M!LK「HIKARI」インタビュー|“次の勝者”になるために 自分自身と向き合い、光あふれる未来へ進め

M!LKが2月9日に新曲「HIKARI」を配信リリースした。

昨年11月、グループ結成7周年の記念日にメジャーデビューを果たしたM!LK。彼らが発表する新曲「HIKARI」は、2月13日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催される、メジャーデビュー後初となるワンマンライブ「M!LK LIVE 2022 NEXT WINNER」のコンセプトでもある「鏡」をテーマに制作されたエールソングだ。

楽曲には「鏡に映る自分を見つめ、どんな困難も乗り越えて、自らの手で未来の光をつかみ取るんだ」という力強い決意が込められている。メジャーという新たなフィールドに立った5人は、なぜこのタイミングで自分自身と向き合うという冷静で堅実なテーマを掲げたのか? 音楽ナタリーではメンバーにインタビューを実施。メジャーデビュー日に行われたイベントから「HIKARI」のリリース、そしてパシフィコ横浜でのライブに至るまでのM!LKの思いを語ってもらった。

取材・文 / 永堀アツオ撮影 / 斎藤大嗣

M!LKって言います。これからがんばっていきますので見守ってください

──11月24日のメジャーデビュー日は、ヒット祈願や船上ライブなど盛りだくさんの1日になりました。まずはこの日のことから振り返ってもらえますか?

佐野勇斗 メジャーデビュー日に何をやるか、事前にまったく聞かされていなかったんですよ。1つずつ振り返ると、まず11月24日になる瞬間にみんなで手をつないでジャンプしたんですけど、これは最初はやる予定ではなかったんです。その直前にTOKYO FMの「SCHOOL OF LOCK!」に出ていたんですが、こもり校長(GENERATIONS from EXILE TRIBEの小森隼)とぺえ教頭(ぺえ)が「動画撮りなよ」と言ってくれて。

塩﨑太智 小森さん、自分たちのデビューのときには自分たちで特に何も記録を残していなかったみたいで「ジャンプとしかしておけば思い出になるし」ってアドバイスしてくれたんですよ。

吉田仁人 しかも、横で見守ってくれてたんです。ありがたいですね。

佐野 うれしかったですね。そのあと、高級なお弁当を食べながら静岡の法多山に車で輸送されて(笑)、ヒット祈願をしました。

──メジャーデビューシングル「Ribbon」にちなみ、神仏習合の法多山尊永寺にあるお社で、「結縁乃帯(けちえんのおび)」という縁結びの願掛けで知られる二葉神社を参拝しました。

山中柔太朗 めちゃくちゃ寒かったですね……。

吉田 なんだその感想は(笑)。

山中 あはははは。でも、それが一番鮮明に覚えてる記憶。袴だったので、インナーが着れなくて。寒いながらも「『Ribbon』がヒットしますように」と、熱いお願いをしました。

塩﨑 僕はデビューの日だったので、M!LKと一緒に仕事してくれる人や応援してくれる人、家族も含めて、「僕たちの周りにいる人がみんな幸せになりますように」と願いました。

曽野舜太 僕の願いは「M!LKが世界に羽ばたくように」。日本はもちろん、アジアから世界に進出して、もっと大きい“牛”になっていきたいなという思いを込めました。あの日ってさ、僕らの“誕生日”みたいだったよね。

吉田 僕はお願いはしていなくて、「M!LKって言います。これからがんばっていきますので見守ってください」という挨拶をしてきました。昔から神社やお寺にはよく行っていたんですけど、お参りすると心がスッキリする感覚があって。M!LKの5人で参拝したのは初めてだったので、貴重な機会だなと思いながら、お線香を焚いたり、おみくじを引いたりしました。ひさしぶりにしっかりとお参りができて、よかったです。

佐野 確かに、5人でお参りに行けたのはよかったよね。メジャーデビュー日のイベントは全部サプライズだったので、1週間前までは「何もないのかな」と思っていたんですけど、スタッフさんはちゃんと用意してくださっていて。舜太が「お誕生日」と言っていたけど、僕らの記念日をしっかりと祝うことができてうれしかったです。ドームツアー開催も祈願できたし、「ここからまた新しくスタートするんだな」という“1歩目”を実感できた機会でした。

吉田仁人

吉田仁人

佐野勇斗

佐野勇斗

永久保存版としていいものが残せたことがうれしかった

──その後皆さんは東京に戻り、ホテルのスイートルームで衣装に着替えました。ドキュメント映像を観ると、あの窓から夜に船上ライブをやることになる豪華客船が見えているんですよね。

佐野 そのときはまだ船に乗るって知らされていなかったんですけど……太智だけは知ってたんだよね。

──裏企画として、今回のサプライズを事前にすべて把握している“人狼”がいたという。

塩﨑 はい、僕は知ってました。だから窓際で「みんなで写真撮ろう!」と誘ったんです。「船あるなあ」って思いながら(笑)。

曽野 ありえないよ!

塩﨑 僕もやりたくてやったわけではないんですよ。人狼役を任されただけ!

塩﨑太智

塩﨑太智

吉田 人狼目線としてはどうなの? 楽しかった?

塩﨑 めっちゃくちゃ楽しかった!

佐野曽野山中吉田 あはははは(笑)。

塩﨑 柔ちゃんが、僕の話にすごいノッてくれたんだよね。僕が「どこ行くんだろうね?」と言ったら、「この方向は、どこどこに行くんじゃない……?」とか。

吉田 確かに、太智が会話を運んでるなとは思ったけどね(笑)。

──客船でのライブはどうでしたか?

佐野 準備は大変でしたね。練習はしないといけないから、スタッフさんには「どこかでライブをやる」ということだけ聞いていて、10曲分振り入れをしていたんですよ。船の上なので酔い止めを飲んでやったんですけど、自分は気持ちよかったですね。

塩﨑 「夢路」のときに潮風を感じて、グッときました。

曽野 レインボーブリッジの下を進みながらの「Ribbon」もマジで気持ちよかった! 船を止めたりすることはできないから、完璧なタイミングで僕らのパフォーマンスをカメラに収めたいという気持ちがあって……バッチリなタイミングで通ったときは、「うわ、きた!」ってみんなで目を合わせましたもん。

曽野舜太

曽野舜太

山中柔太朗

山中柔太朗

吉田 あの日は一心不乱に「次の場所、次の場所」って感じで進んでいたけど、あとで映像を観返したらすごくうれしくなりました。メジャーデビュー日の映像って、今後僕らが大きくなればなるほど、“原点”として振り返るものだと思うから。永久保存版としていいものが残せたことがうれしかったですね。

塩﨑 てかさ、柔ちゃん、顔色悪くなかった?

山中 ……船酔いしました(笑)。僕はメンバーの中で唯一、海なし県の栃木出身なので、船に乗ったことがあまりなくて。だから、自分が船酔いするかどうかもわからなかったんです。ライブには影響しなかったけど、ヒール靴を履いていたりもしたので、ちょっと難しかったですね。