ONE N' ONLY特集|北から南、君の街でHook Up! “5年分の愛と感謝”届ける新作 (2/3)

緩急自在の“KAITAくんバイブス”

──「Hook Up」はリリースイベントですでに披露されていますが、ダンスパフォーマンスについてはいかがでしょう?

HAYATO 今回は、KAITAくんに振付をしてもらったんです。曲を聴いた瞬間から「KAITAくんにお願いしたい」と思っていたのでうれしくて。最初にダンサーの皆さんが踊っているビデオが送られてきたんですけど、それを観た瞬間、みんなでブチ上がりました。KAITAくんにはこれまでにも何曲か振りを付けてもらっているけど、今回はその中でも一番、ヒップホップの基本的な動きやステップが入っているのが特徴かなと思います。オールドスクールな振りと、現代的な緩急強めのスワッグな振りが絶妙に合わさってめちゃくちゃキャッチーなんですよ。本当に理想の振りを付けていただいたので、あとは自分たちがそのバイブスをいかに吸収して、発散できるかというところですね。

HAYATO

HAYATO

──特に見どころだなと思うパートはありますか?

HAYATO うわー! どこだろうね? やっぱりサビかな。「Pow Pow Pow」で撃ちまくったあとに「Clap Clap Clap」でクラップしまくる、リリックをそのまま表現した動きなんですけど、そこにトレンド感のある体の動きやグルーヴが合わさっているんです。それがめちゃくちゃ“KAITAくんバイブス”で最高だなと思います。あとは緩急がすごいんです。激しいところとめちゃくちゃ小さく踊るところ、その差で楽しませるのがポイントですね。

TETTA ラストサビが特に踊っていて気持ちいいですね。“ザ・ヒップホップ”という感じの動きなんです。体重移動がめっちゃ激しくて。思い切り溜めてからステップする、その緩急も最高です。

HAYATO そう、ラストのサビがけっこうオールドスクールなんだよね。

ここまで積み上げてきたボーカルとしての力

──そして、もう1つのタイトルトラックである「You are」は、ワンエンにとって初めてのバラードの表題曲です。ボーカルのTETTAさん、REIさん、EIKUさん3人の歌声で聴かせる曲となっていますね。

TETTA 自分たちボーカルチームがメインとなって、表題曲をやらせてもらえることがまずうれしかったです。僕自身、ロックバラード系の曲を聴くことが多いので、「You are」は本当に自分の好きな曲のテイストなんですよ。そういった曲をワンエンで歌えることも幸せでした。

TETTA

TETTA

REI 「My Love」など、ワンエンにはミディアムバラードの曲がわりと多くあるんですけど、これだけゆったりとした曲調で、しかもボーカル3人だけで歌う曲をもらえたのは、すごく光栄なことといいますか。「Hook Up」とのコントラストも強いので、表題曲同士の対比を見せるためにもがんばって歌いました。

EIKU これまでのONE N' ONLYにはなかった曲調だよね。僕もボーカル3人で1つの歌を伝えられることがうれしかったです。すごく愛にあふれた楽曲なので、歌っていても気持ちいいし、レコーディングはすごく楽しかったです。この曲は海外の方が作られたので、デモの段階では歌詞が英語だったんですよ。

HAYATO そうだね。

EIKU 僕、昔から洋楽が好きでめっちゃ聴いていて。Florida Georgia Lineというユニットが好きなんですけど、「You are」は彼らの曲に似たような雰囲気もあって、歌えてうれしかったですね。

REIとEIKU。

REIとEIKU。

──「You are」は大切な人を思うシンプルなメッセージが込められた楽曲で、皆さんが歌に乗せた思いがダイレクトに伝わってくる印象なのですが、この曲にどのようにアプローチして、自分の表現を作っていったのでしょうか?

EIKU 基本は自分の好きなように、という感じのディレクションだったので、僕はデモの雰囲気も残しつつ、自分の個性であるハスキーな声を生かせたらと思って息遣いを意識しました。特に力を入れた部分だと、Dメロとラストのサビの盛り上がりですね。「そばにいるだけで」はクレッシェンドを使って歌ったりとか……だんだんと盛り上がっていくムードを作れるようにと考えながら、すごくこだわって歌ったんです。

HAYATO そこ、すごくいいよね。

EIKU 感情をめちゃめちゃ出しましたね。

TETTA 僕もEIKUと同じように“自分節”を入れたところがいくつかあって。サビで「受け取ってくれ」と歌うところは力強く、ちょっとがなりを入れるアレンジをしています。あと、個人的にこの曲はフェイクが好きですね。歌っていて気持ちいい。フェイクのキーも、自分でアレンジしてデモ音源から変えました。

REI 「You are」はロックバラードなので力強く歌わないと伝えたいものが伝わらないし、表現力に関してはかなり意識しました。あと、歌詞の中の「君」は完全に自分のものにはなっていないんじゃないかと思ったので……不完全な感じを出したくて、声にエッジを効かせてみたり。自分の歌い方のクセでもあるんですけど、潰す感じで歌うと切ないニュアンスが出るんです。「止まらないんだ」とか「溢れてくるよ」と歌うところでそうしているんですけど、ここで「自分のものにしたい、切ない」という思いや曲の世界観が伝わったらいいなと思っています。

──3人の歌を聴いて、ラップチームにはどのような思いがありますか?

KENSHIN 3人の気持ちがすごく乗っているなと曲を聴いて感じたし、三者三様の表現がいいなと思いました。「You are」は歌詞がストレートだからこそ、思いや技術が伴っていないと深みが出ない曲だと思うんです。3人がここまで積み上げてきたボーカルとしての力を感じることができて、すごくうれしくて。だから、3人の歌に合わせるダンスも……この曲のパフォーマンスはメリハリがあって、しっかりと動きを見せるような、今までのワンエンの表現とは違う要素があるんです。曲の世界観を3人が作ってくれているからこそ、相乗効果でパフォーマンスに気持ちが乗るんですよ。本当に、1回1回、踊るごとに感動します。

KENSHINとHAYATO。

KENSHINとHAYATO。

クロールではなく平泳ぎ

──EPには表題曲2曲のほか、既発曲の「EVOL」と新曲6曲が収録されています。皆さんそれぞれ、オススメの楽曲や好きな楽曲を教えていただけますか?

TETTA 僕は「I Don't Know」です。“ザ・技術的”に歌ったこの曲が好きですね。

NAOYAとTETTA。

NAOYAとTETTA。

HAYATO “ザ・技術的”って、新しいな(笑)。

TETTA サビのリズム感だったり、ハッキリと発音せずに息っぽく歌ったり、逆に力強くいくところは力強くしたり……細かい技術をたくさん使って歌ったんです。そういう技術が詰まったボーカルの曲を聴くのが普段からすごく好きなので、この曲は歌っていて楽しかったですね。

REI 僕は「Turn it up」が好きですね。ほぼラップの曲なんですけど、KENSHINの低音ラップがめちゃくちゃいいんですよ! 低中音域っていうのかな。まるで別人のような感じだったから、レコーディングの段階で驚いて「すごいな」と思いながら聴いていたんです。HAYATOは高音が力強く出せるから、2人の色がよりハッキリとした感じもあって。自分ももちろん歌ってはいるんですけど、自分のことは置いておいて聴いていたい曲。ヒップホップが好きなので、こういう曲が増えてうれしいです。

REI

REI

EIKU 僕は「Colorful」が好きですね。ボカロっぽいというか、ゲーム音楽っぽいというか……とにかく、これまでに自分が歌ってこなかったジャンルの曲なんです。レコーディングもいつもとは違って、ロボットのように、あまり考えすぎずに歌ってみました。僕のいつもの歌のスタイルがクロールだとするなら、この曲は平泳ぎというか……。

KENSHIN 平泳ぎ……?(笑)

EIKU 静かに、一定な感じでね(笑)。カエルが泳いでるようなイメージを連想しながら歌いました。