音楽ナタリー PowerPush - 己龍

47都道府県行脚の終着点・日本武道館に向かって

会いに行くヴィジュアル系

──4月から行われる47都道府県ツアー、そして7月31日の日本武道館公演は、2015年の己龍にとってもっとも大きなイベント。全都道府県ツアーは3度目ということですが、結成から8年というキャリアを考えると、かなり多いですよね。

遠海准司(Dr)

遠海 とにかくツアーばっかりやってますからね(笑)。

酒井 ヴィジュアル系というジャンル自体もそうだし、音楽性もマニアックだから、「いい曲1曲でポンと抜ける」というのは難しいと思うんです。もしそうなったとしても、一時的な興味だけで終わってしまって、急にファンの熱が冷めるのも怖いし。だとしたら、僕らはとにかく泥臭く、地道にライブをやっていくしかないなって。待ってくれているファンがいるところならどこでも行くというのが、本来あるべき姿だと思うし。

遠海 うん。

酒井 「ファイナルは武道館。皆さん力を貸してください」って口で言うのは簡単じゃないですか。でも地方のファンに対してはもちろん金銭的なこともあるし、ただ「来てください」ってお願いだけするのはフェアじゃないと思うんです。まずは応援してくれる人のところに直接行って、僕らの音楽に触れてもらうことが大事なんですよ。そこで「僕らはこういう気持ちでツアーを回っています」ということを伝えて、そのうえで「ファイナルに来てください」って言わないと。

──めちゃくちゃまっとうな姿勢だと思います。実行するのは本当に大変ですけど。

酒井 スケジュールを組むのは大変ですね。これだけライブをやってると、それ以外は何もできなくなるし。そこは悩みのタネです。

己龍、夢の武道館へ

──己龍は47都道府県ツアーのファイナルを武道館で迎えます。武道館について思うことを聞かせてください。

一色日和(B)

一色 すごく思い入れがあります。好きなバンドを観に行ったこともそうなんですけど、このバンドを始めたばかりの頃、よくビラを配りに行ってたんですよ。一番の思い出はそれかな。

遠海 そうかも。

一色 あれから7年くらい経って、ようやく自分たちがステージに立てるっていう。そう考えると感慨深いものがありますね。

遠海 僕らは「Break Out」(1996年から2001年にかけてテレビ朝日系列で放送された音楽番組。ヴィジュアル系バンドを積極的に取り上げた)世代なんですよ。Janne Da Arcもそうですけど、当時のヴィジュアル系バンドはよく武道館でライブをやってたんです。その影響もあって、僕らにとっても大きな夢だったんですよね。

黒崎 最初から武道館を目標に活動してきたし、やっと決まったっていう感じですね。ちゃんと武道館でライブをやれるバンドでありたい、という気持ちが強いので。

一色 47都道府県ツアーの中で、お客さんの反応を含めて、いろいろと見えてくるところもあると思うんですよ。そこで得たものもすべて武道館で出したいですね。

──己龍にとって、1つの大きなポイントになりそうですね。

遠海 今インディーズシーンで活動してるヴィジュアル系バンドの中で先陣を切ってがんばりたいっていう思いもあります。そうしないとこれからのヴィジュアル系のシーンが盛り上がっていかないと思うので。

一色 細かいツアーを嫌がるバンドさんもいるかもしれないけど、日本中でいろんなヴィジュアル系バンドがライブをやっていけば、シーン自体も活性化すると思うんですよね。

──個人的にはヴィジュアル系シーン以外の場所にもどんどん出ていってほしいですね。己龍はアイドルのイベントとかロックフェスでも、強くアピールできるバンドだと思うので。

酒井 それは僕らも出たいですけど、スケジュールが詰まり過ぎてるんですよ(笑)。「3カ月後にヨーロッパでライブをやりませんか?」みたいなオファーをもらうこともあるんですけど、もうスケジュール的に無理なので。半年後でもけっこう厳しいかも……。やりたいですけどね、アメリカとかでも。タイミングに恵まれたらいいなってほんと思います。

九条 うん、いろんなところに出てみたいです。いい話があったらぜひ参加したいです!(笑)

ニューシングル「九尾」2015年4月1日発売 / B.P.RECORDS
初回限定盤Atype [CD+DVD] 1080円 / BPRVD-158
初回限定盤Btype [CD+DVD] 1080円 / BPRVD-159
初回限定盤Ctype [CD+ブックレット] 540円 / BPRVD-160
初回限定盤Dtype [CD+ブックレット] 540円 / BPRVD-161
初回限定盤Etype [CD+ブックレット] 540円 / BPRVD-162
初回限定盤Ftype [CD+ブックレット] 540円 / BPRVD-163
初回限定盤Gtype [CD+ブックレット] 540円 / BPRVD-164
通常盤Htype [CD] 540円 / BPRVD-165
通常盤Itype [CD] 540円 / BPRVD-166
通常盤Jtype [CD] 540円 / BPRVD-167
初回限定盤A、B、C、D、E、F、Gtype CD収録曲
  1. 九尾
初回限定盤Atype DVD収録内容
  • 「九尾」ヴィデオクリップ+オフショット
初回限定盤Btype DVD収録内容
  • 「九尾」マルチアングルPV
初回限定盤C、D、E、F、Gtypeブックレット
  • 黒崎眞弥版(Ctypeのみ)
  • 酒井参輝版(Dtypeのみ)
  • 九条武政版(Etypeのみ)
  • 一色日和版(Ftypeのみ)
  • 遠海准司版(Gtypeのみ)
通常盤H、I、Jtype CD収録曲
  1. 九尾
  1. 後ノ今宵(※Htypeボーナストラック)
  1. 鬼ノ傀儡(※Itypeボーナストラック)
  1. 露一筋(※Jtypeボーナストラック)
特典
  • 特典応募券「初回A」(Atypeのみ)
  • 特典応募券「初回B」(Btypeのみ)
  • 特典応募券「初回C」(Ctypeのみ)
  • 特典応募券「初回D」(Dtypeのみ)
  • 特典応募券「初回E」(Etypeのみ)
  • 特典応募券「初回F」(Ftypeのみ)
  • 特典応募券「初回G」(Gtypeのみ)
  • 特典応募券「通常H」(Htypeのみ)
  • 特典応募券「通常I」(Itypeのみ)
  • 特典応募券「通常J」(Jtypeのみ)

※初回限定盤封入特典:トレカ2枚(全10種)

※全タイプ購入応募特典:応募者全員に「龍跳狐臥」ツアーパンフレットプレゼント

己龍(キリュウ)

黒崎眞弥(Vo)、酒井参輝(G)、九条武政(G)、一色日和(B)、遠海准司(Dr)からなるヴィジュアル系バンド。2007年に結成し、バンドのサウンドコンセプトを「和製ホラー」、ビジュアルコンセプトを「痛絶ノスタルジック」と銘打ち活動している。2009年10月にリリースしたシングル「月ノ姫」がオリコンのインディーズチャートで1位を記録するなど着実に知名度を上げ、2012年に47都道府県ツアー「47都道府県単独巡業『朱花艶閃』」を実施。その後も精力的なライブ活動を続け、翌2013年には2度目の47都道府県ツアー「47都道府県単独巡業『愛怨忌焔』」を開催し、東京・Zepp Tokyoで千秋楽を迎えた。日本のみならず海外にも進出しており、2014年4月に韓国、中国、香港、台湾を巡る単独アジアツアーを敢行。同月に4thフルアルバム「暁歌水月」を発表し、全国のCDショップを巡るインストアイベントツアーとワンマンツアー「己龍単独巡業『暁歌水月』」を行った。11月から12thシングル「天照」のリリースを記念して全国のホールクラスの会場を巡るツアー「己龍単独ホール巡業『雅神天照』」を実施。2015年4月に13枚目のシングル「九尾」をリリースし、3度目の47都道府県ツアー「47都道府県巡業『龍跳狐臥』」を開催。7月31日の東京・日本武道館をもってツアーファイナルを迎える。


2015年4月15日更新