ナタリー PowerPush - MEG

豪華アーティスト陣が集結カラフルな10曲「WEAR I AM」

小西康陽とのトーク

──小西康陽さん提供の「夏が終わる」も実に小西さんらしい楽曲ですね。

はい、最初にお会いしたときに話した、昔からの夢のひとつというか、私をイメージして書いてもらうっていうテーマがあったんで、小西さんから「最近どうですか? 恋愛のほうは」「結婚については」とか、そういう話を引き出してもらって(笑)。帰りに「無駄なこと関係ないこといっぱい喋ったなー、私」って思ってたんですけど、すぐその何日か後に上がってきたのがこの歌詞だったんです。「なんてオシャレなんだー!」と思って(笑)。

撮影風景の写真

──普通の恋愛トークからこの歌詞が(笑)。

結構現実的なことを話してたのに、歌詞からはどこか南仏の香りがするっていう(笑)。

──確かに。

しかも「昼っぽい感じと夜っぽい感じとどっちがいいですか?」って訊かれて「夕方っぽい感じがいいです」って言ったら、「あ、わかりました」って。この曲夕方っぽくないですか? なんか。

──夕方っぽいです(笑)。

やっぱり小西さんはオシャレな方だなって思ったんですよね。そのあたりのスマートさとか、うん。私、小西さん大好きです。

前山田健一が野球を歌う

──前山田健一さんが楽曲を提供しているのも目を引きました。ディレクターの宮本さんがももいろクローバーZも担当されてる方なんですよね。

私、前山田さんとは今回の曲の打ち合わせで初めてお会いしたんですけど、そこで「どんな曲にする?」って言われて「歌謡曲みたいなメロディが好きなんです」っていう、軽めのボールを投げといて(笑)。

──それで返ってきたのがこの「SOUTHPAW」だったと。この曲、歌詞が野球のことしか言ってないですけど……。

撮影風景の写真

そうなんです(笑)。デモの仮歌って普通、デタラメ英語みたいな、音の響きだけがわかるもののことが多いんですけど、この曲のデモはもう頭から終わりまで全部歌詞が入ってて。で、それの完成度がめちゃめちゃ高かったんですよ。

──デモ段階からこの野球の歌詞が?

最終的には私が半分書き換えてるんですけど、届いたデモの完成度が高すぎて、どこをどう変えていいのかわからない。サビのハマリ具合とか、言葉を別のに変えようがなくて、だからAメロBメロを変えてなんとか違うシチュエーションにしようってがんばったんですけど……結局野球に着地した(笑)。

──サビが「♪ベースボール ベースボール ベースボール」ですもんね。

もうベースボール以外になかったんですよ、このメロにあう響きは(笑)。前山田さんホントすごいなって。

お饅頭の箱をイメージ

──今回、初回限定盤のパッケージはELEY KISHIMOTOのテキスタイルを採用した布貼りボックスになりますね。

そうです。最初、写真じゃないものにしたいっていうイメージがあって、グラフィックなのかテキスタイルなのか、そういうものにしたいんですよねって言ったら、デザインチームのスタッフの1人が「ELEYの柄、いいんじゃないんですか?」って。「えー、でもELEYなんて格式高いのに、そんなのいけるの?」って打ち合わせが沸いたんですけど(笑)、でもちょっと訊いてみましょうかってなり、ロンドンの本社もMEGならいいよって。

──箱の作りも結構しっかりしてますよね。

前回のインタビューのときも言ったと思うんですけど、フランスで活動し始めてから逆にどんどん日本のことが好きになっていって。だから今回のボックスは、日本のお饅頭とかが入ってるようなお菓子の箱をイメージしてるんです。

──あ、言われてみれば(笑)。

そうなんですよ。こういう隠れた“和”みたいなのがちょっと上品だなと思って。それもあってどうしてもこの布張りの箱にしたかったんです。

──中に折り紙が入ってるのも和のテイストですね。

なんかこう、箱を開けたときに付録みたいにいろんなものが入ってて、箱自体も何かに使えるといいなって。このピンクの色味とかも、色校も3回出してみんなで2時間ぐらいかけて決めたピンクなんですよ。あと箱自体も普通だともっと浅いんですけど、いろんなものが入れられるように分厚くしてもらったり。

──確かに中に余裕がありますね。

わざと高さを出してもらったんですよね。だからボックスとして男の人も女の人も家に置いておきたくなるようなものに。

──このダウンロード時代に。

いや、大事です! だってこれモノとして最高じゃないですか。こういう特殊仕様のパッケージって、ちょっと昔の景気が良かった時代の懐かしさもあるし。私これを見るとやっぱりCorneliusのアルバムとか、なんかあの頃のCDを思い出すんです。攻めてる感じがここにも表れてるなって思うんですよね。

──そうは言ってもこの時代、予算は限られてるわけですよね。

だから「布を優先するなら、ここの紙はもうちょっと安いのにしなきゃ」「質感があんまり変わらない、いい紙を探してきたんでこれにしましょう!」とか。そういうふうにいろいろジャケット担当の人が提案してくれて。そうやってチームみんなで作り上げた作品だから、この「遊び心」とか「誰かの楽しみを作る楽しさ」「アイデアは形にできる」ってことからくるワクワク感を、聴く人も交えて楽しみたいなって思うんです。だから、このアルバムには今までとはまたちょっと違う思い入れがあるんですよね。

WEAR I AM / MEG

ニューアルバム「WEAR I AM」/ 2012年10月3日発売 / スターチャイルド

CD収録曲
  1. TRAP [作詞:MEG / 作曲:岡村靖幸 / 編曲:大沢伸一]
  2. 夏が終わる [作詞・作曲・編曲:小西康陽]
  3. HIGHTEEEN [作詞:MEG / 作・編曲:横山裕章]
  4. セブンティーン・ランデヴー [作詞:MEG / 作・編曲:NARASAKI]
  5. MISS MARTINI [作詞:MEG / 作・編曲:横山裕章]
  6. LOVE EMOTION [作詞・作曲・編曲:古川裕(ex. DOPING PANDA)]
  7. ZZZ [作詞:MEG&古川本舗 / 作・編曲:古川本舗]
  8. SOUTHPAW [作詞:MEG&前山田健一 / 作曲:前山田健一 / サウンドプロデュース ☆Taku Takahashi(m-flo)]
  9. REPLICA [作詞:MEG / 作・編曲:中田ヤスタカ(capsule)]
  10. WEAR I AM [作詞・作曲・編曲:三浦康嗣(□□□)]
MEG(めぐ)

プロフィール画像

2002年7月にシングル「スキャンティブルース」でメジャーデビュー。2007年からは中田ヤスタカ(capsule)をプロデューサーに迎えて音楽制作を行い、アルバム「BEAM」「STEP」「BEAUTIFUL」はiTunes Store総合アルバムチャート連続1位を獲得する。多くのファンの支持を集める中、2010年9月にリリースしたベストアルバム「BEST FLIGHT」と、同年10月のライブを最後に国内での音楽活動を休止。その後は「JAPAN EXPO Paris」に出演するなどフランスを中心に活躍し、2012年より活動を再開。4月25日にコンセプトアルバム「LA JAPONAISE」、10月にオリジナルアルバム「WEAR I AM」をリリースした。音楽以外にもファッションブランド「CAROLINA GLASER」のメインデザイナー、コスメブランド「baw」のディレクターを務め、モデルとしても多くの雑誌の表紙を飾るなど、東京カルチャーの代表的なファッションアイコンとして多方面に活躍中。