特典DISCの曲はもはや別物

──今作は店舗特典もすごく豪華ですよね。タワーレコードではkors kさんがアルバム全曲をミックスした音源を収録したCDが付属します。

kors k　この音源はYouTubeとかでも公開されてますけど、試聴ファイルというよりも、普通にCDとしてツルっと聴ける全曲音源を作ろうと思ったんですよね。忙しい人向けの「Beat Piano Music」みたいな。

まらしぃ　曲によってBPMも違う曲ばっかりですから、どうやって全曲をつなぐのか個人的にすごく興味があったんですよ。そうしたらテンポを変えながら次の曲に入ったり、ものすごく作り込まれた音源が上がってきた。

kors k　だってそういうのが欲しかったんでしょ？（笑）

まらしぃ　まさにそうでした。

kors k　それと「踊ル猫曰ク」と「アンラッキーガールちゃんの日録」は、VOCALOIDが歌うバージョンも作ったんですよ。それぞれTSUTAYAとアニメイトの店舗特典用に作ったものなんですけど。

──VOCALOIDが歌うってことは、当然歌詞があるわけですよね？

まらしぃ　そうなんです。僕がひねり出すようにして書きました。類語辞典とかを引っ張り出してきて（笑）。

kors k　まらしぃくんの詞は小説みたいなストーリー性があるし、日常的な感じというか、ちゃんと具体的に書かれている部分もあって感心しました。

まらしぃ　僕、寝る前によく5分くらい妄想するのが趣味なんですよ。いろんなパターンがあるんですけど、今回の「アンラッキーガールちゃんの日録」は完全にその妄想の中で作り上げている架空の女の子のことを詞にしてますね。ひたすらアンラッキーなんです。

──VOCALOIDの“調声”はまらしぃさんが手がけたんですか？

まらしぃ　僕はそんなにうまくできないので、声を当てはめたくらいで。

kors k　それを僕がエディットしている感じですね。僕もVOCALOIDはあんまり触れたことがなかったので、新鮮ですね。それにボカロ用にまらしぃくんはピアノ弾き直してるよね？

まらしぃ　そうです。アレンジもちょっと変えて。

──こうやって話を聞いてると、かなり作り込んでいる店舗特典であることがよくわかります。

kors k　アレンジも変わってるし、歌詞まで入ってるとある意味別の曲ですから。

とにかくレーザーを飛ばしたい

──7月21日には東京・ニコニコ本社でmaras kとしてお2人がライブをする機会も用意されています。

まらしぃ　メチャクチャ楽しみにしてます。

kors k　どんなライブにしよっか？

まらしぃ　具体的にはまだ何も考えてないですけど、過去最大級に僕自身が楽しみたいイベントなんです。自分だけじゃなくて、観に来てくださった方もすごくよかったって言ってもらえるように絶対したいですね。

kors k　すごい気合い入ってるね（笑）。今回はmaras k用にDJではなくてちょっとしたライブセットを用意しようって考えてて、いつもやってるDJスタイルとはちょっと違う形になるかなと思ってます。これからいろいろ準備しなきゃいけないんですけど。

──ちなみにmaras kとしての活動は今回限りなんでしょうか？

kors k　実はこの「maras k」っていうユニット名を決めるときに、「まらしぃ feat. kors k」みたいな名前かなって聞いたら、「ほかの人とやるつもりは今のところないし、ユニット名を作りましょう」って言ってくれて。それがけっこううれしかったんだよね。だから第2弾、第3弾が続くといいなって。

まらしぃ　もし第2弾をやれることになったら、メチャメチャうれしいですね。ボツになってしまった曲たちに日の目を見せてあげたいなと。それと、個人的に大きなライブハウスでレーザーとかを飛ばすライブをやってみたいんですよ。自分のソロライブでレーザー飛ばしたいって言ったら、スタッフの方にダメって言われて（笑）。

kors k　レーザー飛ばしたいね。

まらしぃ　じっくり聴いてもらうのもいいんですけど、視覚的に面白くて盛り上げるライブもやってみたくて。だからぜひ、maras kで大きいライブハウスを埋めて、レーザーを飛ばしたいですね。