時間をかけて、心を込めて作りました

──4曲目に収録されている「STARLIGHT ～未来ノトビラ～」は、皆さんが初めて作詞に参加された曲です。なぜ今回、作詞をすることになったんですか？

HAYATO　有観客ライブができなくなったときに「次にライブができるようになったとき、自分たちの気持ちを何かの形で届けたい」と思っていたんですけど……そんなタイミングで、今泉圭姫子さんが「今回、みんなで作詞をしてみようよ」と声をかけてくれたんです。作曲のVENDORSさんからもらったデモには英語詞が付いていたんですけど、それを聴いたときのイメージからメンバーがキーワードをそれぞれ出していって、それを圭姫子さんが日本語詞にまとめてくれるという流れでした。

──そうだったんですね。

HAYATO　完成した日本語詞の譜割りと歌割りを決めるときには、ボーカルの3人が活躍してくれました。TETTAくんの家で、EIKUが仮歌を入れてくれたりして。そういう部分にもメンバーが携わっているからより思い入れが強くなるし、心がこもる感覚があります。

──皆さんがキーワードを出し合ったときには、どんなやりとりがあったんですか？

HAYATO　SWAGに会えない不安はあるけど、きっと同じように不安を感じているSWAGのみんなを勇気付けたいという思いが、メンバーみんなの中に共通していたものだったんです。だからこそ、こういう方向性の歌詞になった感じで。

──皆さんの中に浮かぶイメージは、曲を聴いた時点で一致していたんですね。

TETTA　そうなんですよ。

──全員で作詞に参加するという作業はいかがでしたか？

NAOYA　初めての経験でしたけど、もともと作詞をやりたい思いはあったのですごく楽しかったです。

TETTA　パート決めもめちゃくちゃ楽しかったよね。JUNEさんやスタッフさんがいない、メンバーだけの場所で曲のことを決めていくという作業が初めてだったので、すごく新鮮で。

REI　確かにね。

EIKU　歌割りは、まず1人ひとりがツルッと1曲分歌ってみて、それぞれに合うパートを探していった感じです。

TETTA　EIKUの仮歌をもとにメンバーが歌い込んでいったんですけど、その過程で曲にそれぞれの色が付け加えられていって、1つの曲になっていくことを“体感”したので。曲ができたときは鳥肌じゃないですけど……。

EIKU　「やっとできた！」っていうね。

TETTA　パズルのピースがハマった感じがして、すごく気持ちよかったです。

EIKU　レコーディングでも、けっこう歌い直しをしたよね。

HAYATO　時間をかけて、心を込めて作りました。

自分たちの未来の姿も想像しながら

──歌詞には「Starlight」「Moonlight」という言葉が何度も登場しますが、この2つをモチーフにした理由は？

HAYATO　みんなでアイデアを出し合っていく段階で、「光」や「星」に関係したワードがたくさん挙がったんですよ。そんな中で、星の光と月の光がお互いを照らし合っている感じが、自分たちとSWAGとの関係性に近いものがあるなと思ったんです。あとは副題の「未来ノトビラ」も大事なポイントになっていて。NAOYAくんが考えてくれたんです。

NAOYA　「未来」という言葉を入れることによって、5年後、10年後にこの曲をやったとき……そのときどきの見せ方ができるんじゃないかなと思ったんです。自分たちの未来の姿も想像しながら、「未来ノトビラ」という言葉を入れました。「ノ」をカタカナにしたのも僕のこだわりです。

──歌詞は全体通して希望の光にあふれたものになっていますが、その分歌い出しの「何も見えない 自分が嫌になる」という告白が重く響きますね。

HAYATO　最初はほかのパートと同じような明るいニュアンスで作詞していたんですけど、何か違うなと思って。ここはあえて、自分たちがみんなと会えない時期に感じていたネガティブな思いを書いてみようと。きっとみんなも同じことを感じてたんじゃないかなと想像しながら、思いを共有できるフレーズを考えたんです。

──皆さんが実際に感じていたことだったんですね。

HAYATO　そうですね。それまではライブに向けてがんばる、リリースに向けて準備をするという流れが滞りなく続いていたので、コロナ禍に入ってすべてが止まってしまったとき、歌詞にあるような「ただ足踏み」をしている感覚がありました。その感覚を、飾らずに言葉にしようと思ったんです。

映画の世界の中で歌っている感覚です

──この曲を聴いたり歌ったりするとき、皆さんの中に思い浮かぶイメージや感情はどういったものでしょうか？

REI　自粛期間中、外には出られないからベランダの窓をちょっと開けて、空を見ながらぼーっとしたりしていたんですけど、そのときに考えていたことと歌詞がリンクするんです。「どうしても未来を切り開きたいな」とか、「早く先が見える日が来ないかな」とか……。なので、歌っていても当時のことを思い出します。

TETTA　僕は最初のHAYATOのラップパートで、何も見えない真っ暗な世界をイメージするんです。そこからだんだんと夢の中に入っていって、夢の中でみんなが一緒に踊ってる。そして終盤に「虹の向こうへ」とあるんですけど、その場面では現実の世界へとつながる白い道筋が上からの光に照らされていて……。

NAOYA　スピリチュアル……。

TETTA　（椅子から立ち上がり）夢の中の世界から、現実への階段を登ろうっていう。みんなが集まって、夢への道筋を登っていこうというイメージなんです……！

HAYATO　ジェスチャーがすごいなあ！ 動画じゃないのに（笑）。

TETTA　ストーリー性がすごくあるので、もう映画ですね。自分は映画の世界の中で歌っている感覚です。未来の自分、メンバーとの絆、愛についての思いがめちゃくちゃ高まるので、自然と感情が込み上げてくる感じがあります。

EIKU　僕は自粛期間中、部屋の中を真っ暗にすることが多かったので……。

TETTA　節電？

EIKU　違うよ、気分的に！（笑） そういう状態の時に夜空を見上げると、月の光ってめっちゃ強いなと思うんですよね。この曲を歌うと、カーテンの隙間から差し込む月の光が思い浮かびます。

HAYATO　僕は振り付けも担当したんですけど、振りを考えていたときのことを思い出すかも。夜の公園で考えていたので、ホントに月と星の光の下でイメージを膨らませていたんですよ。なので歌詞の1つひとつに対してよりいっそう気持ちや思い入れが入ったと思います。

ONE N' ONLYを沸き立たせる“飢え”

──ここまで新曲を中心に話を聞いてきましたが、最後にONE N' ONLYが活動するうえで、自分たちのベースとして大事にしているもの……“血”となっているものはなんなのかを教えてもらえますか？

HAYATO　“飢え”だと思います。僕らが抱いている大きな野望と今の自分たちが立っている場所を比べたときに飢えを感じて、「ぶちかましたろう」という気持ちになるんです。特に「YOUNG BLOOD」のような僕ららしい曲をパフォーマンスするときには、そういう気持ちが沸き立ちます。「感謝を込めてぶちかます」という思いを大事にしています。

──ちなみに、2022年中に成し遂げたい野望は？

TETTA　これ、決まってるよね。リーダーお願いします！

HAYATO　まずはこの作品でウィークリーチャート1位を取る。そして、TikTokで1000万人フォロワーを目指します！

TETTA　夢は大きく！

HAYATO　目標は高くね。今は430万人の方にフォローしていただいているんですけど、そこからYouTubeなども観てもらえるように、ほかの活動にもつながるようにしたいです。最終的にはライブに足を運んでもらえるように、しっかりと盛り上げていきたいと思います。まずはこの「YOUNG BLOOD」をぶちかまします！