春ねむり「INSAINT」ロングインタビュー|“ー般的で健常な男性”中心の社会を拒絶する「マッチョではないハードコア」 (2/2)

抑圧されている怒りがあるときに、いかに人を殺さないで破壊することができるか

──「マッチョじゃないハードコア」をある種、体現しているのが「わたしは拒絶する」なんじゃないかと思いました。ボーカルをか細い感じでずっと進めて途中からドーンとシャウトする、そのダイナミクスが印象的でした。

この曲は四角くて広い空間にポツンって自分がいるみたいなイメージで作った曲なので、必然的にそうなったんですよね。昔、大好きだったキウイロールみたいな曲を作りたいと思って作った曲です。そのちょっと前に友達としゃべってたんです。その友達も私も「BLEACH」っていうマンガがめっちゃ好きなんですけど、井上織姫っていう登場人物が、いかにも「少年ジャンプ」のヒロインらしいヒロインなんですよ。髪が長くて、胸が大きくて、スタイルがよくて、おおらかで、明るくて、健気で、みたいな。彼女が術を召喚するときの呪文が「私は拒絶する」なんですけど、その友達が「少年マンガの中で女のキャラクターに押しつけられてる女性らしさをすべて詰め込んだみたいな女の子が、『私は拒絶する』って最強の手札を切るの、最高じゃないですか?」って言って、「確かに。曲書くわ」ってなったんです(笑)。今回は意味の書き直しという作業を意識的にやってるんですけど、「わたしは拒絶する」っていう曲をこういうジャパニーズハードコアみたいなサウンドで作ることには「意味しかないだろ!」って(笑)。だからボーカルは、サビは気高く、サビ以外は孤独で、たった1人で立ってる感を出したかったんです。

春ねむり

──今おっしゃったお友達って、ライターでアナーカフェミニストの高島鈴さんですよね。

そうです。今回は高島さんと話してたことをめっちゃ入れてます。

──特に頭の3曲はかなり高島さんインスパイアなのでは?

あ、でも「ディストラクション・シスターズ」は話す前に作ったんですよ。だから逆に「かぶってる!」と思いました。高島さんの本(「布団の中から蜂起せよ アナーカ・フェミニズムのための断章」)の出版記念イベントみたいなので山内尚さんと鼎談したときに、その本に同じようなテーマで書いた章があって、「私最近こういうテーマで曲作ったから、めっちゃ、めっちゃ……わかるとか言いたくないけどわかる!」みたいな話をして(笑)。同時代性を感じました。

──話し合わなくても通じているのは素敵ですね。世代もほぼ同じで、同志みたいな感覚があるのかな、とちょっと思ったりもします。

同志……う~ん、どうかな……ん~……生きててほしい(笑)。

──大事な人ってことですね。

めっちゃ頻繁に話してるわけではないから、高島さんがどう思ってるかはわかりませんけど、自分は大好きだし、近しいものを感じることもたくさんあります。必要なときがあったら手をつなぎに行くし、それはお互いにそうだろうと思うんです。でも世間一般がイメージする友情とはちょっと違って、たぶん全然知らない人が相手でも、手をつなぐべきタイミングがあって、その余裕があればそうしたい。そう思ってるところが同じかなって。でも、意外とこの世の人ってそうは思ってないんですよね。この関係性を名付けるのであれば「シスターフッド」ということになるのかもしれないな、っていう。

──セルフライナーノーツに「『シスター』という言葉によって、それが自分の居場所ではないと感じる者も居るだろうということもいつも思う」と書いていましたね。

どうしても女性ジェンダー同士の結び付きを想起させてしまう単語なので、そこがムズいなっていう。いろんなジェンダーアイデンティティがあるから、例えばノンバイナリーの人は違和感あるだろうな、とか。それはいい単語をまだ発明できてないということでもあるんですけど、そういう葛藤はありながらも、16、17歳の自分に呼びかけるとしたら「シスター」しかなかっただろうな、とはやっぱり思うんですよね。「ディストラクション・ベイビーズ」という映画にインスパイアされた曲なので、「ベイビー」にすることもできたんですけど、ここは「シスター」しかなかった感じです。

──政治的なメッセージを忌避しがちな日本の音楽界には珍しく、明快で力強いフェミニスト宣言なんじゃないかな、とも思いました。

そうなんですかね? 私にとって普通のことすぎてわからない(笑)。「あらゆる差別に反対する意思ありますよね?」「はい」みたいなのと同じだから。そこで「はい」って言えなかったら逆にヤバいと思うんですよ。でも確かに、こういう曲が少なすぎるとは思います。物事を抽象化して話すのって自分はわりと得意だけど、みんな意外と得意じゃないみたいなので(笑)。異性愛規範のラブソングが多すぎて、こういう曲が出てこれないのかな。自分がルーツに還った音楽をやろうと考えたときに、16、17歳の自分が聴いて何か感じ取ってくれるようなものに絶対しなくちゃいけないなとは思ってたので、それを基準に曲を書いてて……それは前作も同じですけど。抑圧されている怒りみたいなものがあるときに、いかに人を殺さないで破壊することができるかっていうことが、当時の自分が大人に言ってほしかったことかなと思うんです。「別に『死ね』って思っててもいいよ。思っててもいいけど、実際に殺さないために必要なのは、自分にそう思わせていることを1つずつ紐解いて、それを解消していくことだよね。それを自分のせいにされることが多いけど、自分のせいだけじゃないんだよ」って。

──これが過激に聞こえてしまうとしたら、それは受け手側の偏りじゃないかな、と僕も思います。素直に聴けば受け入れられるよね、と。

“ー般的で健常な男性”を中心に作られている社会って、そこから取りこぼされてしまってる男性にとってもしんどいはずだから、聴けば「そうだよね」って思ってくれるだろうし。そう思ってほしくて書いてるんですけど、もし思えないとしたら、その原因がたぶんどこかにあるんですよね。それはその人自身の中にもあるだろうし、社会にもあるものだろうし。

地獄の釜が炎で沸き立ってるみたいなグラグラ感が欲しいんですよ!

──「16、17歳の自分に聴かせる」というテーマはずっとあるものだと思うんですが、今回とてもわかりやすく前面に出てきている気がしますね。「サンクチュアリを飛び出して」が収録されてるからなのかな。

これは書いたとき「うわ、いい曲書いちゃったな」と思いました。前作の「生きる」もそうでしたけど、普通にいい曲書くのって恥ずいですね(笑)。

──こういうテーマの曲がこの流れで出てくることに、僕はすごく意味があると思いました。

そうですよね。今回はテーマ的にもサウンド的にも、これが一番とっつきやすい曲だろうと思います。自分で聴いててふとした瞬間にポロポロ泣いちゃうのもこの曲なんで。自分がリアルに感じてた抑圧、心が一番柔らかいときに感じてたつらさみたいなことが表れてるから、自分がそうなるのは当然なんですけど、仲のいい大学の先輩に送ったら「春ねむりの原風景を見たって感じですね」って言われて、「ですよね~」って(笑)。書き終わったあとに「この子から春ねむりが生まれてくるのヤバくないか?」ってちょっと思いました。

──ヤバいし、すごくわかります。強烈な怒りは「さよなら、ユースフォビア」や「アトム・ハート・マザー」の頃からずっと感じてきましたが、初期は何に対して怒っているのかが今ひとつ自分にはわからない部分がありました。それがだんだんとクリアに見えてきたというか、見せてくれるようになったと思います。前作でそれが全面展開して、今回も頭3曲でフェミニズム的なメッセージを連打してから個人のバックグラウンドみたいなところに立ち戻っていくのは、ものすごく効果的だなって。

確かに。全然何も考えないで、普通にサウンドで並べただけなんですけどね。「サンクチュアリを飛び出して」は一番リードっぽい曲だとも思うんですけど、「このアルバムでこれリードにしたらあんまり意味ないよね」っていう話もマネージャーとしてて。「必要な曲だし、こう作るべき曲だからこれぐらいキャッチーでいいけど、キャッチーだからってリードにするべきじゃないよね」っていう。いや、資本主義的にはリードにするべきなのかもしれないけど……。

春ねむり

──(笑)。あとこの曲でどうしても印象的なのは、2011年に亡くなった不可思議/wonderboyへのオマージュが「生きる」に続いてガッツリ出てくることです。

書き直しですね、これも。悩んだんですけど、入れるとしたらこれしかないと思ったし、「待ってた」(不可思議/wonderboy「Pellicule」のリリック)ということが永遠に過去になっちゃった人だから、その切なさにポエトリーラップが甘えて感傷を増幅するのはよくないんじゃないか、と思って(笑)。「いや、“待ってる”だろ。音楽は残ってるんだから、それを言うなら“いつまでも待ってる”だろ!」みたいな。リリックを書くというよりはポエトリーを書くように音楽をやってる人は、数は多くないけどいるにはいるから、書き直していきたい気持ちはめっちゃあります。過去形にさせたくないんですよね。

──この引用というかオマージュは、すごく素敵だと思いましたね、僕は。

ありがとうございます。文脈や引用は今作も多いですね。「ディストラクション・シスターズ」は「ディストラクション・ベイビーズ」だし、「わたしは拒絶する」は「BLEACH」の井上織姫さんのセリフで、「生存は抵抗」は高島さんのスローガンだし。あ、でも「インフェルノ」には特にないかな。あれ、マジで謎曲なんですよね(笑)。

──謎曲? いい曲だと思いましたけど。

私もめっちゃ好きなんですけど、暗すぎる(笑)。デモができた段階でドラムの尾日向さんはこの曲が一番好きって言ってくれたんですけど、尾日向さんにはいろんなことを話しすぎてるから。たぶん自分の中の一番暗い部分を使ってくれてると思うんですよ、私の芸術のために。

──ねむりさん独特のメロディが進化した感じがあります。

デモの段階ではクワイアが入ってなかったんですよ。プリプロしたあとに「黒ミサみたいな合唱が必要だな」と思って。やっぱり一番儀式的な曲っていうか、葬式っぽいので。「インフェルノ」って曲をほかに誰がやっているか調べたらJ-ROCKな曲が多かったので、もっとガチの地獄がやりたいと思って、「地獄の釜が炎で沸き立ってるみたいなグラグラ感が欲しいんですよ!」っていうわけのわからないリクエストをしたんです。そのせいで、尾日向さんはバスドラムを倒してティンパニみたいに叩く羽目になりました(笑)。

結局それ、サッカー部がお前にやってきたことと一緒だぞ

──「サンクチュアリを飛び出して」ではキリスト教というバックグラウンドに対してプロテストを仕掛けている面もあるけど、EP全体としては教会文化の色合いが強い印象を受けました。

そうですね。EPのタイトルを付けるときに、「宗教もまた権力だけど、信仰そのものが本当に純粋なら、権力構造に回収されない限りただ信仰として認められるべきだな」みたいなことを思ってて。「聖性って、特に現状の社会においては、規範や権力から逸脱したところに宿るというか、そこにしか宿らないんじゃないか」っていう疑問というか確信があるので、その意味を込めて「Insane(狂っている)」と「Saint(聖人)」を組み合わせて「INSAINT」と名付けました。最初は人名っぽく「St. Insane」にしてたんですけど、マネージャーに「Metallica(のアルバム「St. Anger」)じゃん」って言われて。私はリーガルリリーの曲名(「セイントアンガー」)だと思ってたんですけど(笑)。「インフェルノ」まで作ったところで、マネージャーに「これで終わりだとちょっときれいすぎない? もう1曲バカみたいな曲が欲しい」って言われて「確かに!」と思って作ったのが、ラストの「No Pain, No Gain is Shit」です。「春と修羅」でも「1曲目にバカみたいに速い曲を入れよう」って「MAKE MORE NOISE OF YOU」を作りましたけど、それ以来ですね。

──確かに速いですね。

別のデモ曲に「No Pain, No Gainなんてクソだ」っていうフレーズがあって、「ここにはめるとしたらあれじゃない?」と思い出したんです。「結局そういうマッチョなとこがイヤなの。すべてにおいて、本当に」みたいな(笑)。本当に、本当によくないと思うんですよ。ハードコアに限らず、バンドマンが年下の子たちに「俺たちも通ってきた道だから」みたいに言うのが。「やらなくていいならやらなくていいんじゃない? そうして自分の負荷を解消したいだけじゃない? しかもそれって結局、構造を温存してることにしかならなくない? それ言ってるの、その子じゃなくて自分のためなんじゃない?」ってめっちゃ思います。マッチョイズムの裏返しで、負け犬仕草で自分のプライドを保っている人も多いんですよ。「サッカー部には入れなかったけど、俺たちにはロックがある」みたいな。「そのロックで男以外排除してどうすんの? 結局それ、サッカー部がお前にやってきたことと一緒だぞ」って思います。ほんとキモい。

春ねむり

──多くの人は、先輩に押しつけられた理不尽を、自分が上の立場になったとき後輩に押しつけてしまいますよね。

そういうのを見てきたから「シスター」という言葉の遣い方に敏感になるんですよね。バイナリーな文化におけるマジョリティ以外を排除してる可能性に、どうしても思いをいたしてしまうというか。差別や抑圧や搾取の構造は再生産してもしょうがない、打破しないと。やっぱり構造の問題だな……って思っちゃいますね。私自身はどこの界隈にも属せずやってきたから、先輩らしい先輩もいないし、しごかれた経験もあんまりない。だからこういうことを言えるんだろうし、そのことに気付ける教育を受ける特権を持っていた、という自負もあります。怒り自体はあるけど、それを個人のせいにしないのは、優しさじゃなくて教育の賜物だから。大学に行けたこととか、そこで出会った哲学とか友人とか芸術とか、すべてのもののおかげです。だから心身に無理のないときはその特権をなるべくいいほうに使いたいと思っていますね。

──ノブレス・オブリージュ(高い社会的地位の保持には義務が伴う)的な考え方ですね。

社会的地位の高低がそもそもなくなってほしいですけどね。全員がキレちゃう前になんとかしないと本当にヤバいと思います。みんな限界を迎えてるなって。「パンクはあなたにとってどういうものですか?」ってたまに聞かれるんですけど、一番弱い立場に押しやられてる人に一番目が向いてるってことかなと思うんですね。それが結果的に反権力とか反多数決につながってるだけで、反権力そのものがパンクってわけではない。でも、パンクとかハードコアとかロックをやる人ってシスジェンダーの男性が圧倒的に多いから、「え、全部説明しないとダメ?」みたいになることも多くて。

「死にたい」「消えたい」って思ってる人に、死ぬ前に1回聴いてもらえたらうれしい

──ねむりさんは現状の世界に対して怒りと悲しみしかないと思いますが、ねむりさんにしか見えない世界、できない仕事があるとも思います。

自分の考えることって、自分にとっては普通じゃないですか。「誰か代わりに春ねむりやってくれないかな」とまでは思わないけど(笑)、「同じようなことをやってる人がめちゃくちゃ増えてくれたらいいのにな」とは思います。そうなればたぶん結果的にみんなも生きるのが楽になると思うんですけどね。

──何十年スパンで考えたら増えていくと思いますけどね。

いくと思います。今はめっちゃ過渡期だと思うんで。

──だから、とにかく今は死なないことが大事かなと。「生存は抵抗」じゃないですけど。

本当にそう思う。人は死んでいくから、マジで。今回は次のアルバムを作る前に一度、日記に戻りたかったというか、まず自分にとって今どういうものが必要かってところに、改めてちゃんと立ち返りたいと思ったんですね。だから結果的に今回は一人称が全部「わたし」になっちゃったんですけど、「春ねむりらしい春ねむり」をあんまり考えなくてもいいんじゃないかって、「カッコつけなくても春ねむりでいられるのでは? 生身の自分ですでに春ねむりなのでは?」みたいなことも思いました。カッコつけなくなって生身の自分に回帰すると、必然的にフェミニズムやアクティビズムも入ってくるし、「国家死ね」って思いも入ってくる。みんなが「今、あの人はどんな気持ちなのかな」みたいな恋愛ソングを書いてるのとたぶん同じテンションで、私はこれを書いてるんですよ。この世で普通に生きてて「資本主義死ね」「家父長制死ね」ってならない気持ちが、もうわからないよ、ボクには……って思ってます(笑)。

──残念ながらそろそろお時間なのですが、せっかく集めたバンドですし、ライブでも観てみたいですね。

7月のライブでEPの曲を2曲、本編の最後でやったんですけど、それがすごく楽しかったので、また機会があるといいなと思ってます。毎回は難しいと思うけど。

──あ、LIQUIDROOMのツアーファイナルのとき?

そうですそうです。アンコールなしで、「春火燎原」のセットが終わって最後に2曲「INSAINT」の曲をやったんです。一度幕を閉じて、その間にセッティングしてもらって、ジャカジャーンって「わたしは拒絶する」のリフが始まって幕が開くっていう演出をどうしてもやりたくて(笑)。楽しかったな。10月からまた欧州ツアーで、年内は日本でライブできそうにないんですけど、機会があればぜひやりたいです。「INSAINT」の反応にもよると思うので、いっぱい聴いて、頼むから感想をめちゃくちゃ書いてくれ(笑)。ブログとかに書いてほしい。みんなが書いたクソ長感想文を読むの大好きなんですよ。

──それは強く訴えておきましょう。最後に何かありましたら。

そうだな……なんでわざわざこんなシンプルなことをこんな時間かけて複雑に展開してるのか、そこを楽しんでもらいたいですね。あと「死にたい」「消えたい」って思ってる人のほうが必要な音楽だと思うので、死ぬ前に1回聴いてもらえたらうれしいです。死ぬことを止めることはできないけど、やっぱり消えてほしくないから。あなたが「消えたい」と思うのは、あなたにそう思わせてる原因が社会にあるんじゃないかっていうことを、これからも強く訴えていきたいし、この作品でも訴えています。

春ねむり

公演情報

HARU NEMURI EUROPEAN TOUR 2023

  • 2023年10月7日(土)アイルランド ダブリン The Workman's Club
  • 2023年10月9日(月・祝)イングランド マンチェスター The Peer Hat
  • 2023年10月10日(火)イングランド サウサンプトン Heartbreakers
  • 2023年10月11日(水)イギリス ロンドン Studio 9294
  • 2023年10月13日(金)スペイン バルセロナ AMFest Encobert(Sala Salamandra)
  • 2023年10月16日(月)フランス パリ Les Etoiles
  • 2023年10月17日(火)ベルギー ブリュッセル Botanique(Rotonde)
  • 2023年10月19日(木)オランダ ロッテルダム Left of the Dial Fest day1
  • 2023年10月20日(金)オランダ ロッテルダム Left of the Dial Fest day2
  • 2023年10月23日(月)ドイツ ベルリン Badehaus

プロフィール

春ねむり(ハルネムリ)

横浜出身のシンガーソングライター/ポエトリーラッパー/プロデューサー。自身で全楽曲の作詞・作曲・編曲を担当する。2018年4月に初のフルアルバム「春と修羅」をリリースした。2019年にはヨーロッパを代表する20万人級の巨大フェス「Primavera Sound」に出演。さらに6カ国15公演のヨーロッパツアーを実施した。2022年3月には、新型コロナウイルス感染拡大の影響により延期になっていた初の北米ツアーを開催し、すべての公演がフルキャパシティにも関わらずソールドアウトとなる盛況ぶりに。同年4月に発表された2ndフルアルバム「春火燎原」は、アメリカで強い影響力を持つ音楽メディア・Pitchforkで8.0点という高得点を獲得した。2023年9月にEP「INSAINT」をリリース。10月に4年ぶりのヨーロッパツアーを敢行する。