く、っていうパターンが多かったんですけど、この曲は速いのにピアノらしい演奏なので弾くのがすごく難しいんです。

ひなんちゅ でも苦戦した分、得るものはかなりあったのでよかったなって思います。作詞や作曲を新しい方とやっていくっていうのは、サイサイが今まで避けてきたことなんです。クボくんを含めた5人で曲を作るっていうのを守りたくて、スタッフからこれまで何回提案されても「絶対イヤです」って答えてたし。でもそこを1個壊せたから、これからどんどん新しいことができそうな気がしてます。

──5人だけで作ることがある程度、自分たちで納得いくくらいできたなという実感があるんでしょうか?

ひなんちゅ というより、この5人だけで曲を作るのは趣味としてでも今後一生やっていけるし、お仕事を通して出会った方に、自分たちが気付いていないいろんな部分を引き出してもらえるのはありがたいことなので。これからも5人でずっとやっていくけど、それだけじゃなくていろんな方から刺激を受けたいと思うし、サイサイもいろんな人から「一緒にやりませんか?」って言ってもらえるような、一目置かれる存在になりたいから。

すぅ クボくんもいずれ有名プロデューサーになってほしいですね。

左からあいにゃん(B)、ひなんちゅ(Dr)。

あいにゃん うん。サイサイを軸にして、一緒にやってきた人たちの活躍の場も広がってもらいたい。

ゆかるん それで「このチームすごいよね!」って言われるようになって。

すぅ でも、クボくんがほかのアーティストを担当するとちょっと嫉妬しちゃう、みたいな(笑)。

ニューシングル「フジヤマディスコ」 2017年3月1日発売 / EMI RECORDS
初回限定盤A [CD+DVD] 1944円 / UPCH-89317
初回限定盤B [CD+DVD] 1944円 / UPCH-89320
通常盤 [CD] 1300円 / UPCH-80458
CD収録曲(全仕様共通)
  1. フジヤマディスコ
  2. Love Balloon
  3. Pandora
  4. Days.
初回限定盤A DVD収録内容
  • 「Silent Siren 2016年末スペシャルライブ Dream on!」12/30東京体育館ライブ映像から5曲収録+ライブドキュメント映像
初回限定盤B DVD収録内容
  • 「フジヤマディスコ」MV&メイキング映像
セレクションアルバム「Silent Siren Selection」 2017年3月1日発売 / ドリーミュージック
初回限定盤 [CD2枚組+DVD] 5184円 / MUCD-8094~6
通常盤 [CD2枚組] 3381円 / MUCD-1373~4
DISC 1
  1. Sweet Pop!
  2. stella☆
  3. Remember
  4. want CHU♡
  5. Soda
  6. ビーサン
  7. I×U
  1. LOVE FIGHTER!
  2. 「Are you Ready?」
  3. Delay
  4. ぐるぐるワンダーランド
  5. ラッキーガール
  6. 恋花
  7. LOST.W
DISC 2
  1. BANG!BANG!BANG!
  2. What show is it?
  3. 恋い雪
  4. 爽快ロック
  5. チャイナキッス
  6. KAKUMEI
  7. DanceMusiQ
  8. 女子校戦争
  1. 曖昧 me mine
  2. ハピマリ
  3. 八月の夜
  4. alarm
  5. キミスキスマイル
  6. チェリボム
  7. 吉田さん
  8. ワカモノコトバ
初回限定盤DVD収録内容
  1. Sweet Pop!
  2. Crazy Lady
  3. stella☆
  4. フィルター
  5. ユメオイ
  6. ビーサン
  7. Starmine
  8. Limited
  9. I×U
  10. ぐるぐるワンダーランド
  11. ラッキーガール
  1. BANG!BANG!BANG!
  2. 恋い雪
  3. KAKUMEI
  4. Routine
  5. 手をつないで
  6. 女子校戦争
  7. ハピマリ
  8. 八月の夜
  9. alarm
  10. チェリボム
  11. 吉田さん
SILENT SIREN(サイレントサイレン)
SILENT SIREN

2010年夏にファッション誌で活躍中の読者モデルたちで結成された、「すぅ」こと吉田菫(Vo, G)、「ひなんちゅ」こと梅村妃奈子(Dr)、「あいにゃん」こと山内あいな(B)、「ゆかるん」こと黒坂優香子(Key)からなるガールズバンド。2012年2月8日にデビューアルバム「サイサイ」をリリースし、3月には「東京ガールズコレクション」のオープニングアクトに抜擢され注目を集める。同年11月にドリーミュージックからメジャーデビューシングル「Sweet Pop!」をリリース。2015年1月にガールズバンドとしてはデビュー後最短で東京・日本武道館でのワンマンライブを開催し、チケットをソールドアウトさせる。2016年3月には4thアルバム「S」を発表し、そのリリースツアーの最終公演として7月に神奈川・横浜アリーナでのワンマンライブを成功させた。同年の年末にユニバーサルミュージック内のEMI Recordsに移籍することを発表し、2017年3月に移籍第1弾シングル「フジヤマディスコ」をリリースする。