音楽ナタリー PowerPush - GLAY

「MUSIC LIFE」特集

JIRO×ピエール中野(凛として時雨)対談

フェスに出るとなると考え過ぎちゃうと思う

ピエール GLAYは今後、対バンとかやらないんですか? 昔やりましたよね、LUNA SEAと東京ドームで。ああいうのをもっとやってほしいと思うんですが。

JIRO やりたいねえ。

左からピエール中野、JIRO。

ピエール あとフェスにも出てほしいんですよね。

JIRO フェスねえ(笑)。そうだね、今だったらフェスに出るよりも対バン形式のほうが面白いかもしれないな。

ピエール じゃあ、ぜひまたLUNA SEAと対バンやってください! 僕、前回観に行けなかったんで(笑)。

JIRO あのとき、すごい二日酔いだったなあ。前の日にかなり飲んじゃって。

ピエール え、ライブの前の日に飲んだんですか! LUNA SEAとの打ち上げで次の日が二日酔いじゃなくて?(笑) すごい状態ですね、それ。

JIRO ふざけてるよね、東京ドームでライブするっていうのに(笑)。東京ドームの楽屋で布団敷いて、ずっと寝てた記憶があるもん。

ピエール なおさら観たかったですよ、そのライブ(笑)。でも本当に、GLAY発信だからこそ観れる組み合わせのライブっていうのを観てみたいです。もちろんワンマンも素晴らしいですけど。

JIRO なるほど……考えてみたこともなかった。確かにファンの人も喜ぶだろうしね。

ピエール 逆にフェスはなんで出たくないんですか?

JIRO フェスはねえ……今GLAYが出るとなると、出る意味を考え過ぎちゃうと思うんだよね。で、考えれば考えるほど「オレらはフェスに出るの、違うな」って。あとは呼ばれないっていうのもあるんだけど(笑)、だったらEXPOやるかっていうね(笑)。

ピエール 呼んでいいのか躊躇しちゃうんですかね。でもフェスで観たいですけどねえ。

JIRO でもオレたちが出たらすげえ舞い上がっちゃってバックステージで飲み過ぎて、結果「えっ、GLAYってこんなんだったの!?」って言われちゃうんだよ(笑)。

ピエール いや、大丈夫です。酔ってるところも知ってますけど、逆に好感度上がりますよ!(笑)

GLAYをやめたいと思った瞬間

ピエール バンドを20年やってきて、やめたいなと思ったときはありましたか?

JIRO それはもう、ピンポイントで2000年なんだよね。1999年に「HEAVY GAUGE」ってアルバムを作って、そのツアーをアリーナだけで年間70本くらいやったんだよね(2000年4~11月に全76公演実施されたツアー「GLAY ARENA TOUR 2000 "HEAVY GAUGE"」)。大都市だと5公演、新潟とか第2都市みたいなところでもアリーナで4公演。例えば地方に前乗りしてから2公演やって、1日オフでまた2公演やって東京に戻るとなると、だいたい1週間は同じ街にいることになるんだよね。その1週間はホテルも会場も一緒なんで、「あれっ? 今どこにいるんだっけ?」みたいな感じになることも多かった。これには理由があって……その前の1998年、99年にもツアーはやってたんだけど、ライブ以外のテレビ、雑誌、ラジオみたいな仕事が急激に増えて。それこそ九州でのツアーでも移動日が1日あったら東京に戻ってテレビに出てた。それがすごいイヤで、2000年はとにかくライブをやってプロモーション活動に比重を置かないようにしようとしたら、結果1週間滞在みたいになっちゃったという(笑)。

ピエール それはそれで煮詰まりますよね。

ピエール中野

JIRO ツアーが始まってからしばらくして前半のスケジュールを見たときに、「この生活がまだまだ続くんだ……これは耐えられん」と思っちゃったくらいで。そこで初めてライブをやらされてる感がハンパなく強くなって、ある瞬間に自分の中で何かが崩れて「やめたいな」と思っちゃったんだよね。やめたいっていうか、ゲームだったらリセットしたいみたいな(笑)。

ピエール そこはどう乗り越えたんですか?

JIRO ライブ中に自分の立ち位置から動かないで、客席も観ないで自分の内にこもって演奏してたことが1回あって。その異変にTAKUROくんが気が付いて、「大丈夫? 精神的につらそうだね。JIROがここで壊れるの見たくないから、ツアー止めてもいいと思うよ」っていう手紙をくれたんだよ。それを読んですごく感動して、「ああ、イケイケムードに背中を押されて一生懸命付いていかなきゃいけないって走ってきたけど、そっか。ここでオレの個人的なワガママのせいでツアーを止めて、たくさんの人たちに迷惑をかけるよりは、自分はこのノリに無理に乗っからなくてもいいのかも」と思えて。気持ち的にちょっと休んでみよう、ライブはやるけど今置かれている現状と真っ向から向き合うのはやめて、素直に音楽を楽しんでみようと考えるようになったんだよね。

ピエール 向き合い方を変えてみたんですね。

JIRO うん。だから演奏をしっかりやろう、永井さんやバンドのメンバーとのグルーブをよくしようとシフトチェンジしてから、「お、これはこれで楽しいぞ」みたいな感じになってから乗り越えられたんだよね。本当に単純な出来事なんだけど、TAKUROくんの「ツアー止めてもいいと思うよ」っていうその一言がうれしかったなあ。

ピエール 言葉って大事ですよね、そういうときって。

JIRO うん。そこで「お前さあ、こんなに先までスケジュールが決まってるんだから、ここでこのツアーを飛ばしたらどういうことになるかわかる?」って言われてたら、カッチーンとなってやめてたと思う(笑)。

TAKUROの思いを叶えてあげたい

JIRO あとは、本体以外の活動って大事かもしれない。ピエールくんもやってると思うけど。

ピエール そうですね、いろいろやってますけど。

JIRO それこそ「GLAYではこういった楽曲は無理だろうなあ」と思ってた曲はTHE PREDATORSでやろうとか、自由に楽しめるようになったのも大きいかな。

ピエール THE PREDATORSがあるから、GLAYもキッチリやれるっていう。よいバランスで保たれてるなって思いますよ。

JIRO GLAYに関してはTAKUROの思いが強いから、ちゃんとそこを叶えてあげたいなって気持ちにもなれるしね。特に本隊以外でも活動して、それは強く感じるようになったなあ。

ピエール 僕も時雨ではTKの思いに応え続けることが自分の役割だと思ってるので。時雨も意外と解散しなさそうって言われていて、そういう関係性がちゃんとあるから続いているっていう。でもバンドはなるべく長く続けていきたいですよね。

JIRO そうだね。

ピエール そういう意味でも今回のアルバムを経て、今後どんなGLAYが見られるのかっていうのも楽しみです。ライブどうなるんだろうって。例えばアルバム完全再現じゃないけど、ゲストドラマーのドラムセットを全員分並べて、曲ごとにドラマーを変えてくっていうのはどうですか?

JIRO また達也さんとの緊張感を味わわなきゃならないのか(笑)。

左からJIRO、ピエール中野。
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TAKUROインタビュー
「MUSIC LIFE」参加ドラマーインタビュー
ニューアルバム「MUSIC LIFE」 / 2014年11月5日発売
「MUSIC LIFE」
2CD豪華盤 BALLADE BEST☆MELODIES / 3996円 / ポニーキャニオン / PCCN-00017
2CD豪華盤(G-DIRECT限定)BALLADE BEST☆MEMORIES / 3996円 / loversoul music & associates / LSCD-0018
1CD盤 / 2700円 / ポニーキャニオン / PCCN-00018
CD収録曲
  1. BLEEZE(Album Ver.)
    [作詞・作曲:TERU / ドラム:永井利光]
  2. 百花繚乱
    [作詞・作曲:TAKURO / ドラム:松下敦]
  3. Only Yesterday
    [作詞・作曲:TAKURO / ドラム:村石雅行]
  4. 疾走れ!ミライ
    [作詞・作曲:TERU / ドラム:永井利光]
  5. 祭りのあと
    [作詞・作曲:TAKURO / ドラム:永井利光]
  6. 浮気なKISS ME GIRL
    [作詞・作曲:TAKURO / ドラム:高橋まこと]
  7. 妄想コレクター
    [作詞・作曲:HISASHI / ドラム:永井利光]
  8. Hospital pm9
    [作詞・作曲:TAKURO]
  9. DARK RIVER
    [作詞・作曲:TAKURO / ドラム:村石雅行]
  10. TILL KINGDOM COME
    [作詞・作曲:TAKURO / ドラム:中村達也]
  11. MUSIC LIFE
    [作詞:TAKURO / 作曲:JIRO / ドラム:永井利光]
GLAY(グレイ)

函館出身の4人組ロックバンド。TAKURO(G)とTERU(Vo)を中心に1988年から活動を開始し、1989年にHISASHI(G)が、1992年にJIRO(B)が加入して現在の体制となった。1994年にシングル「RAIN」でメジャーデビュー。1996年にはシングル「グロリアス」「BELOVED」が立て続けにヒットし、1997年に「HOWEVER」がミリオンセールスを記録したことでトップバンドの仲間入りを果たす。1999年7月には幕張メッセ駐車場特設会場にて20万人を動員するライブ「MAKUHARI MESSE 10TH ANNIVERSARY GLAY EXPO '99 SURVIVAL」を開催。この人数は単独の有料公演としては、日本のみならず全世界での史上最多動員記録となっている。その後も数多くのヒット曲やヒットアルバムを生み出し、2010年4月には自主レーベル「loversoul music & associates」を設立。メジャーデビュー20周年を迎えた2014年9月20日には、宮城で大型ライブ「GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary」を敢行した。同年11月5日、1年10カ月ぶりとなるオリジナルアルバム「MUSIC LIFE」をリリース。

ピエール中野(ピエールナカノ)

凛として時雨のドラマー。高度なテクニックに裏打ちされたドラムプレイやステージで見せる独自のマイクパフォーマンスで多くの音楽ファンの支持を獲得している。CHAOTIC SPEED KING、玉筋クールJ太郎のメンバーとしても活躍するほか、DJやコラム連載でもその才能を発揮。2011年より自主イベント「ピエールナイト」を開催している。2011年9月にドラム教則DVD+BOOK「Chaotic Vibes Drumming 入門編」「Chaotic Vibes Drumming 実践編」をリリース。2014年6月にさまざまなアーティストとのセッションを収録したミニアルバム「Chaotic Vibes Orchestra」を発表した。