豆柴の大群が復活!ハナエモンスター電撃復帰!クロちゃんプロデュースで新展開

TBS系バラエティ「水曜日のダウンタウン」内のクロちゃんによるアイドルプロデュース企画「MONSTER IDOL」で豆柴の大群が誕生したのは2019年12月のこと。デビュー直後、グループは破天荒な活動で知られる音楽事務所WACKに所属し、クロちゃんはプロデューサーからアドバイザーに事実上降格。その直後公開されたグループのアー写は、クロちゃんが目指す王道アイドルからかけ離れたWACK色の強いものになり、番組視聴者を中心に大きな反響を呼んだ。

しかし、その4年後、豆柴の大群は同じく「水ダウ」発のアイドルグループ・都内某所と合併。豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOLとして活動してきたが、2025年1月に突如、豆柴の大群の復活がアナウンスされた。さらに合併タイミングでグループを離れていたハナエモンスターが復帰するというめでたい話題も。

音楽ナタリーでは豆柴の大群の復活、ハナエモンスターの復帰、新曲「りロード」の配信リリースを記念して、メンバーおよびプロデューサーに再び就任したクロちゃんにインタビュー。この5年を振り返りながら、今後の意気込みを聞いた。

取材・文・撮影(集合カット) / 田中和宏

帰ってきた豆柴の大群 / ハナエモンスター電撃復帰

──豆柴の大群の復活、ハナエモンスターさん復帰、おめでとうございます!

ハナエモンスター ありがとうございます!

ハナエモンスター

ハナエモンスター

──まずはハナエさんがどんな思いで豆柴の大群に戻ってきたのか聞かせてください。

ハナエ 豆柴の大群は「水曜日のダウンタウン」内のクロちゃんプロデュースアイドルのオーディション企画「MONSTER IDOL」でメンバーが選ばれて、2019年12月に「りスタート」で派手にデビューしたのをピークに、私たちの努力不足で、それ以上の結果を残すことができませんでした。いろいろあって私は2023年12月に脱退したんですけど、グループとしてデビュー時を超える活動ができなかったことが悔しくて。辞めたあとは普通に一般人として生活してたところ、9月の神田明神ホールでの「MONSTER VENOM TOUR」のファイナルにお邪魔させていただく機会をもらいまして……。

──なるほど。

ハナエ ライブを観た瞬間、胸が締め付けられるような後悔が込み上げてきて、心の奥底から「まだまだやり残したことがある」という気持ちが強くなったんです。それと、豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOLとしてステージに立っている4人からは、「なんとかしてやってやるんだ」というがむしゃらな思いがすごく伝わってきて、心を動かされました。私はメンバーが許してくれるなら、この4人とまた一緒にやりたい、私が1人増えることで少しでももっと華やかなステージが作れたらと想像したらワクワクしてきたので、まずクロちゃんに復帰の相談をしました。

豆柴の大群。左からモモチ・ンゲール、ナオ・オブ・ナオ、ハナエモンスター、アイカ・ザ・スパイ、レオナエンパイア。

豆柴の大群。左からモモチ・ンゲール、ナオ・オブ・ナオ、ハナエモンスター、アイカ・ザ・スパイ、レオナエンパイア。

クロちゃんの肩書きはプロデューサー

──ハナエさんからクロちゃんにはどういった形で連絡があったんですか?

クロちゃん 以前YouTube撮影でモンアイの4人とごはんを食べながら本音を語る企画があったんです。そのときに「ハナエとかミユキエンジェルが辞めたけど、どう思ってるの? 今より売れて『ざまあみろ!』って気持ちじゃないの? 戻ってきてほしいの?」みたいなことを聞きました。メンバーは「もう戻って来なくていいよ! がんばっているから!」と言うのかと思っていたんですけど、「戻ってきてくれるなら、戻ってきてほしいです」という感じだったんです。今回、グループの再生を目指すために僕がこれまでのアドバイザーという肩書きからプロデューサーに戻ることになりました。このタイミングで豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOLの名称を使うのをやめて、豆柴の大群を復活させたんです。

──モンアイはすでに都内某所のメンバーが脱退し、豆柴の大群のメンバーだけで活動していますからね。

クロちゃん そうです。だからファンの名称もモンアイファンの“テイマー”から、豆柴ファンの“豆粒”に戻したかった。そうするにあたって、辞めたハナエの気持ちが気になってました。ハナエは一般人としてバイトしているのも知っていましたし、アイドル時代とは違う人生経験をしている中で、神田明神ホールのライブ後に会ったら「やっぱり戻りたい気持ちです」と言っていて。これはハナエを戻すべきだなと。もともと自分がプロデューサーになったら何か改革をしなければならないと思っていたので、まずグループ名を豆柴の大群に戻すこと、ハナエを戻すこと。この2つを一気にやろうと決めました。さらにグループが復活するわけなので、新曲の歌詞は「俺に書かせてくれ」とスタッフさんとも相談して。この3つの改革をレーベル、事務所に提案しました。

豆柴の大群とクロちゃん

豆柴の大群とクロちゃん

──もしハナエさんから連絡がなかったら、モンアイのままだった可能性がある?

クロちゃん いや、いずれにしてもグループ名を豆柴の大群に戻そうとは思っていました。でも戻すにあたっての最後のピースが必要だなと思っていた中で、ハナエ復帰という話が浮上したんです。WACKって過去に出戻りした人がいないんですよね。でも豆柴の大群ならそれもありだと思ったので、前例を覆してハナエを復帰させることにしました。ただハナエには「それ相応の覚悟ができていないと、活動を続けるのは無理だからね」という話もしました。僕としてもハナエなら覚悟のうえで戻ってきてくれるだろうし、この5人になったら勝ちにいける、と思って今回の決断をしました。

改めて振り返る豆柴の大群の歴史

──事務所であるWACKとしてもうれしい、明るい話題ですね。

モモチ そういう風に言っていただけるとありがたいです(笑)。

ナオ 豆柴の大群でもモンアイでもいろいろありましたしね。オーディションのオンエアを観てた方も今の豆柴の大群がどういう出来事を経て今に至ったかがわからない人もいると思いますので改めて説明すると、まず2019年12月のデビュー後すぐにオーディションに参加していたカエデフェニックスが加入しました。でも、カエデは2022年12月に脱退して。それと同時に新メンバーオーディションがあって、カエデと入れ替わるようにレオナエンパイア、モモチ・ンゲールの2人が加入して、2023年1月から6人体制になりました。

──カエデさん脱退、レオナさんモモチさん加入のタイミングでは「水ダウ」で別のアイドルグループ・都内某所結成の動きがありましたね。

ナオ はい。豆柴とは別のクロちゃんのオーディション企画「MONSTER LOVE」があって、豆柴の大群の後輩グループとして都内某所が誕生しました。でも都内某所はそのあとメンバー脱退が相次いで、2023年12月に豆柴の大群と都内某所が合併することになりました。さらに合併するタイミングでハナエとミユキがグループを脱退したのと、当時の都内某所にはミク1人しかいなかったので、ナオ・オブ・ナオ、アイカ・ザ・スパイ、レオナエンパイア、モモチ・ンゲールという豆柴のメンバーと、都内某所のミクを合わせた5人体制で2024年1月に活動をスタートさせて。その後3カ月でミクが脱退したので、結局は豆柴のメンバー4人でモンアイとして活動していました。

──改めて説明していただいても複雑ですね。

ナオ ですね(笑)。そして今、ハナエが新メンバーとして加入してくれて、グループ名が豆柴の大群に戻り、何度目かの再スタートを切ることになった、ということです。紆余曲折がありすぎるグループですね。カエデがいた初期の頃はWACK所属グループで唯一、メンバー編成が変わらないグループだったんです。ちょうど3年間同じ編成だったんですけど、そこまで同じ状態が続くグループってWACKだとほかにはBiSHしかいなかったという。なかなか一筋縄ではいかないですね。

ナオ・オブ・ナオ

ナオ・オブ・ナオ

──レオナさんとモモチさんは「水ダウ」の視聴者からすると、“ずっと新メンバー”という印象もありそうです。

ナオ 本当にそうで、「水ダウ」の視聴者さんと思われる方々から「レオナとモモチって誰?」と言われることがあって。

モモチ 9割の人がそうかもしれませんね。

ナオ TikTokとかYouTubeでもいまだにそういうコメントを目にします。もう加入して2年経つので新人ではないですよ(笑)。

──でも復活したこのタイミングは、改めて豆柴の大群とメンバーをアピールできるいい機会になりますよね。

ナオ 初期メンであるハナエが加入してくれたのは大きな起爆剤になると信じています。「水ダウ」を通してハナエを知っている人も多いですから。