この4人で無敵なバンドになれる

長谷川　進太郎が加入したのが7月で、すぐ夏フェスシーズンに突入したもんね。

柳沢　いやー怖かったですよ。SE鳴る前とか緊張しすぎて……。特に「JOIN ALIVE 2015」は夏フェスで最初だったんだけど、自分が何弾いてるのかも正直よくわかんないぐらいで。外だと音の聴こえ方も全然違うし……。

牧　「JOIN」はまだちょっと硬かったよね。そこでまた課題が見つかって。その次なんだっけ？

柳沢　その次「ロッキン」（「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015」）ですね。うわ、その次「ロッキン」だったんすね（笑）。その流れ思い出すだけでも緊張する……。

長谷川　でも俺はステージングもプレイもどんどんよくなっていってるなって思ったよ。夏フェスで鍛えられた感っていうのが。進太郎から見たお客さんってどんな感じだったの？

柳沢　けっこうびっくりしたのが、それこそ「JOIN ALIVE」の出番終わってステージからはけるときに「しんちゃーん！」って言ってくれる子がめちゃくちゃいっぱいいて。それにはなんかもう「すいません！」って感じで（笑）、うれしかったですね。

長谷川　下北沢SHELTERでのお披露目ライブでお客さんとの距離が一気に縮まったし、ほぐれたというか。

牧　そうだよね。僕らのライブに来てくれる子たちって新しい僕らをすごいしっかり観てくれて、楽しんでくれてるよね。でもやっぱり怜也のこともあって、新たな僕らを観てない子もきっといるわけで。だからこれからそういう子たちに対して、音楽でしっかり「大丈夫だから」っていうところを見せていきたい。当然僕らのスタイルでやっていくけど、その人たちのためにしっかり曲を作っていってるつもりなので。

柳沢　俺が加入してからバンドの雰囲気はどうでしょうか？ 何か変わったとか。

牧　人柄も明るいし、もちろん楽しい。あとやっぱり僕は曲を作る上で、だいぶ自分の思ってるようにできるようになったなっていうのが一番でかいね。

柳沢　確かにスタジオ入っててもそうっすよね。その場での閃きが爆発して、どんどん曲ができていく感じとか。やってて楽しいっすね、俺も。

セイヤ　そうやね。1つのフレーズから1曲生まれていくもんね。今すごくいい曲がたくさんできてるから、やっぱりまずはツアーで日本全国を回って皆さんに届けたいね。ライブしたいっすね。

柳沢　ツアー楽しみですね。自分が憧れてた会場もあるので。前の音楽ナタリーのインタビューで「ロックンロールだけに固執しない」っていうようなことを僕が加入する前の4人は言っていて（参照：go!go!vanillas「Magic Number」インタビュー）。今曲を一緒に作っててもそういう感じがすごいしてる。もちろん僕もルーツとしてロックンロールが大好きだけど、この4人ならそれだけにとらわれずにどんどん広い目線でできると思うので、それを出していきたいですね。

牧　うん。やっぱこんなに早くにこれだけシンクロできるっていうのはけっこう奇跡じゃないかと思ってる。進太郎はもともとボーカリストっていうところがあるから、僕のイメージするものをしっかりギターで具現化してくれるというか。そこをロスなくできるようになったので、本当の意味でのやりたい音楽っていうのが今すごい見えてきてる。それがずっとできれば僕はこの4人で無敵なバンドになれると思ってるから、この状態をしっかり保ちつつ、楽しくやっていきたいなって。