今年9月にメジャーデビュー5周年を迎えるKANA-BOON。彼らが「5シーズン・5リリース・5イベント」と題されたアニバーサリー企画の第1弾として、シングルのカップリング曲を中心としたB面集「KBB vol.1」とミュージックビデオを収めた映像作品「KANA-BOON MOVIE 05 / KB CLIPS ~サナギからもぞもぞ編~」を3月14日にリリースした。
さらに、3月21日からは彼らの地元大阪・三国ヶ丘FUZZで5日間連続ライブ「Go Back Home」/「Go Back Home ~ゆとり~」が行われる。また同プロジェクトの第2弾として新作ミニアルバム(タイトル未定)を5月30日にリリースし、同日より東名阪対バンツアー「Let’s go TAI-BAAN!!」も開催。この後も続々とスペシャルな企画が準備されている。
2013年のメジャーデビュー以降、地元での大型野外ライブ、日本武道館公演などを成功させ、音楽的にも大きく進化したKANA-BOON。今回のインタビューではこれまで音楽ナタリーに掲載した950本を超えるKANA-BOON関連のニュースの中から、トピカルなものをピックアップし、メンバーに振り返ってもらった。
取材・文 / 森朋之 撮影 / 上山陽介
2010年
飯田加入前に音楽ナタリー初登場
- ミナホにmonobright、フルカワミキら追加で全340組決定
- 2010年10月29日 6:00
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谷口鮪(Vo, G) 音楽ナタリー初登場はこの記事なんですね。初めて「MINAMI WHEEL」に出たときだな。
飯田祐馬(B) まだ俺がバンドに入ってない頃やな(笑)。
谷口 (笑)。ミナホは大阪の若手バンドの登竜門的なイベントなんですよ。僕らは三国ヶ丘FUZZというライブハウスを拠点に活動してたんですけど、店のスタッフの人たちがすごく親身になってくれて「こういうイベントあるよ」って教えてくれて出演できることになった。僕らが出たのは南堀江knaveだったんですけど、200人くらいのキャパで、当時の僕らにとっては手に余る大きさだったんです。ライブの時間まで「来てください!」って一生懸命ビラを配りましたね。FUZZのブッキング担当の人も「観てやって」っていろんな人に声を掛けてくれたんですけど、あのとき、何人くらい来たかな?
古賀隼斗(G) 50人くらいかな。無料で配ったCDを持ってた人もけっこういたから。
小泉貴裕(Dr) ライブのあと「30人くらいかな」って聞いた覚えもあるけど。
谷口 ライブのときも緊張してましたね。ライブ中に僕がギターの弦を切ってしまったんですけど、対処法もわかってなくて。
古賀 チューニングしながらコール&レスポンスしてたよな。「次は6弦、Eに合わせるぞ! 力を貸して!」って。
飯田 アマチュア感、丸出しやん(笑)。
谷口 まあ、ひどいライブでした。「もうバンド辞めようかな」って思うくらい、だいぶヘコみましたね(笑)。
2012年
ニュースになってる!
まさかの「キューン20イヤーズオーディション」優勝
- キューン20オーディション、リキッド舞台に11組が熱戦
- 2012年4月11日 15:24
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谷口 「キューン20イヤーズオーディション」で優勝したときは、めちゃくちゃうれしかったですね。この記事も覚えてます。「ニュースになってる!」って驚いたので。
飯田 俺、このニュースはいまだにスマホのブックマークに入れてる。
谷口 それすごいな(笑)。キューンのオーディションのこともFUZZの人に教えてもらったんですよ。「試しにエントリーしてみたら?」って言ってくれて。音源審査を通った時点でめっちゃうれしかったんですけど、2次審査でキューンの社員の皆さんの前で演奏させられて(笑)。「君たちはどうなりたいの?」って聞かれて、「一番になりたいです!」みたいな。
小泉 ははははは(笑)。とにかく緊張してたからな。
谷口 それも通って、ファイナルはLIQUIDROOMでライブ審査だったんです。そこに進んだ時点で周りの人たちがすごく盛り上がってたんですよね。もちろんFUZZの人たちも喜んでくれて。
古賀 当日は僕らがトップバッターだったんですよ。
谷口 一番若かったから「こいつらをトップにするか」っていう感じやったんかな? もちろん緊張はしてましたけど、同じ大阪出身でなじみがあるナードマグネットとシナリオアートも一緒に出ていて、ちょっと安心感もありましたね。持ち時間は10分だったから「ぶつけるのみ!」という感じでやりました。
古賀 ライブは常に本気でやってたし、そのときも手応えはありましたね。ただ、そのときのシナリオアートのライブがすごくよくて。
小泉 あれは圧倒的やったな。
谷口 ブレない世界観があったし、「はい、負けました」と思って(笑)。優勝バンドとして俺らの名前が呼ばれたときは衝撃でしたね。
小泉 全然反応できませんでした(笑)。
谷口 (記事を読みながら)「今後の目標を篠原から尋ねられて『とりあえずアジカンのゴッチと仲良くなりたいです!』とブチ上げ、フロアを笑わせた」って。お客さんに笑われとるやん。
飯田 ヤバイな、それ。質問の意図がわかってない(笑)。
谷口 しかもいまだにゴッチさんと仲よくはなってないから。5、6年経っても、会うたびにガチガチっていう(笑)。でも、とにかくすごい日でしたね、オーディションのファイナルは。
憧れのアジカンと共演して……
- アジカン×Dr.DOWNER「キューン20」で熱狂対バン
- 2012年5月3日 12:26
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谷口 このライブ、僕の人生の中でも最上位のトピックスです。当日はずっと緊張していて、楽屋からまったく動けなかったんですよ。アジカンのメンバーが見えるたびにビクッとして(笑)。ライブのあと、アジカンのメンバーとちょっと話をさせてもらって。「ずっと聴いてました」と伝えるだけで精一杯だったんですけど、今思い出しても夢のような1日でした。
古賀 ライブ自体はすごく盛り上がったんですよ。お客さんが温かくて、MCのときも声援をくれて。
小泉 ライブは一瞬で終わったような感覚でしたね。打ち上げのとき、かなり恥ずかしいことをしてしまったんですよ。アジカンの伊地知潔さん(Dr)がグラスを持って乾杯しに来てくれたんですけど、飲み物を持ってきてくれたのかと勘違いして、そのグラスを受け取っちゃったんです。「君、面白いね」って言われました(笑)。
飯田 何してんねん!(笑)
古賀 飯田は山田(貴洋)さんにサインもらってたやろ?
飯田 うん、ベースに書いてもらった。
谷口 それを見て「そんなミーハーなことするな!」って半ギレになってました(笑)。地元の人たちが喜んでくれたのもうれしかったですね。FUZZの皆さんも「自分たちの目は間違ってなかった」と思ってくれただろうし、僕らも「まずは結果を見せられた」という気持ちだったので。このライブは一生忘れないと思います。
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2013年:夢の出発点だった「僕がCDを出したら」
- KANA-BOON「KBB vol.1」
- 2018年3月14日発売 / Ki/oon Music
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初回限定盤 [CD+DVD]
3888円 / KSCL-3040~1 -
通常盤 [CD]
2700円 / KSCL-3042
- CD収録曲
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- スパイラル
- PUZZLE
- バカ
- ハッピーエンド
- スーパームーン
- 夜のマーチ
- LOSER
- アナートマン
- I don't care
- ロックンロールスター
- 桜の詩
- タイムトリッパー
- Flame(新曲)
- さくらのうた(acoustic version)
- 初回限定盤DVD収録内容
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「KANA-BOONのバイバイハローツアー 2017 年越し編 ~バイバイ 2017、ハロー 2018!~」 LIVE&密着映像
- - Introduction -
- A.oh!!
- ディストラクションビートミュージック
- 人間砂漠
- Fighter
- 涙
- 結晶星
- 一番星
- それでも僕らは願っているよ
- ないものねだり
- - カウントダウン -
- バトンロード
- バイバイハロー
- - Conclusion -
- KANA-BOON「KANA-BOON MOVIE 05 / KB CLIPS ~サナギからもぞもぞ編~」
- 2018年3月14日発売 / Ki/oon Music
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[DVD]
3000円 / KSBL-6303 -
[Blu-ray Disc]
3500円 / KSXL-254
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- なんでもねだり
- ダイバー
- talking
- ランアンドラン
- Wake up
- Fighter
- バトンロード
- 涙
- それでも僕らは願っているよ
<Extra>
- anger in the mind(short ver.)
- Origin トレイラー
- 情熱小泉(小泉の「talking」歌ってみた)
- 覚醒の小泉
- シルエット 小泉監督編
- フルドライブ Studio Live
- 涙 Studio Live
- ディストラクションビートミュージック Studio Live
- バトンロード Studio Live
- それでも僕らは願っているよ Studio Live
- KANA-BOONのGO!GO!5周年!シーズン1 三国ヶ丘FUZZ 5日間連続ライブ「Go Back Home」 /「Go Back Home ~ゆとり~」
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1st公演 「Go Back Home」-ワンマンライブ-
2018年3月21日(水・祝)大阪府 三国ヶ丘FUZZ
<出演者> KANA-BOON -
2nd公演 「Go Back Home」-ワンマンライブ-
2018年3月22日(木)大阪府 三国ヶ丘FUZZ
<出演者> KANA-BOON -
3rd公演 「Go Back Home」-アコースティックワンマンライブ-
2018年3月23日(金)大阪府 三国ヶ丘FUZZ
<出演者> KANA-BOON -
4th公演 「Go Back Home ~ゆとり~」
2018年3月24日(土)大阪府 三国ヶ丘FUZZ
<出演者> KANA-BOON / コンテンポラリーな生活 / オトワラシ / ジラフポット -
5th公演 「Go Back Home ~ゆとり~」
2018年3月25日(日)大阪府 三国ヶ丘FUZZ
<出演者> KANA-BOON / コンテンポラリーな生活 / オトワラシ / ジラフポット
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1st公演 「Go Back Home」-ワンマンライブ-
2018年3月21日(水・祝)大阪府 三国ヶ丘FUZZ
- KANA-BOONのGO!GO!5周年!シーズン2 東名阪対バンツアー「Let's go TAI-BAAN!!」
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- 2018年5月30日(水)東京都 Zepp Tokyo
- 2018年6月7日(木)愛知県 Zepp Nagoya
- 2018年6月8日(金)大阪府 Zepp Osaka Bayside
- KANA-BOON(カナブーン)
- 谷口鮪(Vo, G)、古賀隼斗(G)、飯田祐馬(B)、小泉貴裕(Dr)からなる4人組バンド。高校の同級生だった谷口、古賀、小泉を中心に結成され、のちに飯田が合流して現在の編成となり、地元大阪を中心に活動を始める。2012年に参加した「キューン20イヤーズオーディション」で4000組の中から見事優勝を射止め、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブのオープニングアクトを務める。2013年4月には活動の拠点を東京に移し、同年9月にシングル「盛者必衰の理、お断り」でメジャーデビューを果たした。2015年1月には2ndアルバム「TIME」を発表し、同年3月には大阪・大阪城ホールおよび東京・日本武道館にて初のアリーナワンマンライブを行い成功を収めた。その後もさまざまなフェスやイベントに出演しながらリリースを重ねていく。2017年7月にアニメ「BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS」のオープニングテーマとして書き下ろした「バトンロード」をシングルとして、9月に4thアルバム「NAMiDA」をリリース。デビュー5周年を迎える2018年はアニバーサリー企画として、新作のリリースやライブイベントの開催を5シーズンにわたり展開するプロジェクトを展開中。第1弾アイテムとして3月にB面集「KBB vol.1」と、ミュージックビデオ集「KANA-BOON MOVIE 05 / KB CLIPS ~サナギからもぞもぞ編~」を発表した。