“妄想の世界”の歌
──カップリング曲「Love Me × Love Me」は女の子の気持ちがキュートに描かれていて小倉さんらしさがありつつ、楽曲のトーンとしてはダンサブルで攻めている印象です。
今までの私のダンスナンバーってもうちょっとダークなトーンで、ハードなビートを刻む感じの曲が多かったんですけど、今回はおしゃれでダンサブルな方向性の曲になりました。歌詞を見てもらうと乙女心を描いた甘々な恋愛ソングなので、曲調とのギャップもあって面白いかなと思っています。
──今までいろんな恋愛ソングを歌ってこられたと思いますが、「Love Me × Love Me」はどういう恋愛だと解釈して歌われましたか?
私はがっつり妄想の恋愛だと思って歌いました(笑)。
──妄想の激しい女の子の歌?
そうです!
──それは作詞の宇田川翔さんからお話があったんですか?
いや、あくまで私の勝手な解釈です(笑)。私は歌詞を見たときに、曲の主人公である“彼女”にとっての“王子様”という存在がいて、妄想の世界にどっぷり浸かっていながらその世界を楽しんでる自分にも酔っている感じかなと。
──そんな妄想女子を表現するために、どういうことを意識して歌っていきました?
これはお芝居でキャラクターを演じているのに近い感じで歌ったかもしれないです。自分と相手しかいないような世界観で……絵本みたいだなと思いました。1冊の中で完成されている物語と言うか。だから、余計な視点は入れませんでしたね。限られた世界の中で、パラパラと物語が進んでいくイメージでした。小学生のときに夢見る王子様像と言うか、愛とか夢が詰まっているかわいらしい詞になっているので、ぜひ女の子に楽しんでいただきたい曲です。
人に喜んでもらえるのが、生きがいになっている
──先ほど「白く咲く花」はご自身のキャリアの中で大きな1枚になったとおっしゃっていましたが、改めて「永遠少年」という作品はどういう位置付けの作品になりましたか?
正直、まだ完成形が見えていない状態ですね。「永遠少年」という曲はライブを経て進化していく曲だなと思っているので。ひとまず私が込めたかった意思は乗せられたので、あとはそれを皆さんがどう受け取ってくださるか、ライブを経てどういう曲に進化していくのかによって、ようやくこのシングルの意味合いや位置付けが見えてくる気がしています。
──前回のインタビューでもおっしゃっていた通り、小倉さんは特に目標を掲げないで目の前の物事を1つひとつ真摯にこなされていますが、ご自身でその原動力は何だと思います?(参照:小倉唯「白く咲く花」インタビュー)
うーん……あまり自分に原動力があるという自覚がないんですよね……。
──小倉さんのクオリティの高いパフォーマンスもファンの方との強い信頼関係も、相当なエネルギーを注ぎ込んで積み上げてきたものだと思いますが、そのエネルギーはどこから生まれているのかなと。
どこから出ているんですかね? 瞬間的なものだという気もしますし……あるいは一種の依存なのかもしれないです。
──依存?
たぶん、自分のサイクルの中でやっていないと気が済まないと言うか……自分がやったからこそ得られる達成感が、何かしらの快楽につながっているのかな。あとは、そういう自分がいないと自分じゃなくなるような不安感とか。
──それは昔からあったものですか?
この活動をしていく中で自然にそうなってしまったような気がしますね。ストイックにやろうと思ってやっているわけじゃなくて、そうあるべきと言うか。自分の仕事のスタイルの1つなのかな。
──でも、その姿勢の正しさをアリーナ公演に広がる光景やお客さんの熱量から感じました。
うれしいですね。そう考えると、恩返しに近い部分はあるかもしれないです。こんなふうに人前で歌ったりするような人生になるとは思っていなかったので、そういう景色や世界を見せてくださった皆さんにお返しをするイメージで常に活動していますね。自分が何かをすることによって人に喜んでもらえるのが、生きがいになっているのかもしれないです。
- イベント情報 唯涼祭
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2018年8月15日(水)
東京都 東京ドームシティラクーアガーデンステージ
START 18:30
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2018年8月15日(水)
東京都 東京ドームシティラクーアガーデンステージ