ナタリー PowerPush - ムック

新機軸シングル第2弾で15周年イヤーの幕開け飾る

「ムックの日」ライブは15年を振り返る3部構成

──今年は結成15周年ということで、6月9日の「ムックの日」に幕張メッセで大掛かりなライブを行いますが、どんな感じになりそうですか?

ミヤ 今回は、1997年から2002年まで、2002年から2007年まで、2007年から2012年までというふうに区切った3部構成にしようかと。昨年5月の武道館でやった感じとはまた違った内容で、ムックの15年をより身近に感じることができる長めのライブになると思います。

──その中には久しぶりに演奏する曲もたくさん含まれているわけですね。

ミヤ(G)

ミヤ 久しぶりに演奏する曲がほとんどだと思いますよ。そこにポンと新曲を入れてみたり。まあ古い曲は当時の感覚を呼び戻して演奏するというよりは、今の自分たちが演奏するとこうなるんだってことをアピールしていきたい。昔の自分にしか鳴らせない音はあったと思うんですけど、それを再現しようとするわけではなくて。あくまで演奏している人間は、今の自分ですからね。

──2012年のムックがその当時の曲を鳴らしたら、どうなるかってことですもんね。

ミヤ 再結成したバンドをいくつも観て自分が感じたことなんですけど、やっぱりどのバンドも解散する前と比べたら変わってるわけで。ムックは一度も解散してないから、再結成したバンドよりも変化は少ないかもしれないけど、それでも15年の間に変わってる部分はたくさんあるわけです。ムックも丸くなった部分があるし、昔の曲を演奏すれば当時よりも説得力を増してるかもしれないし、歌い方や演奏も技術的に向上してるかもしれないし。まあ当時の曲をあの頃のライブで聴いたことがある人自体がほんの一握りでしょうけど。

ドラムセット3台? 楽器面は当時を再現

──逹瑯さんも、初期の曲と最近の曲を比較すると歌い方や表現方法が変わった部分もあるかと思いますが。

逹瑯 去年の5月に武道館でやったときも思ったんですけど、「この曲のここの歌い方、今だったらこういう歌い方でレコーディングするな」って。でも、俺がいちリスナーとして音楽を聴いていたら、その部分はちゃんとオリジナルのままで歌ってほしいと思う。だから、歌い方に関しては当時の歌い回しを極力残したいんですよ。一番フックになる箇所を残しながらやりたいけど、全部そのままだといちボーカリストとしてつまらなく感じちゃう。そこの差し引きが難しいけど、それを考えるのもまた楽しくて。

──なるほど。YUKKEさんはどうですか?

YUKKE 俺の場合は、昔はできてないことが多すぎたんで、今ならやっといい形で表現できる、伝えられるっていうところが大きいですね。あとはネタじゃないですけど、例えば自分が昔着てた衣装や昔使ってたベースも、ちょっと今風にしながら使ったりね。

ミヤ あ、ちなみにドラムセットは3部構成で全て異なる3台を用意しようかと。楽器が今現在のものになることで、例えば「昔の音源だったらもっとベースのアタックがバキバキいってたのに、今のは弱くてテンション下がるよね」ってこともあると思う。自分がお客だったらがっかりするもん。だから、楽器面に関しては当時を再現したいと思ってます。

YUKKE(B)

YUKKE 去年武道館でやったライブより、もっと極端な内容になるかと。

逹瑯 3部構成で、各部の間に遊びの要素を入れた、ちょっとしたインターバルも設けようと思っていて。そのインターバルも含めて、お客さんを楽しませたいですね。

YUKKE ドラムセット3台は大変ですね。

SATOち 大変ですねって、今初耳だから(笑)。

ミヤ それこそお立ち台も用意したり引っ込めたり、いろいろやりますから。

逹瑯 ここで打ち合わせみたいなことするの、やめてくれない?(笑)

一同 あははは(笑)。

どの時代のムックがヘッドライナーなのか

──では、突然ドラムセット3台用意と宣告されたSATOちさん。

SATOち(Dr)

SATOち 俺、困るんだけど……(笑)。

逹瑯 3セットもある?

ミヤ あるよ。

SATOち ……まあでも、楽しみですよ(笑)。去年の武道館で初期の曲も結構やってるんで、「昔の曲をやってやるぞ!」っていう意気込みみたいなのはないですね。リハをやれば、違和感を感じるところは大体当時と一緒だと思うんで。「あの頃、ここですごくモタったな」っていうことは、今やってみてもわかるんですよ。そういうところをいろいろ調整しつつ、当時気持ちいいと感じてた部分はそのまま残しつつやっていこうかと。

──皆さんのお話を総括すると、どうやら6月9日はムックによる「ムックフェス」みたいになりそうですね。

逹瑯 3部構成で全部違うバンドが出てくるみたいな。しかも、ライブは年代を追って進行せず、ランダムになると思います。オープニングアクトはどの時代のムックで、ヘッドライナーはどの時代のムックか。今から楽しみにしていてください。

ニューシングル 「ニルヴァーナ」2012年3月7日発売 Sony Music Associated Records

  • 「ニルヴァーナ」初回限定盤ジャケット / Amazon.co.jpへ
  • 初回限定盤[CD+DVD] 1575円(税込)
AICL-2356/7
  •  「ニルヴァーナ」通常盤  / Amazon.co.jpへ
  • 通常盤 [CD] 1260円(税込)AICL-2358
  •  「ニルヴァーナ」期間限定盤 / Amazon.co.jpへ
  • 期間限定盤 [CD] 1223円(税込)AICL-2359
初回限定盤CD収録曲
  1. ニルヴァーナ
  2. 最終列車 -WAREHOUSE FLAVORED VER.-
初回限定盤DVD収録内容
  1. ニルヴァーナ(VIDEO CLIP)
  2. ニルヴァーナ(SHOOTING AND MORE)
  3. 路地裏 僕と君へ(JACK IN THE BOX 2011 LIVE(2011.12.27@日本武道館))
  4. アルカディア FEATURING DAISHI DANCE (JACK IN THE BOX 2011 LIVE (2011.12.27@日本武道館))
  5. ニルヴァーナ(JACK IN THE BOX 2011 LIVE(2011.12.27@日本武道館))
通常盤収録曲
  1. ニルヴァーナ
  2. バルス
  3. ニルヴァーナ -MOONBUG REMIX-
期間限定盤収録曲
  1. ニルヴァーナ
  2. ニルヴァーナ(TV EDIT)
  3. ニルヴァーナ -MOONBUG REMIX-
LIVE INFORMATION

- MUCC 15th Anniversary year Live -
「MUCC vs ムック vs MUCC」

2012年6月9日(土)千葉県 幕張メッセ国際展示場ホール1~3
OPEN 14:39 / START 16:09 / END 20:00(予定)

一般発売日:2012年4月14日(土)

ムック(むっく)

1997年に茨城で結成された4人組ロックバンド。水戸・千葉・東京を中心にライブ活動を展開。日本語にこだわった文学性の強い歌詞と、従来のヴィジュアル系サウンドに欧米ヘヴィ / ラウドロックからの影響をミックスした独自の音楽性が高く評価されている。インディーズでの活動を経て、2003年5月にシングル「我、在ルベキ場所」でメジャーデビュー。同年8月にはドイツのメタル系フェス「Wacken Open Air」に出演するなど、海外での活動も積極的に行っている。2006年には初の日本武道館公演を敢行したほか、初のアメリカライブを開催。また2007年7月にはGUNS N' ROSESのジャパンツアーでオープニングアクトを務め、話題となる。2008年には海外のバンドと北米、ヨーロッパ、日本を回る大規模なツアー「Rockstar Taste Of Chaos 2008」に参加。2011年5月に初の日本武道館2days公演を行い、大成功を収める。同年11月、ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ移籍第1弾シングル「アルカディア featuring DAISHI DANCE」を発売。2012年3月にはテレビアニメ「妖狐×僕SS」のオープニングテーマ「ニルヴァーナ」をシングルリリースした。