4人4色の個性が詰まった“フリースタイル”なMV
──「iD」のMVは、ほとんどフリースタイルで撮影されたそうですね。珍しい試みだと思いますが、撮影時のエピソードや印象的だったことがあれば教えてください。
yu-ki 同じ曲なのに、4人それぞれ全然違っていて、観ていてすごく面白かったです。同じグループで、同じ曲をやっているのに、キャラクターも違うし、表現の仕方もバラバラで。それが逆に、この何年間かの積み重ねが出てるなって感じられて。みんな、自分の見せたいものにだんだん近付いてきてるんだと実感しました。
mayu 個人的には、今回はあまりほかの人のことを考えずに撮影に臨めたというか。自分がどうしたいか、自分はこう見せたいっていう、自分自身の意思をちゃんと前に出すことを意識しました。それって、私にとってはすごく勇気のいることだったんです。今まで積み重ねてきたものを確信を持って表現できたことが、自分にとってすごくいい経験になったし、それを出せてよかったです。
maho mayuちゃん、狼みたいに吠えてたもんね。金髪をぶん回して(笑)。
yu-ki マジで満月も見えました(笑)。
mikina ちょうど私たち3人がモニターで撮影シーンを観てて、終わったあとに「すごくない?」って話したら、みんな同じところに注目してたんですよね。「mayuちゃん吠えてたなー」って(笑)。
maho それぞれのスタイルでやっていて、「ちゃんとやりたいことがあるんだな」ってすごく感じたんです。それは意思がないとできないことですよね。自分ももっとちゃんとやらなきゃ、もっと磨いていかなきゃって、すごく気持ちを鼓舞されました。
ミクスチャーロックにハイパーポップ、「iD」を彩る楽曲群
──ミクスチャーロックの「SHOWTIME」は、「ExWHYZ TOUR 2024 ‘HOPE’」のファイナル公演(2024年12月27日、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催)で初披露された楽曲です。ライブで積み重ねる中で、変化や進化はありましたか?
mikina 今のツアーでセトリのいい位置に置くようになってから、自分の中でも解釈が変わりましたね。最初に披露したときは年末だったから、「一発かますぞ!」みたいな気持ちが強かったです。今は気合い一発というよりもライブ感がもっと強くなっています。観ている側もグッと引き込まれるような温度を作れるようになってきたなって。自分の中でもやりやすくなったというか、時間を重ねるごとに、どんどんよくなっている曲だと思います。
──「イマジン」は、ハイパーポップっぽい質感のある曲ですが、こういうタイプの楽曲にトライしてみて、どう感じましたか?
mayu 最初はどうやって歌おう?って正直すごく悩みました。オートチューンがかかることで自分の声のニュアンスがどう変化するのか想像がつかなかったし、不安もあって。最終的にはあまり気にしすぎず、この曲で自分が思ったことをちゃんと表現しようという気持ちで臨みました。制作サイドとしても、ハイパーポップに挑戦するのは今までにない試みだったんです。わかりやすくエモい曲ではなく、もっと軽やかさとか、明るさの中にごちゃごちゃしたものも混じっている感じを表現したいという話をして。楽曲提供のKBSNKさんと打ち合わせを重ねていく中で、「それならハイパーポップが最適なんじゃないか」という結論にたどり着いたんです。最初からハイパーポップをやろうと決まってたわけじゃなくて、表現したいものがあって、その最適解としてこのジャンルに行き着いた流れでしたね。
mikina 最初のデモからはだいぶ進化しています。バックのギターを録り直したり、KBSNKさんと「ここはもっとこうしたほうがいい」と細かく試行錯誤したりした末にできあがった感じで。
mayu ExWHYZの楽曲って制作中にすごく進化していくんですよ。デモの段階から、ただの仮曲じゃないというか。
mikina 最初よりちょっとテンポも速くなったし、騒がしさというかザワザワ感みたいなものも増した気がします。
maho 私はそのプロセスが全部好きで。調子に乗った日は、デモをちょっとインスタのストーリーに上げたりして、軽く匂わせたりしてました(笑)。ホント、すごく気に入っていて。みんなで歌いつないでる感じが一番ある曲だなって思っています。
「今、書きたい」とmahoが作詞した「goodbye」
──「goodbye」はmahoさんの作詞ですね。どんなイメージやテーマをもとに書かれたんですか?
maho ちょうどこの曲を書いていた時期にツアーが始まったんですけど、いつにも増してすごく前向きな気持ちになる瞬間があって、「今、この思いを歌詞に書きたい」と思ったんです。活動を重ねて経験も増えてきたし、日常生活でも年齢を重ねた分だけ大事に思うものが増えてきて。でもそういう思いが増えるが故に見失いそうになったり、見えなくなってしまっているものもあったりするなと気付いた瞬間があったんです。ぎゅっと詰まりすぎてるものを、「ありがとう」って言って手放せるのは、今なんじゃないかなって。そういう思いを歌詞に込めました。
mikina すごくいい心境だったんだね。
maho 私、ホントに思ってることしか書けないタイプなんです。少しでも気持ちのバイブスが変わっちゃうと、「あれ? 最初は何が書きたかったんだっけ?」ってなっちゃう。ライブとか、みんなと一緒にいる時間が、一番いろんな感情が動く瞬間だから、そのときにはっと気付かせてもらったことをそのまま書きました。もう、今は書けません(笑)。
「iD」を引っさげ、ExWHYZは次なるステージへ
──8月2日にはLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で活動3周年を記念したワンマン公演があり、その先には再び全国ツアーがあります。2025年後半に向けての思いを聞かせてください。
mayu 「iD」は、今のExWHYZの雰囲気がそのまま反映されている作品で、新たな一歩というか、灯火みたいな存在だと思ってます。ExWHYZとして何かを成し遂げたいという気持ちのスタート地点。それをもっと燃やして、形にして、自分たちの手でつかみにいきたいなと強く思っています。LINE CUBE SHIBUYAの成功もその1つだけど、そこだけにとどまらず、その時々の自分たちにできることを最大限やって、次のステップ、さらにその先へと進んでいきたいです。
yu-ki このシングルは、「これが私たちなんだ」って、聴くたびに何度でも感じられるような作品になったと思っています。だからこそ、迷ったときに聴けば、やってやんなきゃ!って気持ちになる。そういう自信作ができたことが、すごくうれしいです。このシングルを引っさげてのLINE CUBE SHIBUYAでは、自分が立ちたい姿に近付きたいし、今やっているツアーでも、思い描いている未来の自分にちゃんと向かっていきたい。その先の秋のツアーで、またどんな感情になっているのか、ワクワクしながら今を進んでいきたいと思っています。
mikina ちょっと前から、自分の中で歌に対する気持ちが変化していて、積極的に向き合っていたんです。このシングルを作っているときに自分でもちょっとよくなっているかもと思える瞬間があって。そういう思いが短期間で形になっていったのもうれしかったですね。今のツアーで4人の気持ちがそろって、ライブがどんどんよくなっている感覚もあって。LINE CUBEにも、9月からのツアーにも、このいい体験を持っていけるのがすごくいいことだなと思ってます。この熱い気持ちのまま、もっと上を目指していきたいです。
maho この曲たちを、ちゃんといい形で届けたいと思っています。LINE CUBE SHIBUYAもそうだし、季節が移り変わって、いろんな経験を重ねた先にも、またこの曲を歌いたいと思える未来をちゃんと想像できているんです。だからこそツアーの1公演1公演を大切にしたいし、LINE CUBE SHIBUYAではもっといい姿を見せたい。それができたら、その先にあるやりたいことも、ちゃんと形にしていけると思う。それを実感しながら、自分たちでつかんで、楽しんでやっていけたらいいなって思います。そのために、1つひとつ、丁寧にやっていきたいし、みんなにも楽しみに待っていてもらえたらうれしいです。
公演情報
ExWHYZ TOUR 2025 'Wide Open'
- 2025年9月20日(土)沖縄県 桜坂セントラル(※FC限定)
- 2025年9月21日(日)沖縄県 桜坂セントラル
- 2025年9月27日(土)神奈川県 Yokohama Bay Hall
- 2025年10月4日(土)兵庫県 Harbor Studio
- 2025年10月5日(日)岡山県 YEBISU YA PRO
- 2025年10月10日(金)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
- 2025年10月11日(土)静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠
- 2025年10月13日(月・祝)香川県 高松MONSTER
- 2025年10月24日(金)宮城県 Rensa
- 2025年10月31日(金)福岡県 DRUM Be-1
- 2025年11月15日(土)北海道 札幌PENNY LANE24
- 2025年11月23日(日)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
- 2025年11月24日(月・祝)埼玉県 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
- 2025年11月29日(土)長野県 NAGANO CLUB JUNK BOX
- 2025年11月30日(日)石川県 REDSUN
- 2025年12月20日(土)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
プロフィール
ExWHYZ(イクスワイズ)
2022年6月に突如解散したEMPiREのメンバーであるyu-ki、mayu、mikina、mahoからなるグループ。2022年11月に、大沢伸一(MONDO GROSSO)、デニー・ホワイトら国内外のさまざまなクリエイターが参加した1stアルバム「xYZ」を発表。2023年5月に東京・日本武道館でのワンマンライブを成功させた。同年7月よりライブハウスツアー、対バン形式のZeppツアー、オールナイト公演を含むクラブツアーを5カ月にわたって開催。2024年1月に、大沢伸一「Our Song」のカバーを発表。3月に東名阪にてSeihoとのスプリットツアー「ExWHYZ presents ‘SeihoWHYZ’」を開催し、“バラエティアルバム”「Dress to Kill」をリリースした。2025年4月にパソコン音楽クラブ、DONGROSSOを迎えオールナイトイベント「ExWHYZ presents ‘CLUB Ex Vol.1’」を行い、7月に1stシングル「iD」を発表。8月に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で始動3周年記念公演「Our Step→Future」を開催する。これまでにケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)、Seiho、yahyelなど多数のクリエイターからの楽曲提供を受けている。
ExWHYZ|ExWHYZ official fanclub“xYZ”
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