歌詞を見ると楽しく踊れなかった

──皆さんにはリアルライブでの話を中心に聞いていきたいと思います。ディファ有明で行われた「割り切れないライブ ～シャンプーの匂いがした～」では、本編ラストに「シャンプーの匂いがした」が披露されました。

海乃るり　「シャンプーの匂いがした」は最初に聴いたときにさわやかな曲調だけど歌詞が切なくて、歌の表現が難しそうだなと思った曲なんです。

──ライブで実際にお客さんの前で歌ってみていかがでした？

海乃　かなり苦戦しました。

──苦戦したのは表情の面で？

海乃　そうですね。ダンスの先生にはさわやかに楽しく踊ってと言われたんですけど、歌詞を見ると楽しく踊れなかったんです。実は私、あまり春が好きじゃないんですよ（笑）。切ない気分になるので。歌っているときにいつも顔がこわばってしまうから、切ない表情も出しつつも楽しかった出来事が思い出されるような表現を心がけています。

──春が好きじゃないのは別れの季節だから？

海乃　そうですね。でも春の曲を聴くことは好きで、こういった切ない春の曲を皆さんにお届けできるのがうれしいです。

──白沢さんはこの曲にどのような印象を抱きました？

白沢かなえ　最初に「シャンプーの匂いがした」を聴いたときに“ザ・アイドルソング”という感じでかわいらしい歌だなと思ったんですけど、聴き込んでいくうちに私も歌詞の切なさを感じてきて。ライブではガラッと曲調が変わる間奏で表情を切り替えようと意識しています。

──やっぱりリアルのパフォーマンス面で表情は重要な要素なんですね。

白沢　振り入れでも表情を勉強する時間はかなり長くて、皆さんにも注目していただきたいところです。私はファンの方から顔が怖いとか目力が強すぎると言われるので、克服しなければと思っていて。ほかのメンバーに比べて輝きが足りないので、表情作りを研究していきたいです。

──武田さん、涼花さんはディファ有明公演ではリアルライブのみの出演でした。

武田愛奈　私たちは演じるキャラクターがいないので、その分全力でリアルライブに臨みました。バーチャルではメンバー8人が演じるキャラクターたちが動いているのを見て、素直に羨ましいという気持ちと、私もキャラクターと一緒に歩んでいける日が来たらいいなという思いが強くなりました。

──涼花さんもMCで「私もいつかキャラクターと一緒に成長できる日が来るといいなと強く思いました」と正直な胸の内を明かしていましたね。その思いは日に日に強くなっていますか？

涼花萌　はい。ミュージックビデオをみんなで観ているとき、キャラクターを演じている8人は自分のキャラが画面に映るたびにすごく盛り上がっていて。私はいいなと思うばかりで、いつかそっち側に入りたいです。

言葉にできない気持ちになることが多かった

──活動していく中で、ステージに立つことへの意識の変化はありましたか？

涼花　私は目立つことが苦手だから、最初の頃はお客さまの前に立つことに戸惑いもあったんですけど、イベントの回数を重ねるごとに楽しめるようになってきました。お客様は私たちのことを好きで来てくださっていると思ったら、すごくうれしいんです。

海乃　田舎の親戚や東京の友人に「インタビュー記事を見たよ」って言われることがあって、人から見られているのだからちゃんとプロとしての意識を持たなきゃいけないと気が引き締まります。あと、うれしいことにファンの方が少しずつ増えてきて、私がコンプレックスに思っていたことを褒めてくださる方もいて、いろんなことをプラスの方向に考えるようになりました。

白沢　私も親戚に「応援してるよ」って言われます（笑）。でも、学校の友達には22/7で活動していることを言ってなくて。私は学校が終わったら友達と遊ばず、すぐ家に帰るタイプだったし。でもありがたいことにデビューしてから忙しくなって、今は学校帰りにレッスンに行くことがうれしいです。

武田　コンビニで22/7の曲が流れてたり、有名なアーティストさんが出てるWebサイトに自分たちも載っていたり、言葉にできない気持ちになることが多い半年でした。

──―半年前と比べ、握手会やお渡し会などでファンの方と直接触れ合える機会も増えましたよね。

海乃　SHOWROOMとは違って顔が見えるので、お客さんが私を見て笑顔になっているのを見て、「こんな私のことをちゃんと応援してくれている人がいるんだ」と実感できます。私にとってファンの方と直接触れ合える機会はかけがえのないものです。

白沢　ファンの方は私が何気なく言ったことを覚えてくださっていて、本当によく見てくれているんだなと思います。

メンバーも面白いんだぞということを発信していきたい

──5月27日にはZepp DiverCity TOKYOで開催される「@JAM 2018」への出演が決定しています。こういった多くのアーティストが競演するイベントに参加する心境はいかがですか?

涼花　この機会にたくさんファンの方をゲットしたいと思います！

海乃　私たちの目標は声優ファン、アイドルファンどっちの方にも好きになっていただくことなので、今回はいいチャンスなのではと思っています。

──そんな中で、22/7が持つほかのアーティストにはない強みとはなんでしょうか？

海乃　モーションキャプチャを駆使してパフォーマンスしていることは、ほかの声優アイドルさんにはほとんどない特徴なので、キャラクターが踊って歌っている楽しさをもっとたくさんの方に知ってもらいたいです。あとリアルメンバーも個性が強くて、見ていて楽しいと思います。

白沢　メンバー1人ひとりの性格はまだあまり知られていないのですが、みんなオタクでいろんなジャンルのことを詳しく知っているので、キャラクターだけじゃなくリアルのメンバーも面白いんだぞということを発信していきたいです。

──活動していく中で印象が変わったメンバーはいます？

武田　この中にいないんですけど、倉岡水巴ちゃんが最初の印象とは真逆の人でした（笑）。

──真逆と言うと？

武田　すごく控えめでおっとりした女の子という印象だったんですけど、実際はムードメーカーでした（笑）。