5周年を彩る初ベストで新たなスタートを
──そんな新たなスタートの第一歩としてまず届けられるのが、これまでの活動をまとめた初のベストアルバム「CAM ON!~5th Anniversary Best~」です。
うれしいですね。ベストアルバムが出せるほど活動を続けてくることができたのはファンの方がいてくれたからこそですから。私を応援してくれる方は本当にあったかいんですよ。特にうれしいのは、楽曲を通して私の中身をちゃんと見てくれているということで。表面的な部分だけではなく、大原櫻子の芯を見ようとしてくれるんです。なので、今回のベストはそんな方々への感謝の思いを込めて作りました。私が世に出た「カノ嘘」の楽曲からも収録されているので、年代を追って私の声の違いなんかを聴き比べてもらっても面白いと思いますね。
──選曲作業はいかがでしたか?
「どうしよっかなー」なんて思いながら自分の好きな曲を選びつつ、あとはネットなんかでみんながどんな曲を好きでいてくれるのかをチェックして、そこからピックアップしたりもしましたね。アルバムの中で特にリード曲でもなかったような曲が、ライブではすごく盛り上がることもあったりするんですよ。なのでそういう曲も選んだりしつつっていう。
──個人的には「のり巻きおにぎり」と「いとしのギーモ」という、ちょっとコミカルなタイプの曲が収録されているのが面白かったです。
あははは(笑)。みんなもそういう曲が好きなんじゃないかなと思って……というか、すみません。この2曲は完全に私の趣味です(笑)。けっこうふざけた曲なんですけど、そういう部分もまた私らしいのかなと思って選んだんです。
──5年分の楽曲たちを通して、ご自身の歌に関して何か感じることはありましたか?
今回、ボーナストラックとして「明日も」と「卒業」と「ちっぽけな愛のうた」をニューアレンジで新録させてもらったんですけど、そこでの歌声を聴くと、5年前にはなかった“櫻子節”みたいなものを感じたんですよ。
──それはこれまでの活動の中で手に入れたものなんでしょうね。
でもね、それは“手に入れた”という言い方もできるけど、“身に着けてしまった”ということでもあるのかなってちょっと思うんです。例えば17歳のときにレコーディングした「明日も」には、あのときだからこそ出せたよさが詰まっていますからね。でも逆に「Joy&Joy」のような曲はデビュー当時では今のようには表現できなかっただろうなとも思う。そう考えると、その時々のよさを刻んでいけばいいってことなんだろうけど……。
──昔の自分のよさをうらやましく思ってしまうところもある。
そうなんですよね。まあでも手に入れたものは自分の大事な引き出しであると捉えつつ、昔のよさも忘れないように自分をコントロールしていくのがいいのかな。そのバランスがここからの課題なのかもしれないですね。
──大原さんは以前、テクニックに頼る歌は大っ嫌いだとインタビューでおっしゃっていましたよね。
「大っ嫌い」って言ってました? ヤバイ、嫌われる(笑)。でも、今もイヤですね。大っ嫌いです。あははは(笑)。
──そうそう、そこは一貫して変わっていないですよね。テクニックに磨きをかけつつも、気持ちで楽曲を表現していくというスタンスは一切変わってない。
確かにそうですね。私が大っ嫌いなのは、中身がなくてテクニックだけで表現する歌なんです。そういう意味で私の歌は、今も昔も中身はちゃんと埋まっているなと思います。そこに関しての迷いはないので、ここからも全然大丈夫だと思いますね。
──5月には全国10カ所を回るツアー「大原櫻子5th Anniversary コンサート『CAM-ON!~FROM NOW ON!~』」がスタートします。
内容的には5周年らしいものになると思います。ただ、私としては個人事務所を立ち上げたことなんかも含め、「またここからスタートだな」という気持ちが強いので、ちゃんと未来も見えるコンサートにしたいんですよね。そういう意味でツアータイトルには「FROM NOW ON」って付けたんですけど。
──ライブに関しても、この5年間で大原櫻子としてのスタイルが確立してきましたよね。
そうですね。エンタテインメント性とか、ちょっとカッコいい表情を見せる部分も盛り込んではいくんですけど、基本的には友達がステージに立ってるって感じてもらえるくらい距離感の近いライブにすることこそが大事で。親近感を持ってもらえるライブスタイルっていうのは絶対忘れたくない部分なんです。それは今回も、そしてこれからも変わらないところですね。
- 大原櫻子 5th Anniversary コンサート「CAM-ON! ~FROM NOW ON!~」
-
- 2019年5月21日(火)東京都 東京国際フォーラム ホールA
- 2019年5月24日(金)京都府 ロームシアター京都 メインホール
- 2019年5月31日(金)北海道 わくわくホリデーホール
- 2019年6月4日(火)愛知県 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
- 2019年6月7日(金)福岡県 福岡サンパレス
- 2019年6月13日(木)宮城県 東京エレクトロンホール宮城
- 2019年6月27日(木)岡山県 岡山市民会館
- 2019年6月28日(金)広島県 JMSアステールプラザ 大ホール
- 2019年6月30日(日)大阪府 グランキューブ大阪(大阪府立国際会議場)メインホール
- 2019年7月11日(木)兵庫県 神戸国際会館
- 大原櫻子「CAM ON!~5th Anniversary Best~」
- 2019年3月6日発売 / Victor Entertainment
-
初回限定「ねじねじ」盤 [CD2枚組+Blu-ray]
5940円 / VIZL-1578 -
初回限定「ねじねじ」盤 [CD2枚組+DVD]
5940円 / VIZL-1545 -
初回限定「うねうね」盤 [CD2枚組+フォトブック]
4860円 / VIZL-1546 -
通常「くるくる」盤 [CD2枚組]
3780円 / VICL-65147~8
- DISC 1 収録曲
-
- サンキュー。
- 青い季節
- のり巻きおにぎり
- マイ フェイバリット ジュエル
- キミを忘れないよ
- サイン
- 明日も
- 真夏の太陽
- Happy Days
- 大好き
- ひらり
- さよなら
- Joy & Joy
- 踊ろう
- DISC 2 収録曲
-
- Jet Set Music!
- READY GO!
- いとしのギーモ
- 瞳
- 頑張ったっていいんじゃない
- Over The Rainbow
- 遠くまで
- 泣きたいくらい
- ちっぽけな愛のうた
- 明日も(Reprise version)
- 卒業(Reprise version)
- ちっぽけな愛のうた(Reprise version)
- 初回限定「ねじねじ」盤 付属Blu-ray / DVD収録内容
-
- Sakurako 5th Anniversary Talk
- Reprise version Music Video「明日も」「卒業」「ちっぽけな愛のうた」
- MUSIC VIDEO集(副音声:大原櫻子)
- ストリートライブ2018ドキュメント
- 大原櫻子(オオハラサクラコ)
- 1996年1月生まれ、東京都出身。映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」に登場した3人組バンドMUSH&Co.のボーカルとして、2013年12月にシングル「明日も」でCDデビューし、同時に、スクリーンデビューも果たす。2014年11月にソロ名義の1stシングル「サンキュー。」を発表し、2015年1月発売の2ndシングル「瞳」の表題曲は「第93回全国高校サッカー選手権大会応援歌」に採用された。同年3月に1stアルバム「HAPPY」をリリースし、年末には「第66回NHK紅白歌合戦」に初出場した。2016年6月に2ndアルバム「V」を発表。同作を携えて全18公演におよぶ3度目のツアーを実施。ツアーファイナルでは自身初となる日本武道館公演を追加公演含めて2日間を開催した。2017年、3月に映画「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」の主題歌「ひらり」を収録したシングルをリリース。5月より初主演舞台「Little Voice(リトル・ヴォイス)」が、東京、富山、福岡にて上演された。8月に秦基博が作詞作曲、プロデュースを手がけた「マイ フェイバリット ジュエル」を、11月に水野良樹(いきものがかり)が作詞作曲した「さよなら」をシングルとしてリリース。2018年6月に3rdアルバム「Enjoy」を発表し、同月よりホールツアー「大原櫻子 5th TOUR 2018~Enjoy?~」を行った。2019年3月にデビュー5周年を記念して初のベストアルバム「CAM ON!~5th Anniversary Best~」をリリースした。
タグ