レコチョクによる音楽サービス「RecTV」は、公式のミュージックビデオやライブ映像の好きなシーンにユーザー自身のメッセージを載せてプレイリスト化し、シェアできるサービスだ。
このRecTVにて、SKY-HIの楽曲とライブ映像を使用したプレイリストチャレンジ企画(※)がこのたびスタートした。これを記念して、音楽ナタリーではSKY-HIにインタビュー。自身のMV、ライブ映像への思いやプレイリストチャレンジ企画、さらにはリリースされたばかりのベストアルバム「SKY-HI's THE BEST」について語ってもらった。
※プレイリストチャレンジ……出題される#(ハッシュタグ)のお題に沿ってユーザーが作成、投稿したプレイリストの中から、優秀なプレイリストを選出するコンテスト企画。
取材・文 / 三橋あずみ
- RecTV
- 配信中 / RecoChoku Co.,Ltd.
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音楽が好きなあなたの想いを
映像とメッセージでプレイリスト化できるサービス
意味のないシーンを作りたくない
──RecTVは、ミュージックビデオやライブ映像などの音楽映像コンテンツから好きなシーンだけをまとめて、自分だけのプレイリストを作れるサービスです。MVは新作リリースの際に制作されることが多く、アーティストにとって欠かせない表現手段の1つとなっていると思いますが、SKY-HIさんの中で、MVとはどういったものなんでしょう?
音楽を作っているときに浮かんだ映像を可視化するというパターンが1つ。あともう1つ、アーティシズムの強い映像監督さんはたくさんいらっしゃるので、そういった監督が楽曲を聴いて得たインスピレーションを自分でなぞり返すというパターンもありますね。
──そうなんですね。普段から才能ある監督やクリエイターをチェックしているのでしょうか?
自分自身、そこまで感度が高いとは思っていないんです。仲のいい友人におすすめのMVをいろいろ再生してもらうこととかはありますけどね。あとやっぱり、際立った才能は口コミも含めて自然と耳に入るので。強くアンテナを張っているという意識はないですけど、耳や目に入る方は都度都度いるなあ、とは思います。
──では、SKY-HIさんがMVを制作されるときに特にこだわりを持っているのはどんなところでしょう?
すべては整合性と言いますか。1行2行の言葉でまとめたときに何を伝えたいのか……これは曲を作るときに考えることと似ているんですけど、特にMVの場合は、意味のないシーンを作りたくないという意識はありますね。伝わる、伝わらないはどちらでもいいんですけど、それが自分のクリエイトに対する礼儀や愛だと思っています。
──RecTVではたくさんのアーティストのMVをチェックできるのですが、SKY-HIさんが「このアーティストの映像作品は面白いな」と思う人はいらっしゃいますか?
やっぱり韓国のアーティストの作品は、総じて色がいいですよね。
──色ですか。ほかのアーティストのMVを観るときに、気になるポイントは色ですか?
作品にもよりますけど、色味か意志か、になる気がします。韓国のラッパーのMVで色味が雑だったものを今まで観たことがないというほどで、最近は特にそう思いますね。
──刺激を受けたりも?
そうですね、色味は特に。あの感じの色味じゃないと自分自身楽しくない、みたいな感覚も最近はけっこうあって。自分のMVをSpikey Johnに頼む割合が増えてきている理由は、そういうところにもありますね。彼の作品は色がきれいなので。
SKY-HIのベストアクト
──RecTVにはSKY-HIさんのライブ映像が28作品と、かなり充実のラインナップになっています。過去に行ったライブから、SKY-HIさんご自身が今ベストアクトを選ぶなら?
ライブのベストアクトという意味では、去年のツアー「JAPRISON」の前半1時間は特に、とても満足感のあるものになりました。日本のライブエンタテインメントの中では、歓声を上げやすいことってすごく重要視されているように自分は認識しているんですけど、そこにものすごく疑問があったんですよ。「JAPRISON」では前半の1時間で1本の、独演のような作品を作るという……雑な日本語を使うなら、盛り上がりやすいパートを後半1時間に凝縮することで、前半部分に鬼気迫るような心象風景そのままを絵と音で表すストーリーを作れたので、そういった意味ですごく満足の行く仕上がりになりました。
──では、もしSKY-HIさんがRecTVを使い、テーマを決めてプレイリストを作るとしたら、どんな映像をまとめてみたいと思いますか?
監督縛りのプレイリストもできるし、ロケもの縛りもアリでしょうし。それこそ色味で言うと、パキッとしたもの、淡いもの、暗いもの、色々な色味が好きだったりするので、そういう色のMVを集めてみたりもしたいですね。最近は、素敵な光を演出する照明さんもけっこう出てきているなと思っていて。スタッフクレジットを載せてくれている動画もありますし、スタッフ縛りなんかもいいなと思いますね。ビートメイカーとかね。いろいろできそうだなあ。
──スタッフ縛り、すごく面白いですね。
あとは「予算感縛り」もいいんじゃないですか? 例えばYouTubeのサジェストって、今観ているMVと同じスケール感の作品を出してくることが多かったりするんですよね。ものすごく衝動的にワンカメで撮ったようなビデオのよさはもちろんあるし、逆に多大なる予算をつぎ込まないとできないビデオも存在する。その両者って微妙に食い合わせが悪かったりもしますから。予算感でまとまっているのは、ひょっとしたら見心地がいいプレイリストになる気がします。
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各種“マジでウケた”が詰め込まれています
2021年2月26日更新