いつもと違うアプローチに新しい発見があった

──一方のボーカルチームも、すごく情熱のあるボーカルを聴かせてくれています。

EIKU　普段から声をがならせて歌うことが多いんですけど、この曲は過去イチがならせて歌いましたね（笑）。必死に食らい付いている感じをイメージしたり、もっと上に行くぞ！という強さを表現したり、部分部分でかなり声の質感を変えました。

TETTA　こういう強い曲だと、Aメロはだいたいラップになることが多いんですけど、今回は歌から入るんです。弱すぎたらインパクトに欠けてしまうけど、強すぎるのも違うので、だんだんテンションを上げていけるような入りパートのボリューム感を自分は強く意識しました。先を見据えて歌う感じと言いますか。

──なるほど。

TETTA　サビ前の「作り上げるChemistry 負けを知らないEnergy 頂上まで」はなかなか高いキーなんですけど、最後の「頂上まで」の裏声にエッジを効かせて、そこでも次のEIKUにうまくバトンを渡せるように。とにかくみんなでつないでいく感じを、自分は考えていました。レコーディング中はみんなの歌声を聴きながらイメージを作って……「Chemistry」は特にリズム取りが難しかったんですが、こだわりを持って取り組んだ分、いい仕上がりになったなあと思います。

REI　さっきHAYATOがパートによって歌い方を変えたと言っていたんですけど、僕もかなり“顔”を変えました。全体のベースにある強さの中で自分の進化や培ってきた技術も入れ込みたいなと思ったんです。中でもラップパートについては、発声方法をすごく変えましたね。HAYATOとKENSHINが力強くラップするので、自分の声も作品の一部としてちゃんと2人のラップにつながるように意識していました。

TETTA　今回、めちゃくちゃ新しいREIが出てる感じがする。「We don't stop」と歌うところでがなりを入れているけど、いつもはセクシーに歌うようなパートだから新鮮だった。

KENSHIN　それを言うと、俺もREIくんの「Follow me」の歌い方、めっちゃ好きっすね。全然今までのイメージと違って「こういう声出すんだ！」と思った。

TETTA　わかる。今回、みんなそれぞれ新たな声の表情が出てる気がするよね。

REI　自分的には、NAOYAの「好き勝手な先駆者にFollw」の「Follow」の低音が気持ちいいなと思う。ここのダークな感じが「YOUNG BLOOD」の世界観を作り上げてるなって。KENSHINとHAYATOの疾走感も、この楽曲に力を与えていると思うし、2番のラップは全体的に仕上がってると思いますね。

TETTA　いつもと違うアプローチに新しい発見があったよね。ホントにメンバーの新しい一面がたくさん見えたので、レコーディングも面白かったです。

動きよりも6人のグルーヴ感をそろえていきたい

──曲を聴いて、ダンスパフォーマンスがどうなるんだろうという部分もめちゃくちゃ気になりました。後半は特に、ガッツリ踊れそうだなと感じたので……。

HAYATO　そうですね。ダンスについて言うと……振り入れ映像、実際に観ます？

NAOYA　持ってきまーす（と、タブレットを取りに行く）。

──ありがとうございます。では、映像を観ながらコメントしてもらえると。

TETTA　今回、けっこう難易度が高いよね。

REI　気合い入ってますよ。

TETTA　（動画がスタートし）最初から圧かけまくってます。

HAYATO　これまでの中で、一番圧強いよね（笑）。

TETTA　サビは踊っててクセになる感じがあるんですよ。

KENSHIN　気持ちいいよね。サビの後半は音を忠実に拾ってます。

TETTA　裏の音がよく聴こえると思う。

──メロからサビに入るときの緩急のコントラストが気持ちいいですね。

TETTA　ですよね。振りを付けてくれた方は「We Just Don't Care」と「What's Your Favorite?」も付けてくださった方なんですけど、それぞれまったく違う世界観を表現してくれて。「YOUNG BLOOD」に関しては、「今のワンエンだからこそできるダンスをイメージした」と言ってくれました。

──そして、終盤の踊り込みがものすごいですね。

一同　そうなんです（笑）。

EIKU　最後ヤバいよなあ。

KENSHIN　（画面を指して）今、めちゃくちゃ息上がってますから。（映像が終わり）こんな感じのダンスです！（笑）

TETTA　難しいけど楽しいよね。

NAOYA　めちゃくちゃ楽しい。

HAYATO　今までだったらカッチリと動きをそろえることに重きを置いていたんですけど、「YOUNG BLOOD」はヒップホップ要素が強いサウンドやリズミカルさが特徴なので、動きよりも6人のグルーヴ感をそろえていきたいんです。ステップ多めだし、リズム取りも難しいし、みんなが言うように難易度は過去イチで高いと思います。

一同　（頷く）

HAYATO　荒々しさや血が騒ぐ感じを表現するためにAメロから飛ばしていくんですけど、サビで一気にドロップするというか、スローになるのもポイントですね。ここまで盛り上げて、上がってきた気持ちをフッと裏切る構成も面白いんです。そして終盤のパートはめちゃくちゃ激しくて、大騒ぎして終わる感じなので、ここはみんなにも盛り上がってほしい。これまでになくいろんな要素を詰め込んでいるので、この曲でまた進化したワンエンを見せられるように……もうちょっと練習します！（笑）（取材は1月中旬に実施）

KENSHIN　がんばります！

俺が沼に引き込むぜ

──2曲目の「What's Your Favorite?」は昨年11月の中野サンプラザホール公演で初披露された楽曲ですが、そのときから評判がよかったですよね？

一同　よかったです！

HAYATO　この曲は普段のワンエンより大人っぽく、振り付けも一段とセクシーだったので、僕らもお客さんを魅せる気満々でライブに臨んだんですよ。そういうところをSWAG（ONE N' ONLYファンの呼称）がしっかりと観てくれて、反応してくれたのがめっちゃうれしかったです。その日は3曲初披露したけど、この曲についての感想が一番多かったよね。

NAOYA　「みんなこういう曲が好きなんだな」と思いました。

KENSHIN　セクシー系のね。

HAYATO　この曲に関しては特に大人なテイストだと思う。振り付けにも、ジャケットを払うような仕草があったり……。

TETTA　腰のアイソレーションを入れたりね。

KENSHIN　がむしゃらに踊るというよりは、余裕を出す感じね。

──この曲の大人っぽさを表現するにあたって、ほかに意識しているポイントはありますか？

TETTA　この曲は僕が歌い出しを担当しているんですけど、細かい息遣いまで意識して、「見てくれる方を俺が満足させたい」という気持ちで……。

HAYATO　いいよ、いいよー！

TETTA　「俺が沼に引き込むぜ」というくらいの気持ちで、Aメロからかましてますよ！

──TETTAさんが最初のムード作りを担っているんですね。

TETTA　はい。僕を筆頭にこの曲のムードが作られているという……！

EIKU　（ボソっと）イントロでセンターにいるのはHAYATOだけどね……。

TETTA　フォーメーションはね、もちろんいろいろあるんですけど！ 歌は僕！

HAYATO　ダンス面で言えば僕から始まるので、そこで世界観を作ってTETTAくんにつないでます（笑）。

TETTA　まあ、とにかくみんなが先駆者という気持ちがありますね！

一同　あはははは！（笑）

相当な自信があるんだろうな

──そして3曲目の「FOCUS」ですが、資料を見ると「『What's Your Favorite?』の延長線のイメージで作られた楽曲」とあります。

HAYATO　「What's Your Favorite?」には相手を誘うような描写がありますけど、「FOCUS」はそれよりも進んだ、強めの愛と言いますか。「タイトな鎖が首を締めつけても逃げないで」とか、かなり束縛が強い雰囲気なんですよ。

KENSHIN　それをEIKUが歌っているっていうね。

EIKU　僕自身はないですけど（笑）、曲には束縛気質がありますよね。確実に愛をつかみ取れるという、相当な自信があるんだろうなっていう。

NAOYA　僕、この曲のイントロがめちゃくちゃ好きなんです。

──ワンエンの曲には珍しい、華やかさがありますよね。

NAOYA　そうなんです。すごく明るいテイストなんですよ。

TETTA　僕はサビにいくまでのトラックの音がめちゃくちゃ好き。

HAYATO　この曲を聴いたときのSWAGの反応が楽しみだよね。楽しみにしててください！