ポカリスエット × Yogee New Waves|第3回 「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」「SUMMER SONIC 2018」ライブレポート&インタビュー|Yogeeが提案する音楽フェスの楽しみ方

みんなが自由に踊れる理想のフェスライブ

──ポカリスエットとの取り組みの一環で書き下ろした「CAN YOU FEEL IT」を演奏する前に角舘さんは「ポカリ飲んでね!」とおっしゃっていましたね。「CAN YOU FEEL IT」を青空のもとで演奏してみていかがでしたか?

角舘 青空が合う曲だなと改めて思いました。爽快感があって。

粕谷 ちょっと前からライブでやっているし、最近配信リリースもされたので、みんなのノリがよかったですよね。なじんできた感じがあった。

──松井泉さんが演奏に加わって、過去曲のアレンジも変わりましたね。

角舘健悟(Vo, G)

角舘 松井さんが入ってからシンプルにリズムがよくなったんですよね。あと中音がめちゃくちゃ気持ちよくて。個人的にはもうずっと聴いていたい、踊っていたいと思うようなサウンドになったので演奏していて本当に楽しいんです。その俺らが楽しんでいる感じが観ている人に伝わったら素敵だなと思います。

上野 野外は太鼓の音のヌケがいいよね。

角舘 フェス会場独特だなと思います。広さがあると、あの感じが出るのかなと。

──粕谷さんと松井さんのリズム楽器のコンビもなじんできましたね。

粕谷 本当にいい感じですよ。松井さんと目の合う回数も増えてきて。

松井泉 僕はまだ曲が体に馴染みきってないところもあるので、粕ちゃんが笑顔でこっちを見て「次行きますよ」ってアピールしてくれるのがすごく助かってます。僕らのコンビネーションは回を重ねるごとによくなってると思いますよ。

──「Ride on Wave」のアレンジは高揚感があってロケーションにぴったりでした。

角舘 アレンジ、お気に入りです。褒めてもらえてうれしいです。

上野 パーカッションが入ると季節感が出ますよね。

──竹村さんはいかがでしたか?

竹村郁哉(G)

竹村 前回のインタビュー(参照:Yogee New Wavesインタビュー 感じるがままに踊れ、Yogeeが見せたい“アオい”風景)で俺らのライブでは自由に踊ってほしいと話したんですけど、「RIJF」のお客さんたちはまさにそういう感じだったと言うか。お客さんが自由に踊っている姿を観ていると、俺らのテンションも上がって、どんどん一体感が増していくんですよね。思ったとおりのフェスでのライブができている実感がありました。

角舘 本当にみんな自由だったよね。うしろの木陰で観ている人たち、なんか小動物みたいでかわいかったなあ。

竹村 ああやって木陰で観るのもフェスの1つの楽しみ方だよね。

いつか「フジロック」のGREEN STAGEに

角舘 この前みんなで「FUJI ROCK FESTIVAL」に行ったんですよ。雨に降られながらライブを観て、音楽と自然って合うなあと改めて思いましたね。「フジロック」ではDJアクトをけっこう観ていたんですけど、今日のライブもちょっとDJが考えるセットリストっぽくしたんです。

──リズムでつないでいって、全体で魅せていくスタイルですね。

角舘 そうそう。起承転結がある感じで。前はもっと曲単位で表現していたなと思うんです。「CAN YOU FEEL IT」「Bluemin' Days」「Ride on Wave」の流れは最近のお気に入りで、そこで盛り上げることがわかっていたからこそ、その1つ前の「Fantasic Show」はじっくり演奏できて。

竹村 この前フジでDJをいろいろ観ていて、やっぱりDJってエスコートがうまいなと思ったんです。緩急を付けつつ、大きい流れの中で俺らを踊らせてくれて。セットリスト全体でお客さんを踊らせる感じが俺らもちょっとずつできてきたかなという手応えはありますね。

角舘 もちろんまだまだなんですけどね。上野くんは加入当初から曲間をつないでいくことを推してくれていたんですよ。

上野恒星(B)

上野 俺のフェスの原体験は「FUJI ROCK FESTIVAL '08」なんですけど、そのときにGREEN STAGEでUnderworldを初めて観て。Underworldは曲の継ぎ目がわからないライブをする人たちで、演奏が続いていく中で有名な曲のイントロが鳴ったときに「わ、この曲がきたー!」ってぶち上がるという体験をしたんですよね。次々曲が変わっていくのに、同じような踊り方のまま踊り続けることができて、それがすごく気持ちいいなと思って。フェスという非日常的な場所でその体験をしたことによって、音楽と自分が一体化する感覚を知ったんですよ。それをうちらのライブでも出していけたらなと思っていて。

角舘 いいねえ。ノンストップセット、いつかやりたいよね。俺も今年の「フジロック」でスクリレックスをボンちゃん(竹村)と一緒に観て。ビジョンに踊る2人が抜かれてちょっと恥ずかしかったんですけど、アーティストがああやって最前エリアに行けるフェスって素晴らしいなとも思いました。アーティストになると自分たち以外の人がやっている音楽はどうしても観察する感じで観ちゃうときがあって。でもフジロックはただ単にほかのアーティストがどんなライブをやっているのか、音楽ラバーズとして知りたかったからすごく前で楽しんだんです。そしたら「なるほど、8小節ごとに休ませてくれるんだ」とか気付いて。あれは彼らが休憩っぽく見えない休憩タイムを仕組んでいるからこそ、踊り続けられるんですよね。すごいなと思いました。

竹村 ああやって気付かせない形で休ませてくれるのが一番いい形なんだよね。スクリレックスは本当にすごかった。

粕谷 本当に「フジロック」は刺激的だったよね。苗場から帰ってきてみんなでひさしぶりにスタジオに入ったんですけど、俺はドラムを叩いているときの動き方とかが変わっていて、ずっと音楽に触れ合っていると自分の演奏にも自然と変化が出てくるんだなと驚きました。音楽は聴くだけじゃなくて、五感を使って体感することが大事だなと思いました。

角舘 「フジロック」でいつかGREEN STAGEに出たいよな。間違いなくやりたいし、絶対にやるって思っていたい。イメージしていないと次のステップが見えてこないから。Yogeeにはきっとそういう未来があるって思えるから、楽しんで活動できているんだと思います。

フェスを楽しむためには?

──さっき上野さんのフェスの原体験の話が出ましたが、せっかくなのでほかのメンバーが初めて行ったフェスも教えてください。

粕谷 俺は高校生の頃に「COUNTDOWN JAPAN」に行きました。

竹村 俺は京都出身だからやっぱり「京都音博」(京都音楽博覧会)。あと「京都大作戦」も行った思い出がありますね。

角舘 俺はちょうど10周年だった2008年の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」に青春18きっぷを使って鈍行を乗り継いで丸24時間かけて行ったんですよ。全然準備をしていかなかったから死ぬほど寒かったです(笑)。向こうで買った銀杏BOYZのTシャツを2枚重ねて着てたんですよ。1枚は友達の分なのに(笑)。会場で寝ちゃってて目を覚ましたら、ゆらゆら帝国が「タコ物語」を演奏していて、なんか夢みたいだった。忘れられないフェスの原体験ですね。誰かにとって俺らのステージがそういう印象的なステージになるかも知れないから、俺らももっと大きなステージでどんどんやっていきたいですね。

粕谷哲司(Dr)

──では最後にフェスを楽しむ秘訣を教えてください。

粕谷 水分補給ですね。塩分も摂れる「ポカリスエット」、これどうですか?

竹村 冗談抜きに水分補給と休憩はマジで大事。無理しないでほしい。

角舘 あと、そういう準備も大事だけど、1人でライブを観るっていう楽しさを覚えたら最強だと思います。

上野 そうだね。自由に楽しむってフェスの醍醐味だし。

粕谷 自分が前で観たいなら前で観ればいいし、体調的に不安ならうしろで観ればいい。人に合わせる必要はない。

竹村 会場広しとは言え、連絡を取り合えば友達とも会えるからね。

粕谷 帰りの道中でベストアクトを言い合ったりするのもいいよね。

角舘 うん、俺らもやってるし。音楽ラバーズはみんなやってることだから、本当にオススメしたい。自分のペースで楽しくライブを楽しんでほしい。それが一番いいと思います。

ポカリスエット×Yogee New Waves 特集
第1回 「CAN YOU FEEL IT」ミュージックビデオ撮影レポート第1回
「CAN YOU FEEL IT」ミュージックビデオ撮影レポート
第2回 Yogee New Wavesインタビュー第2回
Yogee New Waves「CAN YOU FEEL IT」インタビュー
第3回 Yogee New Waves「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」ライブレポート&インタビュー第3回
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