──5周年を迎えた2014年は意欲作「Let It V」、コラボアルバム「VXV」をリリースするなど充実した1年でしたね。「Let It V」にはくるりの岸田繁さんをプロデューサーに迎えた楽曲が収録され、「VXV」では奥田民生さん、黒猫チェルシー、東京スカパラダイスオーケストラ、RIP SLYME、ROY(THE BAWDIES)さんとコラボレーションしました。
コウキ ひとつの過渡期だったんですよ。「10'S」で始まった音楽性がだんだん変わってきて、「Let It V」の1つ前のアルバム「OKAMOTO'S」ぐらいからポップなことに挑戦して。どうすればもっとたくさんの人に音楽を届けられるか、ものすごく考えて作りました。
ハマ ずっとセルフプロデュースでやってきたものの、ようやく第三者を迎え入れる気になったタイミングでもあります。
──「Let It V」収録の「虹」で大瀧詠一さん風のナイアガラサウンドに挑戦するなど、実験的な試みも増えて。
ハマ 経験値を積むことによって、レコーディングのやり方がつかめたということもあるかもしれない。
ショウ あと、お客さんのことをきちんと意識し始めた気がします。最初は俺たちが好きなことをやってるところに人が集まったらいいなくらいの考えだったので。
レイジ この年は初めて日比谷野音でワンマンをやったことも大きかったですね。
ショウ そうだね。これだけたくさんの人で会場が埋まるんだと思ったらすごくうれしくて。自分たちがやっていることをしっかり肯定されてるような感覚がありました。
──2016年からはポジティブなメッセージソングである夢みるアドレセンスのシングル曲「舞いジェネ!」をはじめ、コウキさんが作曲したNegicco「SNSをぶっとばせ」、ショウさんが作詞作曲したDISH//「僕たちがやりました」など、他アーティストへの楽曲提供でも大活躍ですね。
レイジ 関ジャニ∞の「勝手に仕上がれ」(作詞をオカモトショウ、作曲をオカモトショウとオカモトコウキが手がけたナンバー)のレコーディングも楽しかったなあ。男性、女性のアイドルどちらにも曲を提供してる。
コウキ いろいろな人に曲を提供するのは面白いです。やってみたら意外と考えないといけないことが多くて、それが次の活動に役立つこともありますし、何より提供したアーティストのファンに僕らのことを知ってもらえるということがうれしい。
レイジ ちょうどバンドの方向性を考え始めたタイミングでもありました。「いい曲だけど俺ら向きじゃないよね」と感じるデモ曲がたくさんあって。そういうキャッチーな曲を作る才能をもっと昇華させたいから、マネージャーに楽曲提供の話があったら積極的にやりたいと話した気がする。
ショウ そうだったね。とにかく曲を書きすぎてしまうので、それを誰かに歌ってもらいたいという思いがあって。俺らの曲を認めて歌ってくれるのはすごくうれしかったです。
──また2016年には6月の千葉・千葉LOOK公演から10月の東京・日比谷野外大音楽堂まで全国47都道府県を回るライブツアー「OKAMOTO'S FORTY SEVEN LIVE TOUR 2016」が行われましたね。この模様はCDとBlu-rayからなるライブアルバム「LIVE」として2017年5月にリリースされました。
ハマ 半分ぐらいは初めて行く土地で、そういう場所でも僕らを観るために何百人も集まってくれたのは感動しました。さすがに全会場ソールドアウトというわけにはいきませんでしたが、そのあとのモチベーションにつながりました。
レイジ もちろん場所によってですけど、本番前に街を散歩していても全然人を見かけないところもあって。
ハマ 商店街のお店のシャッターがほぼ下りた状態で閑散としていて、果たしてライブに人が来るんだろうかという不安がありました。でも、いざ開演するとお客さんがたくさんいて熱気がすごくて。
ショウ 昼間に街で見た人数の合計より明らかに多くの人が集まってるというか(笑)。
レイジ このとき、間に夏フェスを挟みながら5カ月で47都道府県を回ったのか。
コウキ かなりタイトだよね。
ショウ 30分でもライブを観てくれたら好きになってもらえる自信はあったし、それをきちんと全都道府県でやれたのはバンドの力になりましたね。最後の曲が終わったときにお客さんがものすごくいい顔をしているのを見て、「こういうのが得意なんだな、俺たちは」と思いました。周りの人から47都道府県回るのはかなりきついと聞かされていましたが、全然そんなことはなくて。あっという間に終わったという感覚だったので、俺らは意外と体力のあるバンドなんだなと感じました。
──2017年8月には7枚目のオリジナルアルバム「NO MORE MUSIC」がリリースされましたが、レコーディングのためにアメリカ・ニューヨークに行くも理想の音が作れず、中止して帰国するという出来事があったそうですね。
レイジ ニューヨークでのレコーディングが失敗に終わったのは、バンドにとってすごく大きなことでした。あのときに「これじゃダメだ」と思って帰国する決断をしたことで、東京という都市に生まれ育ってバンド活動ができていることのありがたみや素晴らしさを再確認できて。とにかく日本の異常なまでに高いホスピタリティは気持ち悪いくらいに最高です!(笑)
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2017年10月 初のホールワンマンで「オカモトーーーク」
- OKAMOTO'S「BOY」
- 2019年1月9日発売 / アリオラジャパン
-
初回限定盤 [CD+DVD]
4104円 / BVCL-951~2 -
通常盤 [CD]
3564円 / BVCL-953 -
完全生産限定盤 [アナログ12inch]
4860円 / BVJL-30
- CD / アナログ盤収録曲
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- Dreaming Man
- Hole
- FOOL
- Higher
- ART(FCO2811)
- 偶然
- NOTHING
- Animals
- DOOR
- Dancing Boy
- 初回限定盤DVD収録内容
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- レコーディングドキュメンタリー映像
- ツアー情報
OKAMOTO'S 10周年記念特別公演 ~ハマ・オカモト“に”大感謝祭!~ -
- 2019年3月12日(火) 大阪府 なんばHatch
OPEN 18:15 / START 19:00
- 2019年3月12日(火) 大阪府 なんばHatch
- OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE "LAST BOY"
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- 2019年6月27日(木) 東京都 日本武道館
OPEN 18:00 / START 19:00
- 2019年6月27日(木) 東京都 日本武道館
- OKAMOTO'S「OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE TOUR 2019 "BOY"」
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- 2019年4月6日(土) 神奈川県 Yokohama Bay Hall
- 2019年4月13日(土) 静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
- 2019年4月14日(日) 三重県 M'AXA
- 2019年4月20日(土) 長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
- 2019年4月21日(日) 石川県 金沢EIGHT HALL
- 2019年5月16日(木) 青森県 青森Quarter
- 2019年5月18日(土) 北海道 札幌PENNY LANE24
- 2019年5月19日(日) 北海道 札幌PENNY LANE24
- 2019年5月23日(木) 京都府 磔磔
- 2019年5月25日(土) 香川県 高松MONSTER
- 2019年5月26日(日) 滋賀県 滋賀U★STONE
- 2019年6月1日(土) 広島県 広島CLUB QUATTRO
- 2019年6月2日(日) 鳥取県 米子 AZTiC laughs
- 2019年6月8日(土) 群馬県 高崎clubFLEEZ
- 2019年6月9日(日) 宮城県 Rensa
- 2019年6月13日(木) 鹿児島県 鹿児島CAPARVO HALL
- 2019年6月15日(土) 福岡県 DRUM LOGOS
- 2019年6月16日(日) 熊本県 熊本B.9 V1
- 2019年6月22日(土) 愛知県 DIAMOND HALL
- 2019年6月23日(日) 大阪府 なんばHatch
- OKAMOTO'S(オカモトズ)
- オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)の4人からなるロックバンド。バンド名およびメンバー名は、彼らが敬愛する岡本太郎に由来する。抜群の演奏力とアグレッシブなライブパフォーマンスに定評があり、2010年3月にはアメリカのショーケースイベント「SXSW」に出演。続けて行った全米ツアーでも高い評価を受けた。次世代のロックシーンを担うホープとして注目を集める中、2010年5月に1stアルバム「10'S」でメジャーデビュー。2014年8月にRIP SLYME、奥田民生らを迎えてコラボレーションアルバム「VXV」、2015年6月に岸田繁(くるり)のプロデュース曲「Dance With Me」と、「カップヌードル」CMソングの「Dance With You」を収録した両A面シングルを発売した。2016年には6月から10月にかけて全国47都道府県ツアーを開催。2019年1月にニューアルバム「BOY」をリリースし、6月に東京・日本武道館にてワンマンライブ「OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE "LAST BOY"」を行うことが決定している。