脱退は4月10日が過ぎたあとの放課後に実感するかも

──「ミライボウル」ツアーが終わった後には、中野サンプラザという大きな会場でのライブが控えていますが、心構えはいかがですか。

百田　この日はワンマンで、しかも2部構成でまったく別内容のライブになります。中野サンプラザは、この間イベント（大喜利カードバトル「言語遊戯王8」）で出させてもらったんですけど、「この広い会場が、ももクロファンのみなさんでいっぱいになるんだ」と思ったらすごくワクワクして、早くその光景が見たくなりました。

──不安よりも楽しみのほうが大きい？

百田　そうですね、きっとまだ何も考えてないんで楽しみのほうが大きいんだと思いますけど（笑）、リハに入ると不安も出てくるかも。

早見　今はサンプラザよりも、ツアーを1つひとつどうこなしていくかを考えるほうが大事なので。

──早見さんはこのライブを最後にももクロを脱退するということで、ほかの5人とはまた違った思いを抱えてるんじゃないでしょうか。

早見　そうですね。この日が私のラストステージになるから、4月10日への思いはあるんですけど、まだその日が近づいてきてるという実感はあんまりなくて。日にちで考えたらもう残り少ないんですけど……。

佐々木　あと1カ月だよ。

玉井　エッ!? ウソでしょ？

百田　ヤバい、ヤバい。やっぱりウチら何も考えてないわ。

早見　でしょ？ 私も考えてないもん。考えるよりもとにかく直感、本能で動くタイプなんですよ、みんな。今は「ミライボウル」ツアーを楽しむことが第一で。1月16日に脱退を発表したときは涙が止まらなかったんですけど、このツアーでは絶対に泣きたくないと思って、とにかく楽しくやろうと。メンバーもみんなこんな感じで（笑）、いつもどおり笑って楽しくやってくれているので、とにかく楽しい思い出を作りたい。4月10日はきっと泣かないっていうのは無理だと思うけど、最後は笑顔でステージを降りたいです。

──本当に実感するのは、当日の、しかも2ステージ目の直前ぐらいかもしれないですね。

百田　たぶん終わったあとですね。ステージの上では本能で動くから。

高城　とにかくライブを成功させることに必死になりそう。

早見　もしかしたら、4月10日が過ぎたあとの放課後に、毎日みんなと集まることがなくなって、初めて実感するかもしれない。

佐々木　うん。絶対そうだと思う。この6人でいることが当たり前になっちゃってるから。

──ももクロはこれまでもメンバーチェンジを繰り返してきたけど、この6人が揃った「ももいろクローバー」は、単純に×6ではないパワーが生み出せていると思うんですね。だから、そのピースがひとつでも欠けると、まったく別のグループになってしまうかもしれない。ももクロにとっては大きな変化ですよね。

百田　うん。大きいと思うんですけど、今はホントにこの6人でいるところ以外は想像つかなくて。でも、これが6人最後のツアーなので、みんなが思い返したときに「あのツアーは特別だった。本当に良かった」って思えるようなツアーにできたらいいなと思います。まぁ、5人になってからのことを考えるのは、それからかな。

普段聴いている音楽は……？

──ちなみに、みなさんは普段どんな音楽を聴いてるんですか？

百田　私は結構いろんなジャンルを聴きます。この方がメッチャ好き！ という決まったものはなくて。ドラマの主題歌になってるものをiPodに入れちゃいます。あと、メンバーみんなそうだけど、アイドルさんの曲が好きで。一緒にイベントに出たいろんなアイドルさんの曲を聴いて盛り上がったりしてます。

有安　私もアイドルさんが好きだし、いろんなジャンルを聴いてますけど、ガッツリ聴きたい派なのでシングルよりもアルバムで聴くほうですね。男性アーティストだとミスチルさん、コブクロさん、スキマスイッチさんとか。女性だと絢香さんの歌唱力はホントにすごいと尊敬してます。

早見　幅広い2人のあとでなんですけど、私はまったく音楽を聴かないんですよ（笑）。「音楽がないと生きていけない」みたいな人じゃなくて。だから「好きなアーティストは？」って訊かれたときは「ももいろクローバー」って答えます（笑）。小さい頃から音楽を聴く習慣がなかったので。ももクロに入ってからアイドルさんの音楽に興味を持って、今はiPodに入れていろいろ聴いてます。

──ももクロでラップ担当を任されたことで、ヒップホップに興味が湧いたりは？

早見　まったくもってないんです……。本当に音楽聴かないから、私がiPod付けてるとみんなにビックリされちゃう（笑）。

佐々木　私が好きなのは浜崎あゆみさんで、カラオケに行っても浜崎さんの曲しか歌わないと言っても嘘じゃないぐらい。歌もPVも好きだけど、何よりコンサートが大好きなんですよ。失恋の曲なら泣きそうなぐらい感情がこもってたり、ノリノリな曲ではお客さんのことをリードして。浜崎さんがミュージカルの主人公みたいなんです！

──浜崎さんのステージを観て「自分でもこういうパフォーマンスをしたい！」と頭の中でシミュレーションしたり？

佐々木　もちろん。私も代々木で歌いたい！

玉井　私はアイドルさんが中心で、AKB48さんとかスマイレージさんとか……男性アイドルさんの曲も好きです。

──自分たちがアイドルの世界にいるから、違った見方ができて面白いというところもあるんでしょうかね。

玉井　アイドルになってからアイドルが好きになりました。アイドルになったけど、想像してたアイドルと違うから……。

全員　ハハハハハハハ!!

玉井　自分たちにないものを求めるんです。ただのファン目線ですね。かわいいから好き！ みたいな。

高城　私が好きなのはw-inds.さんで、CDは全部持ってます。パフォーマンスの面で勉強になるし、好きというより憧れです。ダンスが本当にすごいんですよ！ w-inds.さんのダンスは海外でも高く評価されていて、YouTubeでの反響も大きく、海外ツアーにもたくさんのファンが集まるんです。

玉井　なんでそんなに詳しいの！

有安　Googleで検索した情報みたい（笑）。

高城　今月もライブがあるんで、ぜひ。

──ぜひ？ w-inds.のライブに？

高城　はい。ぜひ行ってみてください。

ももクロファンへのメッセージ

──では最後に、読者の方にそれぞれメッセージをお願いします。

佐々木　画面上では伝わらない魅力がももクロにはたくさんあると思うので、やっぱりライブで一体感を楽しんでほしい。パフォーマンスでももクロのとりこになってもらいたいです。

高城　音楽ってたくさんのジャンルがありますけど、普段アイドルの音楽を聴かない人も、ももクロの曲を聴けばノリノリになってもらえると思うので、一度でもいいからライブに来てもらえるとうれしいです。

有安　ももクロは1人ひとり個性のあるグループで、歌い方もそれぞれの個性が出ていると思うので、初めてももクロを聴く人には6人の歌にもしっかり注目してもらいたいなと思います。

玉井　ももいろクローバーというグループ名は「ピュアな女の子が幸せを運ぶよ」という意味なので、CDはもちろん、テレビの番組やライブのステージなど、いろんなところから幸せを届けていきたいです。

早見　ももクロも写真だけ見たら、ただの「アイドル戦国時代の中にいくつもいるグループのひとつ」と思われるかもしれないけど、ライブに来てもらえればそれを裏切る自信があります。「アイドルだけどアイドルじゃない。よくわからないけどなんだか気になる」と思ってもらえたらうれしいです。

百田　やっぱり一番ももクロの良さが伝わるのはライブだと思うんですよ。私たちは本当に全国いろんな場所でライブをやっていて、ショッピングモールとか家族で気軽に寄ってもらえるような会場もたくさん回っているので、おうちの近くに来たときはぜひ足を運んでみてください！