「柏木由紀なりのWACK」メンバー座談会|柏木由紀、ネオ・トゥリーズ、ミユキエンジェル、ココ・パーティン・ココ、月ノウサギ、ユメカ・ナウカナ?が登場

AKB48の柏木由紀がWACK所属7グループに加入するプロジェクト「柏木由紀なりのWACK」。このプロジェクトでは柏木が“ユキ・レイソレ”としてBiSH、EMPiRE、BiS、豆柴の大群、GO TO THE BEDS、PARADISES、ASPに加入し、11月30日にシングル7作品を同時リリースする。

音楽ナタリーではシングル7作品のリリースを記念した座談会を実施。柏木をはじめ、ネオ・トゥリーズ(BiS)、ミユキエンジェル(豆柴の大群)、ココ・パーティン・ココ(GO TO THE BEDS)、月ノウサギ(PARADISES)、ユメカ・ナウカナ?(ASP)の計6名とともに、「柏木由紀なりのWACK」のミュージックビデオ撮影などを振り返りつつ、上位7人が柏木プロデュースによる新グループに加入できるという投票企画「VOTE!! WACK SELECT 7」について話を聞いた。

取材・文 / 田中和宏撮影 / 星野耕作

左から月ノウサギ(PARADISES)、
ミユキエンジェル(豆柴の大群)、
柏木由紀、
ネオ・トゥリーズ(BiS)、
ココ・パーティン・ココ(GO TO THE BEDS)、
ユメカ・ナウカナ?(ASP)。

左から月ノウサギ(PARADISES)、 ミユキエンジェル(豆柴の大群)、 柏木由紀、 ネオ・トゥリーズ(BiS)、 ココ・パーティン・ココ(GO TO THE BEDS)、 ユメカ・ナウカナ?(ASP)。

柏木由紀、まさかのWACK所属グループ加入

──柏木さんは3月にWACK代表・渡辺淳之介さんをプロデューサーに迎えたソロシングル「CAN YOU WALK WITH ME??」をリリースしました。今回、WACKコラボ第2弾として、WACK所属グループ7組に加入する話を聞いたときはどう思いましたか?

柏木由紀 すごくうれしくて、楽しみに感じた反面、「大丈夫なのかな?」という気持ちもありました(笑)。でもマイナスな感情ではなかったですね。心配だったのはWACKファンの皆さんがどう思うのかというところで。

月ノウサギ(PARADISES) 私たちは超驚きでした! 柏木さんサイドがWACKとやることにOKを出してくれたことも含めて(笑)。

ミユキエンジェル(豆柴の大群) あのAKB48の柏木由紀さんがWACKに入るなんて、ありえないことですよね、本当に。

柏木 このプロジェクトをやるにあたって、それぞれのグループに馴染もうと思っていました。AKB48での経験を持っていきたいとか目立ちたいというよりも、それぞれのグループの一員と思ってもらえるように。実際にコラボしてみて、グループごとにまったく違う色があって驚きました。

柏木由紀

柏木由紀

柏木由紀が感じたBiSH、EMPiREの空気感

──では各グループに加入してみての感想を伺います。今日の対談にはBiSHとEMPiREのメンバーがスケジュール都合で欠席ですが、まずBiSHはいかがでしたか?

柏木 BiSHの皆さんはそれぞれが付かず離れずという感じで、待ち時間に座るとしたら1メートルおきにみんな座ってる(笑)。でも仲が悪いとかじゃなくて居心地のいい距離感なんですよね。みんなでワイワイする感じではなく、それぞれが自立していて独特な空気感でした。あとBiSHの振り付けはあまりやったことのない振りで難しかったんですけど、振り付け担当のアイナくん(アイナ・ジ・エンド)とは……。

柏木以外の全員 アイナくん!

ユメカ・ナウカナ?(ASP) 生で聞けたー!

柏木 (笑)。アイナくんとはYouTubeで対談したときに連絡先を交換してやり取りをしてたので撮影では安心して踊れました。BiSHの皆さんは過剰に気を遣うこともなく「そこにいていいよ」という雰囲気で迎えてくれて、大人だと思いました(参照:柏木由紀なりのWACK特集 BiSHとのコラボ曲「柏木由紀なりのBiSH -BAD TEMPER-」MV撮影現場密着レポート)。

──EMPiREとは「柏木由紀なりのEMPiRE -時間が足りない-」でコラボしていますが、どうでしたか?

柏木 EMPiREの皆さんとは、唯一、私が手術を受ける前にMV撮影をしたんですよ(参照:柏木由紀が脊髄空洞症の治療専念で休養へ、ソロコンサート&WACKコラボシングルは延期)。でも私の体の調子が一番悪い時期で、ほとんどしゃべれませんでした。EMPiREの皆さんがとても心配してくださって、申し訳ない気持ちでしたけど、グループとしてのまとまりを強く感じましたね。もともとダンスに強いグループだとは聞いてましたし、現場でもそれが伝わってきて。唯一の後悔と言えば、私の体調が悪くて皆さんとほとんどしゃべれなかったこと。首がすごく痛くて、踊るたびにどんどん悪くなるからずっとコルセットを巻いてたんですよ。あまりお話できなくて残念でしたけど、実はMV撮影前に唯一、一緒に練習できたグループがEMPiREで、かなり細かく振りについて教えてくださって。練習場で皆さんが意見を出し合ってる姿に「プロの現場」を見ました。

BiS“変顔”クオリティの高さに感動

──BiSとのコラボ曲「柏木由紀なりのBiS -ANYTiME ANYTHiNG-」のMV撮影は一瞬で終わったらしいですね。

柏木 ホント秒で撮影終了しました! スーパースロ―撮影で。

ネオ・トゥリーズ(BiS) BiSメンバーは変顔をしたんですけど、あの短い時間でどれだけの変顔をできるかが勝負でした。静止してる状態からどれだけ顔を変化させられるか(笑)。

ココ・パーティン・ココ(GO TO THE BEDS) マジか(笑)。

柏木 傑作です(笑)。私は変顔してないんですけど、やれと言われてもBiSと一緒にはできなかったと思います。それは恥ずかしいとかやりたくないって話じゃなくて、あのクオリティの変顔を見せられたら、どんなにがんばっても無理です(笑)。AKB48でもあそこまで変顔できる人は1人もいないはず! BiSは4人それぞれがいろんな小ネタを数秒の中に詰め込んでいて、私の周りでめちゃくちゃ動いてくれたのが面白かったです(笑)。

ネオ MV撮影の当日まで、家でずっと表情筋を鍛えてました(笑)。変顔しながらどれだけ体を動かせるかも勝負だと思ったので、MV撮影前にBiSの4人だけで10回くらいシミュレーションして、現場でも1回撮った映像を確認してから「もっとこうしたほうがいい」と意見を出し合い(笑)。それでも柏木さんと実際にMVを撮った時間は10分くらいでした。

ココ 渾身の変顔だ!

柏木 ホントにそう。めっちゃすごいです。

ネオ スーパースロー映像なので、ものすごく動かなきゃ絵にならないんですよ。あっという間でしたけど、楽しい撮影でした(笑)。

ネオ・トゥリーズ(BiS)

ネオ・トゥリーズ(BiS)

柏木 普通のアイドルがこれをやったら、無理してる感が出たり、ダダ滑りになったりする可能性があるのに、BiSはギリギリのラインを攻めていて目が離せなくなる(笑)。もちろん面白くて笑っちゃう部分もありますけど、変顔のクオリティが本当に4人ともすごいから超尊敬!って感じです。

ネオ BiSは毎回ライブのあと絶対に変顔で撮った写真を公式Twitterに上げてるんですよ。なので、その成果もあるのかなって。BiSはビジュアル売りじゃないと常々言われてきているので、変なことでもできることは本気でやってます。

柏木 でも開き直ってるわけじゃなくて、超低姿勢だし、スタッフさんにみんなでそろって挨拶してる姿とかを見ると応援したくなります。やってることは変顔なのに、「本当にかわいい! がんばって!」って(笑)。今回、一緒にコラボできてうれしかったです。MVでも全力感が伝わると思います!

クロちゃんが柏木由紀に寄せた歌詞

──豆柴の大群とのコラボ曲は、クロちゃん作詞の「柏木由紀なりの豆柴の大群-ずっと気になるズッキーニ-」。豆柴は「水曜日のダウンタウン」発のアイドルということで、WACKの中でも異色と言える存在です。

ミユキ 「なんでズッキーニ?」って思いますよね。クロちゃん作詞だから歌詞の意味がよくわからないんですけど(笑)。

ネオ ホントだ。MVでもズッキーニたくさん持ってる……。

柏木 着ぐるみみたいな豆柴の衣装がかわいいですよね。こういう衣装をAKB48で着ることはなかったので新鮮だったのと、担当カラーを黄色にしていただいて、仲間に入れた感じがしてうれしかったです。MVはオールグリーンバックでの撮影で、完成した映像はさっき観たばかりなんですけど、すごくかわいいんですよ。

ミユキ めっちゃかわいかった! どのシーンを見てもほぼズッキーニが映ってるのもおかしかったですね(笑)。あと私たちは「ズッキーニを持って卑猥にならないようにしてね」って打ち合わせ段階で言われてて……。

柏木 え? そんなこと言われなかった(笑)。

ミユキ あれー? おかしいなー?

ココ 卑猥な感じを狙う危険性が豆柴にはあったわけね(笑)。

ミユキ アー写の撮影のときとか、カエデ(フェニックス)がけっこう卑猥になりがちなので注意されてました(笑)。

柏木 豆柴の「ずっと気になるズッキーニ」も、カップリングに入る「りスタート」もすごく好きです。歌詞だけ見ると本当によくわからないけど、1周回って王道アイドルソングとも言える。しかも、意味がわからないと思っていた歌詞の意味を聞いたら、しっかり意味があったんですよ(笑)。

ミユキ クロちゃんは柏木さんに向けて書いた歌詞だって言ってたんですよね。

ミユキエンジェル(豆柴の大群)

ミユキエンジェル(豆柴の大群)

柏木 そうらしいんですけど、それ言われても最初はピンとこなくて(笑)。クロちゃんとYouTubeで対談したとき、私が48グループのいろんなところにいたこととか、今回みたいに事務所やAKB48を超えていろんなグループに加入したことを渡り鳥にたとえていて。

ユメカ クロちゃんすごーい!(笑)

柏木 すごいなって思う反面、「大股開き、アジの開き」という歌詞は私に大股開きをさせたかったらしく、最初から決めてたフレーズみたいです。3月にソロシングルを出したとき、クロちゃんが会見に来てくれたんです(参照:柏木由紀がWACK渡辺淳之介プロデュースで7年5カ月ぶりソロシングル発売、会見にクロちゃん乱入)。そこで「もし自分がプロデュースするとしたら?」みたいな話のときすでに「大股開き」っていう仮タイトルを付けていて(笑)。

ミユキ 自由ですね(笑)。実際、振り付けで大股開きしてるんですよ。四股を踏む感じにしてますけど(笑)。

月ノ クロちゃんの歌詞って頭から離れないワードばっかりですごいですよね。

柏木 そう。なんかいい曲になってて悔しい(笑)。

ミユキ パッと聴くと意味がわかんないけど、クロちゃんに意味を聞くとよりよくわかる歌詞……でもやっぱりわかんないみたいな(笑)。豆柴の楽曲は重い感じにならないから、繰り返し聴いても自然と楽しめちゃうと思います。

柏木 曲の世界観が、豆柴の大群だけ全然違うんですよね。あと豆柴の大群の皆さんはしゃべっててテレビ慣れしてる感じもしました(笑)。