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リーガルリリー|今の気持ちに従って完成させた「ぶらんこ(Lycanthrope)」

5組のアーティストがさまざまなクリエイターとコラボしてミュージックビデオを制作する、リクルートの新企画「Follow Your Heart & Music」が展開中。音楽ナタリーでは本企画の始動を記念し、全5回にわたって特集を掲載している。

今回登場するのはリーガルリリー。彼女たちはこの企画に、少女と狼男の恋愛を歌った楽曲「ぶらんこ(Lycanthrope)」を提供し、たかはしほのか(Vo, G)が敬愛する映画監督・内藤瑛亮と共にMVを作り上げた。「ぶらんこ(Lycanthrope)」や念願のコラボについて、たかはしに話を聞いた。

取材・文 / 小林千絵 撮影 / moco.(kilioffice)
撮影協力 / les mille feuilles レミルフォイユ店

一番聴いてもらいたい曲を選曲

──今回リクルートとのコラボレーション企画の依頼が来たとき、どう思いましたか?

普段あんまりテレビを観ないんですけど、そんな私でもリクルートは知っている名前だったのでビックリしました。すごく大きな会社だなと思って。

──そんな会社とのコラボ企画に、リーガルリリーは「ぶらんこ(Lycanthrope)」を提供しました。この曲は2016年10月リリースの1stミニアルバム「the Post」に収録されている「ぶらんこ」の再レコーディングバージョンです。

はい。「ぶらんこ」は私たちの持ち曲の中で一番好きな曲なんですけど、2年前に出した曲なので下手くそで。そのよさもあるんですけど、当時から小説もさらに読んで、改めて曲の解釈をした今の私の目線で声を吹き込んだりギターを重ねたりしたいと思ったんです。

──この曲のどういうところが好きなんですか?

高校2年生のときに作った曲なんですけど、何回聞いても飽きないんですよ。何回ライブでやっても飽きなくて、自分で歌ってても毎回歌詞の解釈が毎回違うんです。そういう曲は今のところ「ぶらんこ」くらいしかない。

──「ぶらんこ(Lycanthrope)」の出来はいかがですか?

これまでの「ぶらんこ」は未完成で、今回でやっと完成させられたような気がします。

たかはしほのか(Vo, G)

少女と狼男との恋愛を描いた「ぶらんこ」

──以前、「ぶらんこ」はいしいしんじさんの小説「ぶらんこ乗り」を読んで作った曲だと話していましたよね(参照:リーガルリリー「the Radio」特集 たかはしほのか(リーガルリリー) × 牛丸ありさ(yonige)対談|リスペクトし合う2人が見つけたガールズバンドという居場所)。「ぶらんこ乗り」は女子高生の主人公が語り部となり、さまざまな物語を書くのが得意な弟とのできごとが描かれるという作品です。たかはしさんは当時、この小説からどのようなインスピレーションを受けて「ぶらんこ」を作ったのでしょうか?

子供の頃の感覚を思い出しながら、「ぶらんこ乗り」と似たような雰囲気の曲にしようと思って作りました。小説の内容とはまったく違うんですけど、同じ色って言うんですかね。で、物語を勝手に作りました。

──「ぶらんこ乗り」の作中で弟がいろんな物語を作るように、たかはしさんも物語を作る子供の気持ちを得たということ?

そんな気がします。小説の中で、男の子が書く物語が全部ひらがなだったから、歌詞も全部ひらがなにしたんです。あと難しい言葉は使わないようにした。

──この曲の中で描かれているのはどういう物語なのでしょうか?

人間と動物の恋愛です。人間同士じゃないし、子供だし、悲しくて切ない恋の話。最後、狼男だっていうことが世間にバレて、偉い人に連れて行かれて離れ離れになっちゃう話です。子供も、大人みたいにちゃんと恋もするんだけど、大人の管理下に置かれてるから思い通りにはいかないんですよね。そういう意味で子供の恋愛が一番切ないなあって思って。しかも子供の頃は不倫とか浮気とか、駆け引きとかもなくて、純粋に好きかどうかだけ。「なんとなく好き」みたいな。それが本当の恋愛なんじゃないかなって思います。作ったときはたぶんそこまで思ってなかったんですけど、今、そう思えるようになりました。

たかはしほのか(Vo, G)

内藤監督は私の心の中が読めるのかな

──リーガルリリーは今回の企画における“挑戦”として、内藤瑛亮監督とコラボしました。コラボ相手として内藤監督を選んだ理由を教えてください。

私は日本のバンドのMVなどを観ていいなと思うことがあんまりないんですよ。海外のものだとけっこうあるんですけど。でも内藤監督が手がけた、うみのての「WORDS KILL PEOPLE」は唯一、「めっちゃいい!」って思ったんです。

──どんなところがよかったんですか?

映画みたいだったんです。「たった5分で映画が観れるなんて」という気持ちになりました。初めて観たのは高校2年生の頃だから、「ぶらんこ」を作ったのと同じくらいのときかな。それからは何十回も観ています。

──じゃあ「いつか内藤監督とMVを作ってみたい」という気持ちはずっとあったんですか?

ありました。でも映画監督なので頼みづらくて。だから今回実現して本当によかったです。

──MVの制作はどう進めていったんですか?

監督の世界観に全部委ねました。

──「こういう曲です」とか「こういうイメージで」とかの説明もなく?

はい。何も説明せずに曲を渡しただけ。そしたら私のイメージしていたものとまったく一致するという奇跡が起こりました! 私の中でMVは“小学生の少年と少女がホームレス生活をする”みたいなイメージだったんです。

たかはしほのか(Vo, G)

──おお、本当にMVの通りですね。

はい。びっくりしました。内藤監督は私の心の中が読めるのかなと。今回はデジタルハリネズミで撮影されているんですが、実はそういう質感のMVも撮りたかったんですよ。だからラフをもらったとき「私の好きなものが全部入ってる!」って思いました。

──ちなみに内藤監督にはお会いしました?

はい。ライブを観に来てくれて。ホラー映画の監督っぽかったです(笑)。静かな方でした。

──そのときはどんなやりとりを?

お互い人見知りなんで、全然話せなくて。MVについては後日メールでやり取りをしました。

──あまり言葉を交わさずに作ったMVが、思ってることと一致するってすごいですね。

すごいです。気持ちがあれば、言葉はあんまり必要ないのかもしれない。