リミックスの概念が覆された

──一方の「かくれんぼ」はmeganeさん作曲の楽曲です。今までmeganeさんの楽曲はロックテイストの作品が多かったと思うんですが、今回はキャッチーな歌ものに振り切ってるような印象がありました。こちらの曲は初めて聴いたときどういう印象でしたか？

西脇　すごい弾けた曲ですよね。「SYSTEMATIC」とは正反対だし、今までの私たちの曲の雰囲気とも違うし。

──歌詞はかなり抽象度が高いなという印象ですが、どういう思いを込めて歌っているんですか？

夏芽　私も初めて歌詞を読んだときは何を表しているのかわからなくて、meganeさんに「どういう意味なんですか？」と聞いたんですよ。そうしたら「現実から逃げたい、隠れたいというときがみんなあると思うので、そういう誰でも共感できそうな曲を書いてみました」と言われて、けっこう闇が深い曲なんだなって（笑）。その歌詞の暗さと曲の明るさのギャップがすごいなと思いました。

──歌詞の内容がわからないときは、そうやって意味を聞いたりするんですか？

夏芽　私はけっこう聞きます。レコーディングの前や休憩中に、雑談まじりに何気なく。

西脇　レコーディングの順番はいつもナツが最初なので、ナツから「ここはこういう意味だよ」と教えてもらうことが多くて。そのおかげで、ちゃんと歌詞の意味を理解してから歌えてるかなと思います。

藤井　あと、この曲は振り付けで「はないちもんめ」や「けんけんぱ」をやるんですけど、それがうまくできなくて。悔しすぎて家でめっちゃけんけんぱしながら歌っています（笑）。コロナが収まったときに、会場でみんなではないちもんめできたらいいな。

夏芽　楽しそう！

──今作には新曲のほか、「コーリング」と「Magic All Night」のリミックス音源も収録されます。リミックスで生まれ変わった楽曲を聴いてどうでしたか？

藤井　リミックスバージョンをライブで披露したときは、新曲を初披露するときよりも反応がよかった気がして。自分たちもリミックスバージョンを歌うときすごくテンション上がるんですよ。だからライブで歌っていて本当に楽しいし、それが音源化されるのはうれしいですね。

夏芽　私はリミックスって「やっぱり原曲のほうがいいな」と思っちゃうことが多いんですよ。でもこの2曲のリミックスは原曲に全然負けていないので、自分の中のリミックスの概念が覆されました。

──ライブで披露するときも、オリジナルとリミックスで気持ちは違ったりします？

夏芽　全然違いますね。

小町　オリジナルとリミックスで表情も変えてるんですよ。なので同じ歌詞でも、歌うときの気持ちも全然違う。

夏芽　「Magic All Night」のリミックスバージョンは、真顔を貫いて歌っていて。キラキラの伴奏で、余裕な顔して踊るのが楽しいです。

藤井　振り付けもリミックスバージョンにはパラパラダンスとか入っていて。真面目な顔してちょっとダサいダンスをするのが楽しい（笑）。

──「コーリング」のほうもオリジナルとリミックスで表情を変えてるんですか？

小町　リミックスバージョンはドヤ感が増しています（笑）。「カッコいいでしょう？」みたいな、上から目線な感じ（笑）。

夏芽　最近はリミックスバージョンをやることが多いので、オリジナルとリミックスどっちが来るかもライブの楽しみの1つにしてほしいです。

すべてのことに新たな気持ちで

──皆さんは今、アルバム発売、1stワンマンというアーティストがたどる活動を1周したところですが、振り返ってみていかがですか？

西脇　今までは新しいことばかりで、すべてのことに対して新鮮な気持ちで向き合ってこれたんですけど、これからはすでに経験したことも増えてくると思うんですよ。そういうことに対してもまた新たな気持ちで、でも1回目の反省を生かしつつどんどんステップアップしていきたいです。

小町　私たちは本当に普通の女の子で、それをファンの方や周りの方がアイドルにしてくれている。うれしい気持ちも多いですけど、それに負けないようがんばって次のステップに行かないとなと思っています。

──次のステップに進むうえでの目標は？

小町　テレビに出て歌いたいよね。まだまだですけど。

夏芽　もっとアイドルファン以外にもチェックして聴いてもらえるようになりたいです。

──テレビに出たり、音源をアイドルファン以外にも届けたりするためには何が必要なんでしょうね。

夏芽　私たちのメディア発信力（笑）。

小町　ビジュアルを磨くことじゃない？（笑）

西脇　やっぱりファンを増やすことが大事かな。

小町　私はグループとしてだけじゃなくて、ソロでも活動したいなと思っていて。個人的に、20歳にもなったのでグラビアに挑戦したいなと勝手に思っています。

──そんな野望もあるんですね。皆さん的にはどうなんですか？

西脇　やりたい人はやったらいいと思う（笑）。

夏芽　個人的には見てみたい（笑）。

──なるほど（笑）。皆さんそれぞれ、個人で挑戦したいことはありますか？

夏芽　私は雑誌で連載をやってみたい。アイドルさんがいろんなことにチャレンジする連載をよく見ていて。ラテアートをやってみたり、そういうまったりした感じの連載をいただけたらなと思っています。

藤井　私は洋服が好きなので、ファッション誌に興味があります。あとサンダルテレフォンのグッズのデザインを手がけてみたい。

西脇　私はしゃべるのが好きなので、グループでラジオ番組を持てたらいいな。

夏芽　それぞれのキャラ立ちも新たなステップに進むために大切だと思うので、次の目標はメンバー1人ひとりのキャラクターを強くすることですね。

※記事初出時、歌唱者の記述に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。