HANAインタビュー|咲き誇る7人の個性、そのルーツ (3/4)

CHIKA、MOMOKA、NAOKOインタビュー

アーティストを目指したきっかけ

──まずはアーティストを目指したきっかけを、それぞれ教えてください。

CHIKA 5歳のときから、自分では好きなのかどうかもわからないままに(笑)、ダンススクールに通っていました。なんとなくの気分で「辞めたい」と言ったときは絶対に辞めさせてもらえず、ここまで続けてきた感じです。でも今思うと、私が何をしたら一番うれしいか、ママが一番わかっていたんだなと思います。

NAOKO 私がアーティストを目指したきっかけは小学校に入学してすぐ、お母さんと観に行った、あるアーティストさんのライブ。ライブの中で面白いダンスを披露するパートがあったんですが、会場にいる皆さんが笑顔だったんです。私はタイから日本に来たばかりで、まだ言葉もあまり理解できてなかったけど、「ダンスって人を笑顔にできるんだ」と驚いて。お母さんにお願いして、小学2年生の頃にダンスを始めました。最初はしょっちゅうクラスで最下位になるくらい下手だったけど、同じスクールの子たちが「ナオちゃんはダンスをすごく楽しんでるよね」と言ってくれ、「みんなをハッピーにできるダンサーになりたい」と思うようになって。私の通っているスクールはAAAさんが先輩としていらっしゃったので、自然と「いつか自分も踊りながら歌うんだろうな」と思うようになりました。

MOMOKA 私のきっかけは中学3年生のときなので、2人よりは遅いですね。友達に連れて行ってもらった、あるアーティストさんのライブでした。そのときに「音楽ってすごい。自分もこういうキラキラした舞台に立ちたい」と感じたんです。その頃の私は受験勉強をがんばっていて、ストレスを抱えていたから、より心に刺さったのかもしれないですね。

MOMOKA

MOMOKA

──特に憧れているアーティストや、自分のルーツになっているミュージシャンはいますか?

CHIKA サカナクションさんです。特に「アイデンティティ」という曲が大好きで、聴くと涙が流れます。「自分らしさってなんだろう」「他人と比べてばかりの自分が嫌だ」「今まで生きてきた自分を見直したら、それが自分らしさだった」という思いが詰まっていて、「こんなにすごい方でも、こういう歌詞を書くんだ」と衝撃を受けました。

NAOKO いろんなジャンルのアーティストを聴くので、どうしても絞れないんですが……。やっぱりR&Bは歌っていてすごく楽しいし、聴いていても落ち着くし、自分で作るうえでも一番好きなジャンルです。

MOMOKA いろんなジャンルを聴いてきたけど、一番心に響いて、今の自分を作ってくれたのはJ-HIP HOPですね。ちゃんみなさんやAwichさんは、日本の女性を背負っているというか、たくさんのものと戦ってきたお二人。言葉の重さや、その言葉を発する責任感を感じて、憧れています。

パズルみたいにハマった7人

──皆さんの守備範囲がバラけていてとても興味深いです。「No No Girls」では皆さんが壁を乗り越えていく姿、どんどん成長していく姿に感銘を受けたのですが、その精神性はどう作り上げられたものなのかな、と。幼少期はどんな子供でしたか?

MOMOKA 私は本当にやんちゃで……保育園のときは年長のお姉さんやお兄さんを自分から遊びに誘ってボールを投げたり、小学生になったら先生に怒られたりしていました……。

CHIKANAOKO そうなんだ(笑)。

MOMOKA その感じが、最近までダラダラと続いていたような気がします。自分が気に入らないとパッと出て行ってしまったり。そういう部分が「No No Girls」を通して変わった感覚がありますね。今までは悪い意味で適当な人間だったので、このオーディションで「ストイックに」とめちゃくちゃ言われたことで、ストイックな人間に変化できたと思います。

CHIKA 私は子供の頃、すごく目立ちたがり屋でした。保育園の「はらぺこあおむし」の劇で、最初からずっとステージに立てる「リンゴ1個」の役に迷わず立候補したり。その頃から1人でステージに立ちたかったんでしょうね。そのあとも、話すのは少し苦手だけど応援団長をやったり。やるとなったら目立ちたいがゆえにチャレンジしていましたね。

──「No No Girls」でのCHIKAさんは、自分に自信を持つことが大きな課題になっていたように見えましたが、昔は違ったんでしょうか?

CHIKA 歌やダンスを長年続けてきたからこそ、いろんなことを言われてきて、経験の長さゆえのプレッシャーも感じて。高校を卒業してからどんどん気持ちが落ちてしまって、19歳で「No No Girls」に出会った頃が、一番自信を失って落ち込んでいましたね。

CHIKA

CHIKA

NAOKO 小さい頃から、音楽がすごく身近な存在でした。生活の中で音楽が当たり前に流れている環境で育って、人々はずっと体を揺らしていて。それに影響されて、歌ったり踊ったりすることが当たり前になった気がします。CHIKAちゃんとは逆で、小学生のときはあまり目立ちたくない子で。でも音楽会では誰よりも大きい声で歌ったり、ダンスの授業ではしれっと一歩前に出て“踊れる”アピールをしたり(笑)。最近気付いたんですが、私は昔から、音を聴くことが好きだったなって。絶対音感があるわけじゃないんですが、風の音や滝の音など自然の音も大好きで、音を探すのが好きな子供でした。だからポップダンスが好きなのかもしれない。

CHIKA ああー、なるほどね。

NAOKO ポップダンスは音が見えるからかな。自然と音を取りたくなっちゃう。

MOMOKA すごく深いお話だなあ……。私の発言、大丈夫ですかね? 記事に使えるかな?(笑)

CHIKANAOKO あははは(笑)。

──HANAが結成されてまだ間もないですが、メンバー7人が集まるとどんな空気が流れていますか?

NAOKO なんて言うんだろう……パズルみたいな感じがします。集まったら「カチッ」とはまる感じ。

CHIKA うんうん、わかる。

MOMOKA 全員でダンススタジオにいると「踊らなきゃ!」と思ったり、すごく仕事モード。でも、プライベートで遊びに行くときは友達で。切り替えが自然にできるんだよね。