PassCodeらしさを残しつつメジャーで成長していきたい

──メジャーデビューが決まったわけですが、今の心境はどうですか？

南　メンバーとしては今やれることを1つずつやっていった感じで、スピード感としては早かったのかもしれないですけど、あっという間という感じでもなくて。

高嶋　そうですね。けっこう早い段階でメジャーデビューするアイドルも多いですし、PassCodeが特別早いとはあまり思ってないです。新しいスタート地点に立ったんやなって感じです。メジャーデビューは通過点というか、ここからまたさらに上を目指していきたいなと思ってます。

今田　今までPassCodeって事務所のスタッフとメンバーたちで全部やってきたところもあったから、メジャーには行かなくても上がっていけるんじゃないかという気持ちもあったんですけど、やっぱりメジャーの話が来たときはうれしかったんですね。メジャーって聞いただけだと実感みたいなものはなかったんですけど、ユニバーサルって聞いて「あ、大きいとこや」って思いました（笑）。

一同　あはははは（笑）。

大上　私は単純で、まったく不安とかなく「イエーイ！」って感じでした（笑）。素直にメジャーデビューはうれしかったです。「もしかしたらデメリットもあるかもしれない」という話にもなりましたけど、うれしい気持ちのほうが大きかったですね。

南　私はパナさんから今後どうしていきたいかを聞かれていて。私は「メジャーに行くならユニバーサルがいいです！」って言ってました（笑）。ただメジャーに行くことの意味も考えたんですよ。どれだけのことができるんやろとか。でもやるからには負けへんようにしたいと思ってますし、PassCodeらしさを残しつつメジャーで成長していきたいなと。今までは堺の小さな事務所でやってましたけど、自分たちでできることはもうやり尽くした感じもあって、だからこのタイミングでいろんな人の手をお借りして、さらに突き進んでいきたいなと。

──ここからが正念場ですね。

南　メジャーデビューがゴールとは思ってません。やっぱり通過点やと思うし、ここからさらに成長できないと意味がないと思ってます。

平地　僕としてもやっとDIYじゃなくなるなって（笑）。これでちょっとお金をかけてMV制作とかもできるし、自分1人でやることのよさみたいなものもあるけど音楽制作にたくさんの人が携わっていただいて、なんか楽しいなと思うようになりました。

今まで以上のクオリティが出せてます

──メジャーデビュー曲「MISS UNLIMITED」は平地さんが作った楽曲ですが、これまでの制作から変えた部分はありますか？

平地　今までは自分が0から10まで作らないといけなかったんですが、イメージを伝えてドラマーの方に叩いてもらうとか、ベーシストの方が考えるアレンジを入れてもらったりとか、わりとお任せした部分もあって。それで実際にできあがった音もいいですし「ああ、なんかすごいパワーアップした」みたいな実感はありますね。

──「これがメジャーか！」みたいな（笑）。

平地　そうですね。「この音鳴んのかー!?」って（笑）。今まで以上のクオリティが出せてると思います。もう抜群です。

──「MISS UNLIMITED」は8bitサウンドからスタートして、すぐにシャウトが押し寄せてくる構成で。

平地　2ndアルバム「VIRTUAL」ではアルバムにしかできないことをやろうと思って、けっこうおとなしめの曲だったりかわいらしい曲を入れてたので「PassCode、こういう感じでいくのかな？」と思ったファンも多いと思います。で、メジャー1発目で攻めた曲を投下しようと思って、カップリング含めて攻め曲にしてみました。

──「メジャーに行くと変わっちゃう」みたいに言われることもあると思うんですが、「MISS UNLIMITED」はPassCodeらしさを全面に打ち出した楽曲ですね。

南　ユニバーサルさんもそこはちゃんと理解してくださっていて。

平地　レコーディングの面でも、innig recording hostelryという素晴らしいスタジオで、ドラマーのKid'z（MY FIRST STORY）さん、SiMやROTTENGRAFFTYの作品も手がけるエンジニアの原浩一さんといった方々と一緒に、じっくり制作ができてすごくよかったです。

──この曲、なんか安心感がありますよね。特にイントロの8bitサウンドを聴くと「PassCodeだ！」って感じがしますし。

南　メンバーも最初に聴いたときにすごく安心しました。PassCode、変わらんなって。

高嶋　でもちゃんとサウンドや歌、シャウトの表現の1つひとつでパワーアップしてるのがわかるし。

──歌詞もここから走り始める、みたいながむしゃらな感じで。

南　私たちらしさを感じてもらえるんじゃないかなと思います。

平地　「UNLIMITED」というタイトルにはメジャーだからって満足してないぞ、という意味が込められてます。サビでは「自分を信じてこれからも変わらずに突き進んでいく」というメッセージ性もあるので、これからのPassCodeも楽しみにしてほしいです。

ツアー初日から今までのPassCodeをすべて超える

──11月3日から「PassCode MISS UNLIMITED Tour 2016」が開幕します。今回、すべてバンドセットで回るということで。

南　怯えてます（笑）。このツアーを通して成長していきたいですね。

──ではツアーに向けて1人ずつ意気込みをお願いします。

高嶋　全国11カ所回るんですけど、まだ行ったことのない場所もたくさんあるので楽しみですね。ファイナルではそこまでに積み重ねたものを全部出し切るようなものを見せます！

今田　初めてPassCodeを観る人も多いと思うから、そういう人たちに「楽しい！ また来たい！」って思ってもらえるようなライブにしていきたいです。ファイナルの12月28日は最高の日にしたいですね。

大上　バンドセットでのライブってレコーディングよりも神経を使うというか。いつもより意識してやらないといけないところがあるので、11カ所を回る中で精神力も強くなっていきたい。あとはバンドさんとのチームワークも大事ですよね。一体感を出して最後はそこまでの集大成的なライブを見せたいと思います。

南　私、8月にZepp DiverCity TOKYOで行ったライブ（ライブツアー「PassCode VIRTUAL TOUR 2016」の最終公演）で最初に「2016年8月8日、みんなが知ってるPassCodeを超えに来ました」って煽ってからライブをスタートさせたんですけど、ライブが終わってから「PassCodeはまだまだこんなもんじゃないよ」って思って、それがずっと悔しかったんです。だから今回はツアー初日から本当に全部、すべてを超えていくつもりでやります。

平地　メンバーの気合いもバチバチ入ってると思うので僕も楽しみです！