羊文学|葛藤するあなたへ、羊文学が「POWERS」で提示するお守りと拠り所

11人の表現者が語る羊文学と「POWERS」

枝優花

枝優花

「POWERS」を聴いて

0から1を生み出す苦しみや切実さに
いつも真っ直ぐに向き合い続ける塩塚モエカを
いちファンとして、仲間として見続けていたので
このアルバムの発売を心待ちにしていました。
たくさんの混沌、矛盾、答えの出ない旅路を
ありのまま、そのままで居ていいんだと
やっぱり羊文学は許してくれる。
なのに聴いた後は、今の自分より少しだけ
一歩前に進みたくなる。がんばりたくなる。
改めて、メジャーデビューおめでとうございます。

枝優花(エダユウカ)
1994年生まれ、群馬県出身の映画監督 / 写真家。2017年に初長編作品「少女邂逅」を監督し、MOOSICLAB 2017で観客賞を受賞する。本作は香港国際映画祭、上海国際映画祭にも正式招待され、バルセロナアジア映画祭では最優秀監督賞に輝いた。2019年には日本映画批評家大賞の新人監督賞を受賞。また写真家として、さまざまなアーティスト写真や広告を担当している。

奥冨直人(BOY)

奥冨直人(BOY)

「POWERS」を聴いて

2020年。長く続く禍中で、「POWERS」が持つ繊細で眩い鼓動に確かな安心を思う。
今作の塩塚の歌詞とボーカルは、今までよりどこか希望に満ちていて、軽快で、まるで手と手を取り合うように温度を感じる。
出会った頃の荒々しさはスッと洗練されて、けどほっておけない危うさは変わらないね。
満を持してのメジャーデビュー、これからも幾つもの季節で会いましょう。

羊文学へのメッセージ

「POWERS」リリースおめでとう。リリース日、僕の誕生日でした。今度お祝いしましょう。

奥冨直人(オクトミナオト)
平成元年生まれ、埼玉県出身。2009年にファッションと音楽のコンセプトショップ・BOYを東京の渋谷円山町にオープンし、オーナーを務める。2014年には宇田川町に店舗を移して独立。現在はスペースシャワーTVの配信番組「スペトミ!」にてホストを務めているほか、DJやスタイリングなどさまざまな分野で活躍中。どんな時代も楽しく暮らしている。

カジヒデキ

カジヒデキ

「POWERS」を聴いて

felicityでリリースしてきた作品も十二分に素晴らしいものばかりだけど、メジャーデビューアルバムのこの突き抜け方は半端じゃないほど感動しました!!
まるで岡崎京子さんの漫画から飛び出してきたようなモエカさんの才能が、さらに開花したすごい楽曲揃いだと思うし、バンドのチームワークが最高に良い。
特に「嘘つくな」というキラーフレーズから始まる「変身」や、最新の羊スタイルとも言える「powers」の大きな開放感や力強さは、メジャーでやっていく決意表明のように聴こえ、アリーナクラスの会場一杯のお客さんが手をあげて揺れている光景が浮かんだりしました。いやあ、本当に素晴らしいの一言に尽きる!
そして優しく包み込むように始まり、どんどん、どんどんエモーショナルが加速してく「あいまいでいいよ」は今年一番の大名曲!
もう全曲、10代や20代の女の子が主人公の映画やドラマの主題歌に決定!と言いたい。
それくらいモエカさんの切なくも力強い歌声や表現力、言葉、カリスマ性のある存在感が、強烈に発揮されたアルバムだと思いました。
そして、felicity時代からの良き理解者であるプロデューサーの吉田仁さんの、卓越したサウンドメイクにも最大の賛辞を送らせていただきます。

羊文学へのメッセージ

メジャーデビュー、そして最高に素晴らしいアルバムの完成、心からおめでとうございます!!
モエカさんとは2年半ラジオ番組でご一緒しましたし、何度か羊文学と一緒にライブをしてきたので、コロナ禍で皆さんに会えないのが寂しいですが、また落ち着いたら一緒に何かをやりましょう! 羊文学のこれからのさらなる快進撃を楽しみにしています! やりたいことをガンガンやってほしいです!

カジヒデキ
1967年生まれ、千葉県出身のシンガーソングライター。1989年結成の男女混成バンド・bridgeでベースを担当し、1993年3月に1stアルバム「Spring Hill Fair」をリリース。1995年のバンド解散を経て、1996年8月に「マスカットe.p.」でソロデビューを果たす。そのポップな音楽性とキャラクターが幅広い支持を集め、一躍“渋谷系”シーンの中心的存在に。2012年3月に自身のレーベル「BLUE BOYS CLUB」を立ち上げ、以降コンスタントにアルバムを発表。2019年6月には通算18作目となるアルバム「GOTH ROMANCE」をリリースした。

君島大空

君島大空

「POWERS」を聴いて

頭蓋骨の壁面に結露していく心の水分が作り出す暁闇の朝霧のような逃げ場のない靄の中から言葉が、とても鋭利に溢れ出しそうな茶目っ気を湛えて僕の心のすぐ近くまできてくれた。羊文学の音楽は、どこか激しく冷たいようで同時に決定的な体温を感じる。自分で少し壊してしまうことと、どうやっても壊れないものを同じ手に持っている。母のような音楽。POWERS。は人間の原初的な力の塊だと思った。
嘘つくな と3曲目。ああ、モエカちゃんだ と電車の中で笑みが溢れた。

羊文学へのメッセージ

僕は初めて吉祥寺のライブハウスでみた時からずっと変わらないものを感じています。羊文学を聴いていると、とっても危ういのに安心する。話をしてみてから少しだけ分かったのは、きっと話し言葉よりも何よりも、歌に一番人間が滲み出てているからなんだろうと思いました。おめでとう、とは言われ疲れてると思うけど 今度お祝いしましょう。また遊んでね。

君島大空(キミシマオオゾラ)
1995年生まれの音楽家。2014年に活動をスタートさせ、SoundCloudにて多重録音で制作した音源の公開を始める。2019年3月に初の音源集「午後の反射光」を発表。同年4月にサポートメンバーを迎えたバンドセット・合奏形態でライブを行い、7月には「FUJI ROCK FESTIVAL」のROOKIE A GO-GOへの出演を果たした。2020年1月にNHK Eテレのドキュメンタリー番組「no art,no life」に主題曲として「星の降るひと」を提供。11月には1年8カ月ぶりの新作音源集「縫層」をリリースした。

後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

「POWERS」を聴いて

一聴して素晴らしいし、何回聴いてもグッとくる。
むちゃくちゃ調子が悪くて、灰色の液体に塗れたような冷たい夜を、軽やかに温めるようなバンドだと思う。
「この美しい瞬間がいつまでも続きますように」。そんなわけないのに、そんなこと思うんだから、音楽ってすごい。
最高ですね、羊文学。



後藤正文(ゴトウマサフミ)
1976年生まれ、静岡県出身。1996年にASIAN KUNG-FUGENERATIONを結成し、2003年4月にミニアルバム「崩壊アンプリファー」でメジャーデビュー。2004年にリリースした「リライト」を機に人気バンドとしての地位を確立させる。バンド活動と並行してGotch名義でソロ活動も展開。2020年12月にはおよそ4年半ぶり3作目となるソロアルバム「Lives By The Sea」を配信リリースした。またthe chef cooks me、日暮愛葉、yonige、小西真奈美らの作品にプロデューサーとして参加するなど多角的に活躍している。文章にも定評があり、これまでに著作「ゴッチ語録」「凍った脳みそ」「何度でもオールライトと歌え」などを刊行。

嶌村吉祥丸

嶌村吉祥丸

「POWERS」を聴いて

羊文学の音楽は、触れていて、とても心地が良い。
バンドの空気感、歌詞や歌声、楽器の音。
羊文学を構成しているすべてが力強く、そして優しいと感じました。

羊文学へのメッセージ

素敵な音楽をいつも楽しみにしています。
羊文学が、もっと自由で優しく、
そして、誰かの人生に寄り添う存在でありますように。

嶌村吉祥丸(シマムラキッショウマル)
東京都出身。ファッション誌や広告など幅広いジャンルで活躍するほか、ギャラリーのキュレーターも務める。主な個展に「Unusual Usual」(2014年 / ポートランド)、「Inside Out」 (2016年 / ワルシャワ)、「photosynthesis」(2020年 / 東京)などがある。

遠山大輔(グランジ)

遠山大輔(グランジ)

「POWERS」を聴いて

まずなんと言っても「POWERS」ってタイトルがとても好きです! 9曲目に「powers」って曲があってこれも大好きだけどもアルバムタイトルは大文字の「POWERS」!なんとも力溢れ自分たちの音楽がみなぎっている証だと勝手に思ってます!
ロックスター然として振る舞いながらも、それでもあいまいで良いよと優しく伝えてくれるこのアルバムを好きにならない理由がないです!

羊文学へのメッセージ

この間聞いてびっくり、数年前、ラジオ「SCHOOL OF LOCK!」を介してステージと客席の距離で僕は3人と出会っていたらしい。それが2020年12月、まさにワン・ツー・スリーで蝶になって目の前に現れるなんて! 不思議な気持ちとうれしい気持ちのハイブリッド!いつか「SCHOOL OF LOCK!」にゲストで行って僕の事をウソで良いんで大袈裟に褒めてください。

遠山大輔(トオヤマダイスケ)
1979年5月10日、北海道札幌市出身。お笑いトリオ・グランジのボケ担当。両親の影響で小さな頃から音楽に触れて育ち、現在も国内外問わずロックを中心にさまざまなジャンルの音楽に精通している。TOKYO FM / JFN38局「SCHOOL OF LOCK!」にて10年にわたって“とーやま校長”としてパーソナリティを担当。2019年7月よりTOKYO MX1「69号室の住人」のメインMC、2020年10月よりTOKYO FM「MINTIA Refresh Music」のメインパーソナリティを務めている。

奈良美智

奈良美智

撮影:リョウイチ・カワジリ

「POWERS」を聴いて

深夜、ふと晴れた都会の夜空に張り付いている星々にドキッとすることがある。天の川も見えないような街の夜空で強く輝く星座は、自分が持っている純粋な宇宙への想いに気付かせてくれる。羊文学の音楽は、そんな風に心の中で瞬いている。

羊文学へのメッセージ

しっかりとした指針が感じられる音楽だと思いました。これからも期待しながら楽しませてください。

奈良美智(ナラヨシトモ)
1959年生まれ、青森県弘前市出身。日本を代表する現代作家の1人で、絵画、ドローイング作品、彫刻作品、写真作品などを制作する。1980年代後半からヨーロッパ、アメリカ、日本、そしてアジアの各地で規模に関わらずさまざまな場所での展示発表を続けている。1960年代に「FEN」(米軍極東放送網)から流れるアメリカのフォークミュージックと出会って以来、音楽は奈良の創作活動を支える存在に。8歳の頃からレコードジャケットのコレクションを始め、そのビジュアルから強く影響を受ける。1990年代からは国内外のメジャー / マイナー、ジャンルを問わずスピリットでつながるミュージシャンのアルバムジャケットのアートワークを手がけ、その作品数は30点以上におよぶ。2021年はアメリカのロサンゼルス・カウンティ美術館で大規模個展、ダラスコンテンポラリーにて新作を含む展覧会を開催予定。

蓮沼執太

蓮沼執太

「POWERS」を聴いて

ソリッドな音の塊が入ってきたと思ったら、ちゃんと自分の居るべき場所にその音楽が着地している。その理由がわからなくて、もう一度聴いてみる。それが繰り返されていくうちに、すっかり「POWERS」の世界に浸かっている。演奏も歌詞もメロディーも、音のすべてが誠実に作られていて、自然と肯定的になれる素晴らしいアルバムだな、と感じました。新しい未来がやってきそうですね。

羊文学へのメッセージ

「POWERS」リリースおめでとうございます。バンドって良いなー、そして羊文学って良いバンドだなー!って思えるアルバムを作ってくれて、どうもありがとう。「POWERS」がどんどんと世界を切り開いて、たくさんの人々に届きますように。今度ライブ伺いますね。

蓮沼執太(ハスヌマシュウタ)
1983年9月11日生まれ、東京都出身の音楽家、アーティスト。2006年10月にアメリカのインディーズレーベルから発表したアルバム「ShutaHasunuma」でデビュー。2010年に総勢16名からなる現代版フィルハーモニックポップオーケストラ「蓮沼執太フィル」を結成し、2014年1月に1stアルバム「時が奏でる」をリリースする。2016年2月には蓮沼がシンガーソングライターとして制作したソロアルバム「メロディーズ」を発表。11月に公募から選抜した新メンバー10名を蓮沼フィルに追加した26名の新たなクリエーション「蓮沼執太フルフィル」を始動させる。2020年5月には蓮沼フィルが完全リモートで制作した楽曲「Imr」を配信リリース。8月に蓮沼執太フルフィルとしての1stアルバム「フルフォニー」を配信し、10月に同作のCDとアナログで発売した。12月には蓮沼執太フィルにゲストボーカルとして塩塚モエカ(羊文学)を迎えた新曲「HOLIDAY feat. 塩塚モエカ」を配信リリース。

前田エマ

前田エマ

「POWERS」を聴いて

「祈り」と「怒り」は、とても近いところにあって、
もしかしたら本当は同じものなのかもしれない。
そんな切ないうれしさが溢れた切実な音楽でした。

羊文学へのメッセージ

パワーズなんて明るい元気なタイトルにびっくりしたけど、なるほど、そうだよねって、安心しました。
パワー、もらいました!! ありがとう!

前田エマ(マエダエマ)
1992年生まれ、神奈川県出身。東京造形大学在学中からモデル、エッセイ、写真、ペインティングなど幅広い分野での活動が注目を集める。現在は雑誌、Web媒体でアートやファッションなどさまざまなジャンルをテーマにした連載を担当している。YouTubeではゲストを招いてトークをする連載「エマ散歩~話してちょうだい~」を配信中。またWebマガジン「SPINNER」では編集長を務めている。

莉子

莉子

「POWERS」を聴いて

羊文学さんにしか出せない不思議な淡い空気感に一瞬で包み込まれました。
力強い楽曲の中にも優しい気持ちにさせてくれる歌詞が深く染み、
「POWERS」と過ごすこれからの季節が楽しみになりました。

羊文学へのメッセージ

羊文学さん、アルバムリリースおめでとうございます!
私の好きな「1999」や、「DISTORTION GIRL」のエンディング曲の「Girls」も収録されていて、今年の夏の思い出が一瞬で蘇りとてもうれしい気持ちになりました。
羊文学さんの音楽と共に私もがんばりたいと思います!

莉子(リコ)
2002年12月4日生まれ、神奈川県出身の雑誌「Popteen」専属モデル。 女優としても活躍しており、羊文学が主題歌を務めたYouTubeドラマ「DISTORITON GIRL」では、主人公のフツ子を演じた。またSNSのフォロワー数は240万人を超えており、「JC・JK流行語大賞2020年上半期」ではヒト部門の2位に選出された。