さくらしめじ|“5年目の自己紹介”に込めた思い 2人の青春は新たなステージへ

リア充爆発しろ

さくらしめじ

──収録曲の中で2人がそれぞれ前のめりにアピールしたい曲はありますか?

彪我 「たけのこミサイル」ですね!

雅功 あはははは(笑)。まあそうだよね。

──彪我さん作詞作曲のこの曲は、タイトルからすごく気になりますよね。

彪我 アルバム全体のイメージからは想像がつかない曲を作っちゃったな、と思います……(笑)。

──(笑)。ハイテンションにまくしたてるアッパーソングで、クレジットを見て驚きました。

彪我 もともとはスマートフォンに入っているGarageBandというアプリで作っていたんです。1年半前くらいかな、ボカロ曲にハマった時期がありまして。ボカロの曲ってアップテンポだったりリズムが複雑だったり、ギターリフが特徴的だったりと面白くて、自分でもそんな曲を作ってみたいと思って、半ば遊び心だったんです。そんな曲がいつかの練習のとき、田中くんに……。

雅功 急に学校みたいになった。まあ、田中くんだけど(笑)。

彪我 田中くんにバレまして(笑)、「聴かせて」と言われて聴いてもらったら「いいじゃん、曲作っちゃいなよ!」と。そこから1年ですね。

──完成に1年。大作じゃないですか。

彪我 いや、サボってたというか(笑)、うまく歌にできなかったんです。曲は作ったけど歌詞はどうしよう、メロディはどうしよう?みたいな感じで固まったままで。でも今回アルバムを制作する中で、練習の帰り道……駅に着くと、必ずカップルがいるホームの柱があるんですよ。それを見て決めたんです。「この曲は『リア充爆発しろ』っていう曲にしよう」と。そこからは早くて、メロディをはめて歌詞もバッと書いて。で、アレンジを僕の憧れのボカロPのナナホシ管弦楽団さんにやってもらって! めちゃくちゃうれしかったです。

──歌詞にもボカロ曲ならではの言葉遊びを感じますよね。

雅功 うん。

彪我 ホントですか。いや、実はこの曲……もともとVocaloidで作ろうとしてたんです。なのでサビの感じとかもボカロ曲にかなり寄せていると思います。意識しちゃった感じはありますね(笑)。

雅功 歌詞に関しては彪我の中で完璧に世界観ができていて、持ってきたもので「はいOK!」と、一発でした。普段だったらああじゃない、こうじゃないと話し合いをするんですけど、「たけのこミサイル」に関しては「彪我の中でそれだけ固まってるならそれで行こう! いい歌詞書いてきた!」となりましたね。

彪我 あはははは(笑)。すごくうれしかったです。

──この曲、歌ってみるといかがですか?

彪我 世の中のカップルに対する「ウワーッ!」という思いを詰め込んだ曲なので、それだけオラオラした感じで歌うことを心がけました。この曲に込めた思いを無駄にしないように。まっすぐにカップルに届けられるように……。

雅功 あはははは(笑)。でも、ちょっとうらやましい気持ちも入ってるんでしょ?

彪我 まあ、そうだね(笑)。

──ライブのときはエレキギターでの演奏になるんですか?

彪我 はい、エレキでやる予定です!

──それも楽しみですね。

彪我 がんばります!

これからもずっとずっとスタートだ

──では、雅功さんはどうでしょう?

雅功 12曲目の「青春の唄」と13曲目の「イントロダクション」ですね。ごめんなさい、2曲なんですが。

──いえいえ。

田中雅功

雅功 もっと言えば、1曲目の「風とあるがままに今を歩こう」と「青春の唄」「イントロダクション」はセットになっているというか。どれも僕たちの作詞作曲なんですけど、この3曲は僕たちの思いをとにかくぶつけたんです。ツアー中に作った「青春の唄」は「僕たちはずっと青春の真っ只中です」と言ってたいなという思いや、いくつになっても自分が楽しいと思えたら、それは青春なんだっていう思いを歌っていて。「イントロダクション」は一緒に歌ってくれるファンのみんなへの「ありがとう」の気持ちとか、僕たち2人でできる喜びを思い切り込めた曲。

彪我 そうだね。

雅功 もっと言うと、「イントロダクション」は最初アルバムに入れるつもりがなかったんです。中野サンプラザホールのワンマンで披露したときもタイトルを言っていなかったし、なんの曲かっていう説明を一切せずにやっていたんですね。だからこそいいと思っていたし、ずっとそのままでいいと思ってたんですけど。彪我やスタッフさんと話す中で、この曲には自分たちの伝えたい思いがしっかりと入っているから、それはたくさんの方に聴いてもらいたいと、今回の作品に入れることになりました。だから、この曲は絶対にみんなに聴いてほしいなって思っています(参照:「2人はずっと走り続けます」さくらしめじ、Xmasライブでファンに贈った未来への約束)。

──「導入」という意味の「イントロダクション」がアルバムの最後に入っているということにもメッセージ性を感じます。

雅功 そうですね。年齢的にも次のステップに進む、その1歩となるアルバムでもあるので、「これからもずっとずっとスタートだ」という思いが込められています。「青春の唄」の最後でも「いつまでも青春の第一歩」と歌っているんですけど、これからずっとずっと新鮮な気持ちで1歩目を踏み出すつもりで。2人で、みんなで歩んでいけたらなって思っています。

──2人の決意表明ですね。

さくらしめじ そうですね。

髙田彪我

──「イントロダクション」は雅功さん作曲ですが、この曲はどんな感じで仕上がっていったんですか?

彪我 練習ブースに2人で入って、なんとなく弾いてみたりしながら作っていったイメージがありますね。けっこうフワッとできた気がするよね?

雅功 僕の中で曲のイメージは最初から固まっていました。それに、この曲で歌っているような思いは、彪我と僕の中にもともと共通であったものなので。あとは彪我とのコミュニケーションだけという感じで、すんなり仕上がったと思います。

──「イントロダクション」は収録曲の中で唯一、2人の弾き語りじゃないですか。これはあえてライブのときと同じような弾き語りで?

雅功 そうです。ライブでもずっと弾き語りでやってきたし、生の声というものを大事にしていたので。レコーディングも弾き語りの一発録りでやりました。そのほうがより深く刺さってくれるかなと思って、そうしました。