自分たちが上達していくのが実感できた

──4曲目の「Amore〜僕は君に愛を叫ぶ〜」はラテンの要素を取り入れつつ1曲の中で曲調が大きく展開する、変化球の1曲ですね。

柔太朗　変化球なんだけど、M!LKってこういう曲ハマりますよね。すごく思います。それに、ただふざけてるわけじゃないんですよ。コンセプトはしっかりとあって。ちょっとセクシーな描写もあったりして、振り付けもすごくセクシーです。

仁人　今回、えんどぅさんが初めて振りを付けてくださって。

柔太朗　めちゃくちゃしごかれました（笑）。振り数自体が多いし、指先まできっちりそろうように練習して。

舜太　そうやって厳しいレッスンを重ねて、やっと完成形が見えてきたっていうところでツアーが中止になってしまって。それもあって、中止がめちゃくちゃ悔しかったんですよ。

勇斗　そうそう！ 春ツアーで初披露する予定だったから。オンラインライブではやったけど、フルバージョンの披露はまだだしね。僕と舜太のソロダンス、まだ見せてないもん。

舜太　めちゃくちゃカッコいいんですよ。み！るきーずを宮殿に連れて行くみたいなイメージ。

仁人　通しで見るとすごく優雅で、めちゃくちゃいいよね。

──えんどぅさんの指導を受けてみて、いかがでしたか？

勇斗　素晴らしかったです。厳しいレッスンで大変だったけど、自分たちのダンスがどんどん上達していくのが実感できた。もう1つ上のステージを見せてもらえた感覚で「もっとがんばろう」と思えました。えんどぅさんは超特急さんの振り付けもよく担当しているけど、超特急さんはダンスがすごいから「もっとレベルを上げるってことは、こういうことなんだな」って感じました。

──そして、この曲のMVは柔太朗さんが監督したんですよね。

柔太朗　はい。MV撮影、がんばりました。太ちゃんが監督する「SDR」が弾けた映像になると聞いていたので、僕は大人っぽい雰囲気をベースにユーモアを入れていこうかなと思い、みんなの意見を聞きながら作りました。1人の女性を立てて、その人に愛を叫ぶという感じの内容になってます。

勇斗　まあ、女性はマネキンなんですけどね（笑）。

柔太朗　それぞれのメンバーのマネキンの扱い方に注目してほしいですし、最後には仁人くんの見せ場もあるのでそこも注目です。もう、何テイク重ねたかわからないくらい……。

仁人　画角を変えたりとかいろいろあったんでね、何度もね……。

柔太朗・勇斗　芝居の問題です。

一同　あはははは！（笑）

──監督として柔太朗さんが一番こだわったところは？

柔太朗　世界観を伝えるというか、そのシーンの意図をしっかりとメンバーに伝えることは意識しました。適当にはしたくないなと思って。

舜太　絶品の監督ぶりでしたよ！

勇斗　彼ね、根っからのほめ上手なんですよ。ずっと笑顔で「えへへ、勇ちゃんいいよ、いいよ……」って言ってくれてたから、「あ、僕っていいんだな」と思いながら撮影に臨めました（笑）。

トンチキりたい！

──そして5曲目に収録されているのが「サラブレッド御曹司CITYBOY〜ボンボン祭りver〜」。これは「サラブレッド御曹司CITYBOY」のリミックスバージョンですよね？

仁人　はい！ そうです。初回のオンラインライブで披露しました。和楽器バージョンのリミックスを作ることは事前にスタッフさんから聞いていて「めちゃくちゃいいですね！」なんて反応していたんですけど、完成したものを聴いてみたら、なんかめちゃくちゃ面白くなってて……（笑）。

勇斗　原曲の雰囲気が思い出せないくらいだよね（笑）。

太智　こんなにリミックスで雰囲気変えた曲、今までないよね？ み！るきーずにとっても面白いんじゃないかなと思います。

柔太朗　そもそも「サラブレッド御曹司CITYBOY」、実はすごく人気あるしね。

──「サラブレッド御曹司CITYBOY」は俗に言う“トンチキソング”の1つだと思うんですけど、M!LKはこういう曲をちょいちょい出すじゃないですか。

太智　ありますねえー（笑）。

仁人　言ったらデビュー曲（「コーヒーが飲めません」）だってトンチキソングだよ。僕ら“トンチキグループ”かもしれない（笑）。

──そのあたり、皆さん自身はどう捉えているんですか？

柔太朗　や、トンチキりたいよね？

仁人　トンチキりたい！

太智　やるならやりきりたいっていうか。

勇斗　トンチキるときはトンチキで突っ走って、極めたいですよね。

柔太朗　振れ幅をちゃんと見せられるようになりたいというか。

仁人　そう思うと、M!LKって意外とギャップがすごいのかも。

──シンプルにいい曲だなという曲を発表する一方で、「様子がおかしいな？」という曲もあるからけっこうクラクラしますよ。

勇斗　え、M!LK強くない？ いいグループじゃない？

仁人　これが僕らの“変幻自在”なんだって。

──では、トンチキソングに関しては皆さん強いプライドを持って歌っているんですね。

一同　持ってます！

舜太　当たり前です！

太智の芸術的才能

──6曲目に収められている「SDR」のタイトルは“曽野・太智・レボリューション”の略語だけど、実はレーベル名にもなっているという……。

仁人　この曲もかなり攻めていると思います（笑）。

──配信ジャケットにも、レーベルロゴがふんだんにちりばめられていますもんね。

太智　ちなみにこの曲は僕がMVの監督を担当したんですけど、MVにもSDRのロゴがこれでもかと大きく出てきます（笑）。

──ボーカルもタイトル通り太智さんと舜太さんがメインを担当していますが、こちらはどうでした？

太智　ふざけているように見えて、舜ちゃんのパートとかけっこう力強いよね？

舜太　うん。80'sハードロックを意識して、力強い感じで魂込めて歌わせてもらってます。

太智　今、レーベル名をリリックに入れるのがアメリカで流行ってるんだって。それが韓国に流れてきて、で、今回僕たちも「SDR」って叫んでるっていう。

舜太　最先端はつかんでるかもしれないです。

仁人　そうなんだ！ すごいんじゃない？ この曲（笑）。

──2度目のオンラインライブで初披露されて、そのときもメインボーカルの2人が前に出る感じで歌われていましたけど、コーラス担当の勇斗さん、仁人さん、柔太朗さん的にはいかがでしたか？

柔太朗　配信なので、カメラに映るものがすべてじゃないですか。僕らがめちゃくちゃ踊っているシーンでも、歌う人が抜かれるんだな、という苦悩はありました（笑）。

一同　あはははは！（笑）

柔太朗　文句とかではなくてね！

勇斗　バックダンサーさんの気持ちがわかったよね（笑）。

──後ろを固める者なりの苦悩があったんですね（笑）。

太智　3人がどんなに激しく踊っているかは、ライブ会場で披露できたときのお楽しみということで……（笑）。

──では、太智さんが監督したMVはどんな感じに？

太智　ふざけまくった感じですね。カッコいいシーンはないです！

柔太朗　僕はみんなの意見を聞きながら作っていったんですけど、太ちゃんは自分のやりたいことが決まっている感じでした。絵コンテとかもちゃんと用意していて。

仁人　昔からティム・バートン作品とかディズニー映画が好きだから、監督をやると太智のそういう芸術的な側面が出るなと思った。

──太智さんは絵を描かれたりもしますもんね。

太智　そう、今回自分の描いた絵もMVに使いました！

勇斗　え、そうなの？

太智　一番最後に「SDR」って描いたの。

勇斗　太智、芸術的な才能があるんだよなあ。